虫ん坊 2018年6月号 トップ特集1特集2オススメデゴンス!コラム投稿編集後記

 手塚治虫のマンガ作品とそれが発表された時代との関わりを掘り下げるこのコラム。日々ネタ集めをしていると、とても興味深いネタなのにコラム1回分の話題としては分量が足りないため、なかなか紹介できなかったものが数多くある。そこで今回初の試みとして“小ネタ”を集めてみることにした。手塚マンガのあの日あの時にまつわる3つの物語、ぜひご堪能あれ!!



◎小ネタその1:腐った死体の正体は!?

 まずは『三つ目がとおる』「モア編」に出てきた謎の死体のお話から。ある日、三つ目くんこと写楽保介の目の前に、正体不明の巨大怪鳥が出現する。写楽がクラスメートの和登さんと一緒に図鑑で調べると、その鳥はすでに絶滅したとされている古代鳥モアであるらしいことが分かった。
 だがそこへ、その鳥をなぜか殺そうとする殺し屋が現われて、物語は意外な方向へと展開していく……のだが、その途中で描かれるあるエピソードが今回ひとつめの“あの日あの時”なのだ。
 とある船が航行中、海上に巨大な動物の死体が浮いているのを発見し、それを回収するという場面がそれだ。
 マンガの中ではこれはモアの死体で、その後、甲板に引き上げて内臓を探ると体内から無数の硬貨が出てくるという展開が続くのだが、じつはこの冒頭の死体発見の場面は、このマンガが発表された1977年当時起きたある大ニュースから引用されている。
 そのニュースの第一報は1977年7月20日に飛び込んで来た。朝日新聞の見出しには「南太平洋にネッシー?!」とある。
 同記事から見出し文の冒頭部分を引用してみよう。
「ニュージーランド沖の漁場で四月下旬、大洋漁業のトロール船の網に大きなヒレのある爬虫(はちゅう)類らしい死体がかかり、ネッシーではないかと騒がれていたことが、このほど沖積船で帰国した乗組員の証拠写真で明るみに出た」
 記事によれば、死体の大きさは全長約10m、首の長さ1.5m、尾の長さ2m、重量はおよそ2t。だがその死体はかなり腐敗が進んでいたため、一端は甲板まで引き上げられたものの、取った魚に影響するということで船長が投棄することを命じたのだった。


虫ん坊 2018年6月号:手塚マンガあの日あの時 第58回:あんなネタこんなネタ、小ネタコレクション!!


虫ん坊 2018年6月号:手塚マンガあの日あの時 第58回:あんなネタこんなネタ、小ネタコレクション!!

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虫ん坊 2018年6月号:手塚マンガあの日あの時 第58回:あんなネタこんなネタ、小ネタコレクション!!

1977年から78年にかけて連載された『三つ目がとおる』「モア編」より。いじめっ子によって地面に埋められた写楽保介。そこへダチョウのような二本足の巨大な鳥が現われた!! その後、そのヒナ鳥らしき小鳥も現われて……!! ※画像は講談社版手塚治虫漫画全集より。以下、特記なき画像はすべて同


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1975年に築地書館から刊行された堀正一著『謎の巨鳥モア』。1939年にニュージーランドで発見された謎の巨大骨の化石から、絶滅した鳥の正体に迫ったノンフィクション。刊行時期から見て手塚先生もこの本を参考にした可能性がかなり高いと思われる


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虫ん坊 2018年6月号:手塚マンガあの日あの時 第58回:あんなネタこんなネタ、小ネタコレクション!!

『三つ目がとおる』「モア編」より。遠洋漁船が謎の死体を発見。後で紹介する新聞記事と見くらべていただきたい。「ネッシーのときは うっちゃったために 学者にすごくうらまれましたぜ」というセリフも当時の報道をそのままなぞっている


◎謎の怪獣の正体は解明されたのか!?

 その後、この謎の怪獣の死体は、ニュージーランド沖で見つかったネッシー(なのではないか)ということで、“ニューネッシー”と呼ばれるようになった。
 この当時の新聞はいまだカラー印刷ではなかったため、新聞の写真はこのように画質の非常に悪いモノクロ写真になっているが、元の写真は鮮明なカラーで撮影されており、当時、テレビや雑誌などで盛んに紹介されたので、ネットで検索すればカラー写真を見ることができる。
 ちなみにこの謎の怪物の正体であるが、乗組員が保存していたヒゲの一部の検査結果や、外見からの調査によって、ジンベエザメに次いで世界で2番目に大きい魚類=ウバザメではないかということでほぼ落ちついた。だがこの死体が発見された海域とウバザメの生息域は重なっていないと言われているなど、いくつかの反論もあり、いまだに未知の生物に違いないという意見も根強く残っているのである。果たして真相は……!?


