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虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

 間もなく夏休み~~~っ! ということで、今月から3ヶ月連続で関西エリアの手塚治虫スポットを巡ります。夏休みにオススメの場所ばかりなのでぜひ参考にしてください!
 第1回目の今回は、手塚先生の故郷・宝塚に新しく誕生した手塚スポットがあるということで、さっそくその場所を訪ねてみることに。また宝塚温泉の老舗旅館では手塚先生のサイン色紙を発見、その由来とは!? さっそくさんぽに出かけましょう!!



◎新設サービスエリアが手塚スポット!?

 今年2018年3月18日、新名神高速道路の川西インターチェンジと神戸ジャンクション間が開通、それと同時に西日本最大級と言われる宝塚北サービスエリアがオープンした。
 この宝塚北サービスエリアが新たな手塚治虫スポットだということで、今回のさんぽはここをスタート地点とすることにした。
 事前情報によれば、ここでしか買えない手塚グッズの販売があるというので楽しみなのだが、どうやらそれだけではないらしい。いったいここにナニがあるのか。ぜひ行ってみなければならないっっ!!
 ちなみにサービスエリアというのは、10数年前までは高速道路を利用する人専用の食事や休憩場所と決まっていたんだけど、最近はその常識が大きく変わってきている。道の駅が隣接していて徒歩で相互に行き来ができたり、一般道から入れる入口が設けられていたりして、高速道路を利用しない人にも開放された施設が増えているのだ。この宝塚北サービスエリアもそんな施設のひとつで、一般道からも立ち寄ることが可能なんだそうである。



◎一般道から立ち寄れるサービスエリア!

 ということで、今回の虫さんぽでもこの一般道からの入口を利用させてもらうことにしよう。車で宝塚の市街地方面からこのサービスエリアへ向かうには、国道176号線から生瀬橋東詰交差点を北に折れて山道を登っていく。
 うねうねと曲がりくねったけっこうな上り坂だけど、道幅もそれなりにあってきちんと舗装されているから心配はない。距離にして約14km、およそ20分ほど走って高速道路の高架橋をくぐったら目的地はすぐそこだ。案内に従って走っていくと左手に「ウェルカムゲート入口」という看板が見えてくる。ここを左折すれば一般道からの専用駐車場へ入ることができる。
 ただし一般道から入れる駐車場は身障者スペース2台分を含めてわずか15台分しかない。なので、従業員用の駐車場90台をお客様用駐車場として開放しているとのこと。
 オープン当初やゴールデンウィークには、少し離れた場所に臨時駐車場を設けて、そこからサービスエリアまで無料シャトルバスが運行されたりもしたらしい。それでもけっこうな待ち時間だったとか。なので連休や夏休みなど混雑が予想される日に行かれる場合には時間に余裕を持って行動することをオススメいたします。
 ちなみに電車で行く場合の最寄り駅はJR福知山線の武田尾駅となる。ここから阪急田園バスが出ているので出合橋で下車、宝塚北サービスエリアまでは徒歩で20分ほどだ。ただしバスの本数が1日数往復程度のようなので事前にしっかりと調べていただきたい。グループで行くなら宝塚駅からタクシーを借り切って行くという手もありますね。



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一般道から入れる宝塚北サービスエリアの入場口「ウェルカムゲート」。この看板が見えたら左へ行くと駐車場がある


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上り車線側から見た宝塚北サービスエリアの建物。宝塚大劇場周辺のイメージを思わせる南欧風の外観になっている

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こちらは下り車線側。上りと下り、どちらからも同じ施設を利用できる


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虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

新名神高速道路開通のお知らせパンフレットより。昨年12月に高槻ジャンクションと川西インターチェンジの間が開通し、今年2018年3月に川西インターチェンジと神戸ジャンクションの間が開通。この開通で、虫さんぽで訪れるたびにハマっていた中国自動車道宝塚インターチェンジ付近の慢性的な渋滞がかなり緩和された!



◎サービスエリアでLet'sショッピング!!

 午前10時、無事に宝塚北サービスエリアのウェルカムゲートにゲートイン!
 駐車場に車を止めて入り口を入ると、うおお、広い! 資料によればこのサービスエリアの建物敷地面積は6,738.90 ㎡。店舗棟面積は3,486.46 ㎡だそうである。
 宝塚北サービスエリアは“上下線集約型”と呼ばれる、上り線下り線両方から同じ施設を利用する構造になっている。ドライブの際、往路で立ち寄ったサービスエリアでよさげなお土産を見つけて帰りに買おうと思っていたら、反対車線のサービスエリアにはそのお土産が売っていなかったというのは高速ドライブのあるある話だ。しかし上下線集約型のサービスエリアならこれがないのでありがたい。
 うろうろしてたら広すぎて迷子になりそうになったので、ここで案内人にお越しいただくことにしよう。今回、こちらを案内してくださるのは光明興業株式会社 宝塚北サービスエリアマネージャーの大矢将生おおやまさおさんである。



◎アトムとサファイアがお出迎え!!

 大矢さんおはようございます! さっそくですが手塚グッズの売り場へ案内していただけますか?


大矢

「『tezuka pockets』ですね。どうぞこちらへ!」


 そう言って大矢さんと一緒に売り場へ向かうと、まず目に飛び込んできたのが『リボンの騎士』の主人公・サファイアのフィギュアだ。高さ175cm、細部まで精巧に作られフルカラーで彩色されている。
 そうやってぼくが見ている間にも、次々とお客さんがやってきてこのサファイアの前で記念写真を撮る姿が見られた。中にはアジア人らしき外国人のお客さんもいたけど、果たしてこれが何のキャラか知っているのかな? と思っていたら、その中に「サファイア、サファイア!」と言っているお兄さんがいた。「おー、分かってるじゃないか」と思い、思わず彼と握手をしたい衝動にかられたがやめておいた。
 そしてこのサファイアの隣の平台には鉄腕アトムが立っていて、それを取り囲むように手塚グッズが並んでいる。ただし今回訪れたのが休み明けの月曜日だったため、この日は一部の商品が品切れになっていた。気に入った商品を見つけたら後で買おうと思っていると買い逃しちゃうかも知れませんぞ。
 ただし大矢さんにうかがったところ、商品は随時補充されるとのことなので、どうしても欲しいグッズが売り切れだった場合にはまた時期を置いて遊びに行くのもいいかも知れません。



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光明興業株式会社 宝塚北サービスエリアマネージャー・大矢将生さん。「宝塚の新名所へぜひ遊びに来てください!」とのことです


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手塚治虫グッズ販売コーナー「tezuka pockets」は24時間営業。アトムとサファイアがここでいつでも出迎えてくれる!


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棚やショーケースの中にも手塚グッズがたくさん並んでいる。神戸のジュエリー専門店「ジュエリーカミネ」の作るジュエリー絵画(左下)も販売中。様々な色の宝石の粒で描かれたジュエリー絵画は10cm×10cmほどの額に入ったSSサイズで29,800円(税別)だ



◎宝塚にある“ふたつの宝”とは!?

 ところで大矢さん、そもそもこちらで手塚グッズを販売することになったのはどういう経緯からなんでしょうか。


大矢

「宝塚にはふたつの宝があります。宝塚歌劇と手塚治虫の故郷であるというこのふたつですね。そこで新たにこの場所にサービスエリアがオープンすると決まったときに、宝塚らしさを出すためにぜひこの2つの宝を取り入れたいということになったんです。
 施設の建物は、宝塚大劇場やその周辺のイメージと合わせて南欧風の外観といたしました」


   いわゆる“宝塚モダン”ですね!