虫ん坊 2018年6月号:手塚マンガあの日あの時 第58回:あんなネタこんなネタ、小ネタコレクション!!

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後に「ニューネッシー」と呼ばれることになる謎の巨大生物の死体発見を報じた当時の新聞記事。(左)『朝日新聞』1977年7月20日号、(右)『朝日新聞』1977年7月20日号夕刊より


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『朝日新聞』1977年11月13日号より。巨大生物の死体はウバザメである可能性がさらに高まった!? ここに掲載されているのはウバザメの解体途中の写真。下アゴとエラを切り落とすとこうなるという。確かにニューネッシーと瓜二つである


◎本家スコットランドのネス湖でも! そして日本でも……!!

 それにしても1977年当時、この話題がなぜこんなに盛り上がったのかというと、じつはこの数年前からネッシーの本場(?)スコットランドのネス湖でも、ネッシーの最新情報が出てくるなどして注目が集まっていたのだ。
 まずは1975年、イギリス・ボストンの応用科学アカデミー研究チームが、ネッシーのほぼ全身と、頭部のアップを写したとされる水中写真を発表したことが大ニュースとなった。そしてこの時には手塚先生も新聞にネッシーの想像画を描いて寄稿している。
 またそれを受けて翌1976年に日本のあの民放テレビ局が動いた。日本テレビが大捜索隊を結成しネス湖の大捜索を敢行、何ヶ月にもわたり特番を放送したのである。と、それだけなら単なるテレビの野次馬探検隊ネタでしかないのだが、このときは何と読売新聞がこの特番を全面的に支援した。すなわち社会面でネッシーの存在を真面目に検証する記事を毎週のように掲載したのだ。
 そうした中で持ち上がったのがニューネッシー騒動だったのだが、じつはそれだけではなくて、この前後には、なかなかマユツバチックな怪生物の話題が各地で巻き起こっているので紹介しよう。
 例えば1976年1月には北海道の屈斜路湖で謎の巨大生物の目撃談が相次ぎクッシーと名付けられた。当時の新聞記事によれば、地元では「クッシーを守る会」まで発足し、休日になると湖畔に集まって「ネッシーとクッシーの歌」を大合唱していたという。それにしても「ネッシーとクッシーの歌」なんてものがあったのか!? と検索してみたところ、この「クッシーを守る会」の前川市治郞氏が作詞して田中星児が歌った「ネッシーとクッシー」という歌があり、レコードまで発売されていたようだ。うーむ。


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『読売新聞』1975年12月2日号夕刊より。イギリスでにわかに盛り上がったネッシー騒動を大々的に報道。リアルな想像図を掲げて実在感を演出している

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『毎日新聞』1975年12月20日号より。手塚先生の描いたネッシーの想像画


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『読売新聞』1976年1月5日号夕刊より。北海道の屈斜路湖で謎の怪獣クッシーの目撃談が相次いだ!


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2017年5月に「虫さんぽ」で訪れた屈斜路湖。霧の晴れ間から顔をのぞかせた湖はなかなか神秘的で、謎の生物が潜んでいても不思議ではない感じだった


◎ヒトかサルか……その真相は!?

 またその翌月、1977年2月29日の新聞で紹介されているのが、ヒトとサルの混血ではないかと言われて話題になった「オリバー君」来日のニュースである。ニューヨークの弁護士ミラー氏の飼っているこのオリバー君、アフリカのコンゴ川流域で生まれたと推定され、知能が非常に高いという。またそれだけではなく、サルではないという証拠に5分間も直立不動の姿勢が保てるという。
 同記事では愛知県犬山市の日本モンキーセンター教授にも取材しているが、その教授の答えは「どうみてもチンパンだ」と一刀両断。それでも日本テレビが特番を組んで大々的に盛り上げたおかげで、ミラー氏はオリバー君を連れて日本各地を巡業し大いに稼ぎまくったのであった。
 もうひとつ紹介しよう。ニューネッシー報道直後の1977年8月29日、今度は宮城県の気仙沼湾内で謎の巨大生物の死体が発見され、三陸ネッシーだと騒がれた。
 ワカメ養殖用のイカダに引っかかっていたという謎の巨大生物の死体は、当時の新聞記事によれば黒っぽい色をしており体長約15m、頭の部分が約1m、胴が約4m、尾が10m。アゴのあたりから長さ45cm、直径5cmほどのキバのような骨が一対突き出ていて、長さ1mほどの前ビレらしいものもついていたという。地元の水産試験場長に鑑定してもらったところでも、いったい何なのか「判断できない」という結論だった。そしてこちらの続報は見当たらなかったのだが、果たして……!?