大矢

「その通りです。そして手塚先生の故郷であるというもうひとつの宝につきましては、先ほどご覧いただいた『tezuka pockets』の他に、今回、このグッズコーナーの案内として、鉄腕アトムと火の鳥のトピアリーを設置いたしました」


 とぴありー…ですか?


大矢

「庭木を装飾的に刈り込んで作るオブジェのことを“トピアリー”と言うんです。こちらでは手塚プロダクションに全面監修していただき、日本トピアリー協会と足並みを揃えながらていねいに作りました」



◎本物の植物でアトムと火の鳥を再現!!

 では大矢さんにそのトピアリーのある場所へ案内していただこう。上り線側の駐車場に設置されているのが火の鳥のトピアリーで、下り線側駐車場には鉄腕アトムのトピアリーだ。なるほど! 大矢さん、本物の樹木で作られているから生命感や温もりが感じられて単なるオブジェにはない魅力がありますね!


大矢

「トピアリーは生きていますから常に手入れをする必要があって、大変手間がかかるんです。でもそれだけにここでしか見られないユニークなオブジェになっていると思いますよ」


 確かに。特にぼくが感動したのはアトムで、目や口は別パーツが使われているものの、表情の愛らしさやほっぺたのふっくら具合などを樹木で表現するのはけっこうな技術が必要なのではないかと思った。


大矢

「オープン当初はアトムも火の鳥ももっとスリムだったんです。でもそれから2か月ほど経ちまして、今はかなりふくよかになってますね(笑)。そろそろ手入れが必要な時期だと思いますので、そうしたらまた今とは違った姿のアトムと火の鳥が見られるはずです」


 分かりました。ぼくもまた宝塚方面へ来た際には必ずここへ立ち寄りたいと思います。大矢さんありがとうございました!



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虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

下り車線側に立つ鉄腕アトムのトピアリー。近くに寄ってみると、どのように作られているかが良く分かる。アトムの愛らしい表情が実にうまく再現されています!


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上り車線側には大きく翼を広げた火の鳥のトピアリーがある。生命の象徴である火の鳥がトピアリーで作られているというのはなかなか意味が深いかも!


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宝塚北サービスエリアのお土産看板コレクション。宝塚シルクアイスにお土産専門店宝塚の宴、宝塚黒カレー、そして何と宝塚ケバブまで!


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宝塚北サービスエリアでのぼくの戦利品。リボンの騎士、ブラック・ジャック、鉄腕アトムの缶入りミニゴーフル。各6枚入りで432円(税込み)

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手塚治虫サイダーは4種類あって各324円(税込み)。北摂の天然水を使用しているとのことで、さらりとしたのどごしが最高の味わい


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宝塚らしくリボンの騎士グッズが充実! いずれも宝塚北サービスエリア限定品だ。左からACアダプター1,490円、マイクロUSBケーブル1,490円、パスケース1,380円、バッグハンガー734円、ミラー626円(各税込み)

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大矢さんオススメの人気商品、ヒョウタンツギこけしは1,620円(税込み)。机の上の飾りに最適です



◎手塚治虫記念館の新館長にごあいさつ!!

 宝塚北サービスエリアを後にして、先ほど走ってきた山道を宝塚市街地方面へと引き返す。次に向かったのは宝塚市立手塚治虫記念館である。
 手塚治虫記念館へは過去の虫さんぽでも2011年と2014年に2度おじゃましている。

・虫さんぽ 第17回:【夏休み関西さんぽ・後編】兵庫県宝塚市:手塚治虫記念館周辺を歩く

・虫さんぽ 第37回:宝塚さんぽ(前編)手塚治虫記念館で隠れキャラを探そう!!

 その上で今回の新しい話題としては、記念館の目の前に新しい道が開通したのに合わせ、2015年4月にエントランス周りの改修が行われたことだ。
 この改修によって今までよりも玄関前のスペースが広くなり、火の鳥のオブジェと記念館の建物を同時にカメラに収めやすくなった。「手塚治虫記念館へ来たぞー!!」という記念写真もバッチリ撮れる。これはうれしいことです。
 そしてもうひとつのNEWな話題は、今年2018年4月1日に新たな館長が記念館に就任されたということだ。今回の虫さんぽではさっそく新館長を表敬訪問し、記念館運営にかける思いなどをうかがうことにした。新館長の今後の記念館運営にかける思いは? そして館長の手塚マンガ体験は!?



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宝塚北サービスエリアから山を下って一気に宝塚市街へやってきた。半分蔦に覆われたこの建物は、かつてサファイア観光大使の選考発表会が行われた宝塚文化創造館。この目の前のパーキングに車を駐めた


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宝塚市立手塚治虫記念館。開館時間9:30-17:00(入館は16:30まで)、休館日:毎週水曜日(祝日と重なる日、夏休みの水曜日は開館)、12月29日から12月31日(年末休館)、2月21日から2月末日(メンテナンス休館)、2018年の臨時休館日:1月3日、3月28日、4月4日、5月2日、6月26日から6月28日、7月25日・26日、8月中の全水曜日、入館料:大人700円、中学生・高校生300円、小学生100円、問い合せ:0797-81-2970



◎本物の植物でアトムと火の鳥を再現!!

 館長さん初めまして!


河合

「こんにちは、手塚治虫記念館館長の河合晋一です」


 さっそくですが館長さんのこれまでのご経歴と手塚マンガ体験について聞かせていただけますか?


河合

「私はここへ来る前は宝塚市の観光企画課という部署に所属していまして、市のPRですとか花火大会などのイベントを企画していました。手塚マンガは子どものころから読んでおりましたので、館長に就任すると決まったときは、うれしかったのと同時に、大役をおおせつかったな、という感じで身の引き締まる思いでした。
 子どものころは『ジャングル大帝』や『ブラック・ジャック』が好きでした。アニメもよく見ていました。中でも私が一番感銘をうけた手塚マンガは『アドルフに告ぐ』です。これは手塚先生が亡くなった後の話ですが、高校2年生のときに本屋さんで単行本の第1巻を買いまして、家に帰って読んだら感動してすぐに全巻買って一気に読みました。3人のアドルフをめぐる壮大なお話で、戦争とは何か、正義とは何なのかという手塚先生のメッセージが強烈に私の中へ入ってきたんです。手塚先生ご自身が戦争を経験されていますでしょう。その経験を読者に伝えたいという思いが私の心にストレートに響いたんです。
 それから私は、手塚先生が住んだトキワ荘のある椎名町にも一時住んでいたことがあるんですよ。トキワ荘があるから住んだというわけではなくて、たまたま私が前に勤めていた会社の寮があっただけなんですが(笑)。でも今にして思えばそれもご縁があったのかなと思っています」


 今後の手塚記念館運営について計画はお持ちですか?


河合

「市外旅行代理店などへの手塚治虫記念館PRを強めていきたいですね。
 手塚治虫記念館に来られたお客様がここだけ見て帰られるのではなくて、この場所を中心として市内の観光地を周遊できるような。もちろんそれは今までもやってきていますけど、それをさらに加速させることができないかと考えています。具体的には他観光施設も組み合わせた市内モデルコースの提案とかですね。予算も限られていますから何でもできるわけではありませんが、以前に旅行関係の仕事をしていた経験も生かしてがんばっていきたいと思います」



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手塚治虫記念館新館長の河合晋一さん(42)。高校2年生の時の『アドルフに告ぐ』との出会いが衝撃的だったという


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講談社版手塚治虫漫画全集版の『アドルフに告ぐ』より。時代に翻弄される人々の姿を通して戦争の意味を問いかける、手塚先生の野心作だ!