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『読売新聞』1976年2月20日号より。アメリカから来日したオリバー君。動物専門家の「どうみてもチンパンだ」というコメントに思わず苦笑するが、当時は多くの人がヒトとサルの混血の可能性があると信じていた

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『読売新聞』1977年8月30日号より。今度は三陸沖にネッシー出現!? この時代の『読売新聞』はこうしたエンターテインメントでいつも楽しませてくれた


◎小ネタその2:倒木を並べて描かれたSOSの謎!!

 こちらは手塚先生が亡くなって半年後に起こった何ともミステリーな事件の顛末である。
 1989年7月24日、北海道警察のヘリコプターが遭難者の捜索中に大雪山系(標高2,290m)中腹の湿原で、白樺の倒木を並べて作った巨大なSOSの文字があるのを発見した。その後その遭難者は無事救助されたがSOSの文字については知らないという。
 そこで翌日、道警がその文字付近を捜索したところ、野性動物に食い荒らされたとみられる散乱した人骨の破片と、カセットテープレコーダーとテープ3本、洗面道具などが入ったリュックサックなどが見つかった。
 この事件は、捜査が進んでいくにつれて次々と新たな謎が増えていき、大雪山SOS遭難事件と呼ばれ注目されることとなる。
 そしてこの時、手塚ファンやオールドマンガファンの間でにわかに話題となったのが、この白樺の倒木で作られたSOSの文字だった。
 まさにぼくもこのニュースを聞いてすぐに思い出したのが『鉄腕アトム』「イワンのばかの巻」(雑誌連載時タイトル「月のうらの秘密」)である。
 1959年、雑誌『少年』に連載されたこのお話は、アトムの乗っていた宇宙船が遭難し、アトムが数人の乗客と共に脱出ボートで月面へ不時着をする場面から始まる。
 アトムたちは月面で救助を待ちながらサバイバル生活を送ることになるのだが、この時、アトムが思いついたのが、救助隊に発見されやすくするために、平地に倒木を並べて巨大なSOSの文字を作ることだったのだ。
 この状況がまさに先の大雪山SOS遭難事件と瓜二つであったことから、遭難した人物はマンガオタクであり、『鉄腕アトム』のこのお話を知っていたのではないかと推理する人が多くいた。
 遭難者がマンガオタクだったに違いないという根拠としては、現場に残されたカセットテープのケースに当時の人気テレビアニメだった『魔法のプリンセス ミンキーモモ』(1982-83)の絵柄が入っていて、テープに録音されていたのも主にアニメソングだったことからも推定された。


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今回、手塚先生のカラーの絵が少ないので『鉄腕アトム』は雑誌連載版でご紹介。『鉄腕アトム』「イワンのばかの巻」の雑誌連載版「月のうらの秘密」より。隕石の衝突により旅客ロケットが故障。アトムたちの乗った脱出カプセルが月面へ不時着した。※画像は『鉄腕アトム<オリジナル版>復刻大全集 UNIT.2』(ジェネオンエンタテインメント刊)より


虫ん坊 2018年6月号:手塚マンガあの日あの時 第58回:あんなネタこんなネタ、小ネタコレクション!!

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手塚先生が亡くなって半年後の1989年7月、北海道大雪山系の湿原で、白樺の倒木を並べたSOSの文字が発見された。(左)『朝日新聞』1989年7月26日号、(右)『読売新聞』1989年7月26日号より


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『鉄腕アトム』「月のうらの秘密」より。アトムが月面に枯れ木でSOSの文字を作る。※画像は『鉄腕アトム<オリジナル版>復刻大全集』UNIT.2(ジェネオンエンタテインメント刊)より


◎カセットテープに残された謎の声!!