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2015年4月にエントランス周りの改修が行われ、火の鳥のモニュメントの周囲がご覧のように広々とした。記念撮影もしやすくなったぞ

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こちらは2011年4月に虫さんぽで訪れた時の写真。改修前はこのように火の鳥の後ろ側はすぐ生け垣となっていた


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手塚治虫記念館の正面ロビーには、ジュエリー専門店・ジュエリーカミネの作った火の鳥のジュエリー絵画が飾られていた。こちらも2018年4月25日に設置されたものだとか。流れる光のLED照明で絵画の裏側から照らされていて、まるで火の鳥が羽ばたいているように見える不思議な絵だ



◎花のみちを通って宝塚大劇場へ!!

 ここからは徒歩で宝塚駅周辺を巡ります。手塚治虫記念館から西へ向かうと、土手の上の遊歩道「花のみち」が続いている。この遊歩道には2014年の宝塚さんぽでも紹介した手塚キャラのカラータイルがあるので見逃さないように。
 そして顔を上げ左を見れば、そこに次の手塚スポット「宝塚大劇場」がそびえ立っている。手塚治虫の母親は宝塚歌劇の大ファンで、手塚先生がまだ赤ん坊のころから毎月のように観劇に通っていた。そして終戦後、マンガ家として活動を始めた手塚は宝塚の歌劇雑誌にもマンガやイラストを寄稿するようになっていた。
 過去のさんぽでここを歩いたときは建物の外観を紹介しただけだったので、今回は館内も見学させていただくことにした。劇場内へはもちろんチケットを買わないと入場できないが、館内のレストランやラウンジ、カフェ、グッズショップなどは入場チケットがなくても入れるのでぜひ立ち寄ってみていただきたい。



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花のみちを歩いて宝塚大劇場へと向かう。木々の間に赤い屋根の大劇場が見えてきた



◎手塚先生と宝塚歌劇の深~い縁!!

 ちなみに終戦後、手塚先生が宝塚でマンガ家としての仕事を始めたばかりの昭和21~22年ごろの日記が「ぼくのデビュー日記」と題して講談社版手塚治虫漫画全集『新宝島』の巻末に収録されている。そこから宝塚歌劇について触れている部分をいくつか引用してみよう。(注)も手塚治虫自身によるものだ。まずは昭和21年の日記から。

昭和21年
 6月27日(木)
 朝は五時から新温泉の入り口(注)で行列に立たされて、友達の義理とはいいながら、眠いしだるいし腹はへるし、四時間も待ちぼうけたあげく、ようやく席を手に入れたと思ったら、なにしろ三つの席に八人も座るってんだから、苦労人はまんまと外へ追い出された。
(注・当時の宝塚歌劇は、よい席をとるためには早朝から入り口に行列して買わねばならなかった。私は友達のために、家が宝塚なものでいつもその大変な役をおおせつかっていた。)

 7月12日(金)
 昼から今井兄弟と歌劇を観に行った。前から一、二、三、四番、進駐軍のすぐ横で、とてもよく見えた。祇園ぎおんのコーラスガールが、オーケストラ・ボックスから急に顔を出してタクトを振った。背中に大きな蚤に食われたあとがあった。



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宝塚大劇場・宝塚バウホール、営業時間10:00-18:00、定休日:水曜日、問い合せ:0570-00-5100 ※一部の携帯電話、IP電話等からはご利用いただけません


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館内の豪華さ、優雅さに圧倒されてしまいます! ここはチケットがなくても入館できるスペースなので観光の途中でもぜひ立ち寄ってみていただきたい


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1953年から56年まで雑誌『少女クラブ』に連載された『リボンの騎士』より。宝塚歌劇のイメージが随所に散りばめられていて、まるでページから音楽が聞こえてくるようだ。※1枚目のカラー画像のみ『リボンの騎士 [少女クラブ カラー完全版]』(ジェネオン エンタテインメント刊)より、2点目以降は講談社版手塚治虫漫画全集『リボンの騎士(少女クラブ版)』より


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宝塚歌劇100年の歴史をおさめた展示室「宝塚歌劇の殿堂」。入館料500円(小学生以上)、営業時間:1回公演時10:00-17:00、2回公演時9:30-17:00(入館チケットの販売は閉館の15分前まで)、休館日:宝塚大劇場休演日、問い合せ:0570-00-5100(10:00~18:00/水曜定休)※一部の携帯電話・IP電話などからはご利用いただけません。

虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

宝塚歌劇の殿堂は宝塚大劇場の2階と3階にあり、2階が過去の貴重な写真や実物資料を多数展示した殿堂ゾーン、3階が企画展ゾーンと現在の宝塚歌劇ゾーンだ。現在の宝塚歌劇ゾーンでは直近の公演で使用された衣装や小道具などを間近で見ることができる



◎ヅカガールの似顔絵が似なくて苦しむ!

 そして昭和22年3月以降は、宝塚の雑誌にマンガやイラストを寄稿する様子が記されている。

 3月29日(土)
 本日「歌劇」発売、小生のマンガがきれいに出ていた。

 5月11日(日)
 一日中「宝塚グラフ」の原稿。

 6月10日(火)
 午後三時頃まで、谺春香こだまはるか(注)の似顔ととっくみ合う。しかしとうとうなげ出し、カンシャクの結果、猿のようなウメちゃんを描いたら、案外それがよく似ていたので歌劇事務所へ持っていった。谺春香と乙羽信子のがどうしても仕上がらない。
(注・ヅカ生)

 8月2日(土)
 やっと「歌劇」の原稿を仕上げ、昼から図書館へ行き、「パリゼット」時代の記事を片っ端から調べた。

 8月5日(火)
 歌劇事務所へ「宝塚グラフ」「歌劇」原稿持参す。東京行きが具体化し、晩、オヤジはチッキにするトランクを詰めてくれた。

 こうして宝塚でマンガ家としての経験を着々と積み、実力を磨いた手塚先生は、間もなくその拠点を東京へと移し、さらに大きく羽ばたいていくことになるのだ。
 宝塚大劇場の館内を歩きながら、青雲の志に燃えていたころの手塚先生に思いを馳せると、身が引き締まるといいますか、胸が熱くなってくる思いです。



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宝塚歌劇の情報誌『歌劇』昭和22年4月号表紙(左)と、同誌に掲載された手塚先生の1ページマンガ『マノン・レスコオ』。手塚先生の3月29日の日記で触れられているのはこの号のことだろう


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虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

『歌劇』昭和22年7月号表紙(左)と、そこに掲載されたタカラジェンヌたちの動物見立てイラスト。手塚先生が6月10日の日記で似顔絵がうまく描けないと言って苦しんでいたのはこのイラストのことだったのか?


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虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

昭和22年6月発行の『寶塚グラフ』復刊第3号表紙(左)と、同誌に掲載された見開きイラスト『T党3人娘 百年后の宝塚見物』。5月11日の日記で終日かけて描いたと書いているのはこのイラストのことだろう


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

花のみちの展望スペースから宝塚大劇場を見る。大劇場の手前は広大な更地となって現在工事中。ここには2020年春に宝塚ホテルが移転オープンする予定だ



◎ホテルに飾られた手塚先生の美女色紙!