 それにしてもこの人骨はいったい誰なのか!? さらにその遺品のカセットテープを再生してみると、A面の終わりの方に、およそ2分17秒間にわたって奇妙な音声が収録されていることが分かった。
 それは男性が声を枯らして大声で叫ぶ次のような音声だった。
「がけの、上で、身動きとれず
 エス、オー、エス、助けてくれ
 場所は、初めにヘリに会ったところ
 笹深く上へは行けない
 ここから、つり上げてくれ」
 いったいこれは誰に聞かせるつもりで録音したものだったのか。まず最初に考えつくのは、この録音の内容通り崖下で身動きの取れなくなった遭難者が、やがて体力が衰えて声が出せなくなる前に、捜索隊に声を届けるために録音したのではないかというものだ。
 しかし実際は小型カセットテープレコーダーの音量では、ほんの数メートルも離れれば音声はまったく聞こえなくなってしまうことはすぐにわかる。結局、男性の悲痛な叫び声とは裏腹に、その無意味さだけが際立っている謎の音声になっているのだった。
 また捜索が進むにつれ、近くで男性とは別の女性の人骨も見つかったと報道され男女で遭難したか、あるいは心中説なども浮上するなど捜査は混乱する。
 結局、女性の人骨と見られたものも遭難男性のものだったと判明し、遺留品や行方不明者リストと照合するなどした結果、遭難者の男性は1984年7月頃に行方不明となった愛知県の当時25歳の会社員男性とわかったのである。
 そして8月5日の新聞に、道警が捜査を終了したという小さな記事が掲載されて騒動は収束した。
 けれどもカセットテープに残された叫び声の本当の意図や、倒木でSOSの文字を作るだけの体力があったらばなぜ脱出やより安全な場所への移動を試みなかったのかなど、様々な謎は未解決のままとなったのである。
 そういえば『鉄腕アトム』「イワンのばかの巻」も、月面で遭難して誰にも知られないまま、必死で命を永らえていた女性宇宙パイロットの悲劇の物語だったのだ。
 ちなみにこの事件にはもうひとつ後日談があって、この事件が発覚した直後の1989年8月8日から8月20日まで、日本橋三越本店において『手塚治虫 夢ワールド』と題した手塚先生の原画展が開催されたのだが、その時、会場入口を入ってすぐの場所に、『鉄腕アトム』「イワンのばかの巻」のまさにこの場面の原画が展示されていたのである。「三越、なかなかやるな」とニヤリとした瞬間でした。


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大雪山SOS事件の続報。発見された人骨にには、女性の骨もあったと報じられるなど混乱も見られた。『朝日新聞』1989年7月28日号より

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現場に残されていたカセットテープに録音されていた遭難者の悲痛な声。どんな目的で録音されたものかはいまだに謎のままだ。『朝日新聞』1989年7月29日号より


◎小ネタその3:手塚先生はゴジラが大好きだったのか!?

 3つ目の小ネタは、くどくどと文章を書くのではなく、手塚先生のマンガの絵をたっぷり見ていただきたい小ネタである。
 手塚マンガを見ていると様々なゲストキャラクターが作品の随所に顔を出すのは皆さんご存知の通りだ。手塚マンガの別作品のキャラクターやマンガ家仲間はもちろん、芸能人や政治家、人気映画のキャラクターなどなど…。
 そんな中に、特に頻繁に名前が呼ばれたり、パロディ化して顔を出している怪獣がいた。これはもうすぐに分かりますね。特撮の神様・円谷英二が生んだ日本映画怪獣の代表選手、あのゴジラです!!
 ということで、様々な手塚マンガの中に顔を出したり名前が呼ばれたりしているゴジラ・シーンをたっぷりとご覧いただこう。BGMにはもちろん、あの伊福部昭作曲による「怪獣大戦争マーチ(通称:自衛隊マーチ)」がよく似合います!!


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1955年から56年にかけて連載された『流星王子』に出てきた映画『ゴジラ』第1作の話題。第1作『ゴジラ』は1954年11月3日に封切られて961万人の観客を動員した

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1981年の作品『七色いんこ』「森は生きている」より。幻想的な児童劇『森は生きている』のお芝居で、演出家の先生を差し置いてメチャクチャな演出をするスポンサーのドラ息子。その舞台には何とゴジラのような怪獣まで登場!?


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1957年の作品『鉄腕アトム』「電光人間の巻」より。単行本化の際にカットされた雑誌広告のパロディページに『ゴジラ』のニセモノのような映画の広告が……!! ※画像は『鉄腕アトム<オリジナル版>復刻大全集』UNIT.1(ジェネオンエンタテインメント刊)より


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1963年から66年にかけて連載された『ビッグX』より。ビッグXの薬で巨大化したコウモリ。それを見た人々が思わず「ゴジラこうもりだっ!!」と叫ぶ

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『マコとルミとチイ』(1979-1981)より。茶だんすの前に投げ出されたマコのおもちゃの中にゴジラの人形がある。マコの大好きなソフビ怪獣でしょうね


 ということで今回の小ネタ集、お楽しみいただけましたでしょうか。いつもの長文ではなくて気楽に読めるこんな小ネタも面白いと思いますので、また粒よりのネタが集まりましたらご紹介したいと思います。
 ではまた次回のコラムにもぜひおつきあいください!!


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今月のおまけ。『百物語』(1971年)より、ゴジラ違いのゴジラが登場する場面をご紹介。永井豪の人気マンガ『ハレンチ学園』のキャラクター“ヒゲゴジラ”が作中に乱入してきた!?(右下の2コマ)


黒沢哲哉
 1957年東京生まれ。マンガ原作家、フリーライター。手塚マンガとの出会いは『鉄腕アトム』。以来40数年にわたり昭和のマンガと駄菓子屋おもちゃを収集。昭和レトロ関連の単行本や記事等を多数手がける。手塚治虫ファンクラブ(第1期)会員番号364番


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