 では今回の宝塚さんぽ最後の目的地へと向かおう。宝塚大劇場から阪急宝塚駅方面へ反時計回りに歩き、宝来橋を通って武庫川の対岸へ渡る。こちら側へ来ると宝塚歌劇の雰囲気とは大きく変わり昔ながらの温泉街の雰囲気になる。
 1911年、当時の箕面有馬電気軌道が武庫川の北側に宝塚新温泉を開業するが、この宝塚温泉は宝塚の観光事業として古くから栄えていた。そしてこちらでは現在でも3館の老舗旅館やホテルが元気に経営を続けている。そのうちの1館である「ホテル若水」が手塚スポットなのだという。
 宝来橋を渡って左折したすぐ左側、武庫川に沿って立つレンガ色の建物が「ホテル若水」だ。
 正面玄関を入ると目の前に2階まで吹き抜けになった広いロビーラウンジが広がっている。静かで開放的で落ちつく空間だ。
 このホテルのどこが手塚スポットなのかというと、その秘密は2階へ案内していただいて明らかとなった。吹き抜けになったロビーに沿って走る2階廊下の壁面に、マンガ家の色紙が並べて掲げられており、その中に手塚先生のイラスト色紙が2枚飾られていたのだ。
 妙齢の女性のイラストは『地球を呑む』(1968-69)のゼフィルスと『人間昆虫記』(1970-71)に出てきた料亭の若女将・しじみだろうか?



虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

落ちついた大人の雰囲気たっぷりの宝塚温泉ホテル若水。宝塚駅からは徒歩5分だ。問い合せ:0797-86-0151


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

2階廊下の壁面に並ぶマンガ家の色紙。手塚先生のほかには杉浦幸雄氏や水木しげる氏のサインが!

虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

手塚先生の色紙1枚目。セクシーな女性の後ろ姿。髪型に特徴がある


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

『地球を呑む』より、時代を超えて男性を翻弄する謎の女性ゼフィルス。色紙の女性はこのゼフィルスがモデルか? ※画像は講談社版手塚治虫漫画全集より


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

手塚先生の色紙2枚目。なめらかな筆づかいで描かれた浴衣の女性。浴衣を着ているということは、手塚先生とマンガ家ご一行がここへ宿泊されたのは1970年の“夏”だったと推測できる……かも!?


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

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『人間昆虫記』より、元芸者で料亭の若女将しじみさん。髪型が似ているような気がします。
※画像は講談社版手塚治虫漫画全集より



◎1970年、マンガ家仲間が宝塚へやってきた!!

 この色紙がこちらのホテルに飾られている経緯について、代表取締役の小早川優さんにお話をうかがった。


小早川

「この色紙は1970年に大阪万博が開催されたころ、手塚先生がマンガ家のお仲間とご一緒に当館へお泊まりくださいまして、そのときに描いていただいたものだと聞いております。
 当館は昭和26年の創業で、前は現在の場所より少し下流側の旧館で営業しておりました。手塚先生がお越しになられたのもその旧館の時代です。その後、1996年4月に現在の新館がオープンしました。いただいた色紙は、それまではずっと大切に保管していたのですが、この機会にお客様にも見ていただこうということで新館オープンと同時にこちらへ飾らせていただくことにしたんです。
 お食事やご宿泊で来られたお客様はどなたでもご覧になれますのでぜひ見ていただければと思っております」


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ホテル若水・代表取締役の小早川優さん(52)。宝塚で生まれ育ち、宝塚の街の移り変わりを見てきた方である



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虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

手塚先生が宿泊されたころの若水の写真をお借りした。風情ある昔ながらの温泉旅館だったようですね! ※画像提供/ホテル若水(4点とも)



◎手塚治虫記念館とのコラボ企画も大好評!

 小早川さん、そして現在は手塚治虫記念館との連携企画で、温泉の日帰り入浴の割り引きをやっておられますね!


小早川

「はい。手塚治虫記念館の先々代の館長さんからお話をいただいて2014年から15年にかけて、最初は1年間の期間限定で行ったんです。しかしおかげさまで大変好評でしたので現在もサービスを継続しています。
 手塚治虫記念館の当日の入館券をご提示いただくと、通常大人1600円、子ども800円の入浴料がそれぞれ1000円、500円に割り引きとなります(各タオル付き)。また1階ロビーラウンジ「すみれ」でのご飲食の際に当日の入館券をご提示いただくと全品20%割り引きとなります。
 割り引きをご利用になられるお客様の傾向ですか? 週末は家族連れが多いですね。あと外国人の方もいらっしゃいますね。記念館にお越しいただいた際にはぜひ温泉の魅力も味わっていただきたいです。
 それから私が宝塚へ来られる手塚ファンの皆さんにぜひ立ち寄っていただきたいと思う場所が、手塚先生が猫神社と呼んでおられた千吉稲荷神社です。私は宝塚で生まれ育ったんですが、すっかり市街地化してしまった宝塚の中で、あの場所は奇跡的に昔のままの風景をとどめているんですね。それは、あの土地を所有している地主さんが、あのお稲荷さんの山とその前の畑だけはそのままにしておきたいという思いで守っておられると聞きました。町としてもずっと守り続けていかなければいけない風景だと思っています。この場所に立つと、手塚先生が虫取りをしている風景が感じられるんです」


 おっしゃる通り、あそこはぼくも、子どものころの風景を思い出して本当に懐かしくなった場所です。小早川さん、本日はどうもありがとうございました!!



虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

ホテル若水の小早川社長お薦めの場所、千吉稲荷神社(左2点)と、戦時中を舞台とした短編作品『ゼフィルス』より、昆虫採集風景(右)。手塚先生が昆虫採集に夢中になっていたころの風景がそのまま残された貴重な場所だ。※2011年4月撮影



◎名残りの老舗ホテルに別れを告げる

 帰り道、ホテル若水を出た虫さんぽ隊は、そのまま反時計回りに歩いて宝塚大橋を目指す。途中、橋の手前で宝塚ホテルの前を通過する。宝塚ホテルは現在、宝塚大劇場の隣に新ホテルを建設中で、2020年にその新ホテルが開業したら、こちらの建物はすべて解体されてしまうのだという。
 宝塚ホテルは手塚先生が結婚式をしたホテルで、マンガ『スリル博士』にも登場した思い出の場所だ。その建物がなくなってしまうのは寂しいが、ホテルを経営する阪急電鉄では、宴会場のシャンデリアや、館内装飾の一部は新ホテルに再利用される予定だとか。
 そうしたらまた新ホテルもさんぽしてみますかね!
 ということで武庫川沿いをぐるっと一周して戻ってきた虫さんぽ隊は手塚治虫記念館前で解散となった。お疲れさまでした。
 次回、夏の関西さんぽ(中編)はどこへ行くのか、それは来月のお楽しみ! ではまた次回もご一緒いたしましょう!!



虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

現在のホテル若水から見た武庫川の風景。対岸に見える赤屋根の建物が宝塚大劇場。そしてその奥のタワーマンションの左下あたりに手塚治虫記念館がある


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

間もなく取り壊しとなる宝塚ホテル旧本館。味わいのある建物なんだけど、時代の流れは止められない


虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

宝塚大橋を渡って手塚治虫記念館前でゴール! 太陽の光がタワーマンションにさえぎられてしまい、記念館前は完全に日陰になっていた。ここで記念写真を撮るのは午前中からお昼過ぎまでがベストタイムのようである



虫ん坊 2018年7月号:虫さんぽ 第59回:夏の関西さんぽ(前編)宝塚の最新手塚事情を訪ね歩く!!

(今回の虫さんぽ、6時間42分、13,923歩)


取材協力/取材協力/西日本高速道路株式会社 宝塚北サービスエリア、西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社、光明興業株式会社、宝塚市立手塚治虫記念館宝塚大劇場宝塚温泉ホテル若水(順不同、敬称略)


黒沢哲哉
 1957年東京生まれ。マンガ原作家、フリーライター。手塚マンガとの出会いは『鉄腕アトム』。以来40数年にわたり昭和のマンガと駄菓子屋おもちゃを収集。昭和レトロ関連の単行本や記事等を多数手がける。手塚治虫ファンクラブ(第1期)会員番号364番




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