今年の1月から、北陸地方の新聞・「北國新聞」と「富山新聞」日曜版で連載が始まった『アトムとピノコがやってきた!!』。金沢を舞台に、アトムとピノコを中心に、手塚キャラクターが勢ぞろいする楽しいマンガ連載です。
新聞小説やマンガ連載などを地方誌向けに配信している学芸通信社からの依頼を手塚プロダクションが受けて始まった本連載について、今月の虫ん坊では、作者の宮前めぐるさん、きもとよしこさんにお話をうかがいました。
好評の『鉄腕アトム』に続いて、復刊ドットコムより、光文社版の復刊版第2弾として、『ジャングル大帝』が今春、発売予定です。
『ジャングル大帝』といえば、講談社版手塚治虫漫画全集のあとがきに、手塚治虫が「『ジャングル大帝』のもとの原稿を、半分近く紛失してしまったことです。それで、この全集に収録されたものは、はじめのほうはみんな最近になって描きなおしたものだということです。」とあり、紛失の顛末から、前半のほとんどを描き直したことが明かされていますが、「どうしても、以前の絵のような味は出ませんでした」と、書き残されているいわくつきの作品。2009年に実に60年ぶりに月刊誌「漫画少年」に連載されたバージョンの完全再現版が発売、その後2010年に普及版も発売され、私たち現在の読者にも比較的容易にオリジナル版が読めるようになりました。
今回発売される「光文社版」というのは、そのオリジナル版をもとの原稿として編集・刊行されたシリーズ。「漫画少年」の原稿をもとに切り貼りでコマの配置を組み替えた「学童社版」をさらに組み替えたものです。
この「光文社版」とはいったいどんなものか? 手塚プロダクション資料室・森に聞きました。
今回のオススメデゴンス!では『エンゼルの丘』を紹介します。
3月といえば、ひなまつり。
宝塚市立手塚治虫記念館では、3月3日より「手塚治虫のヒロインたち 〜可憐な少女から妖艶な美女まで〜」が開催されます。
そのメインビジュアルに使われている可憐な女の子が、『エンゼルの丘』のヒロイン、ルーナです。
どんな過酷な状況に身を置かれようとも、常に相手を思いやる心優しいルーナと、本当は良い子なのに寂しさの裏返しでひどい態度を取ってしまう活発な少女あけみ。中身は真逆だけど、見た目がそっくりなふたりが出会うことで物語は急展開!エンゼル島を巡って、悪者に命を狙われたり、人魚達が助けてくれたり、素敵な王子様が現れたり、ハラハラドキドキなファンタジー作品となっています。あと、出ている女の子達が全員かわいいのもポイントです。
また、講談社 青い鳥文庫より、『エンゼルの丘』を原案とした『海色のANGEL』(作:池田美代子/絵:尾谷おさむ)第1巻が好評発売中。現代版『エンゼルの丘』と言えるでしょう。
読み比べてみると、より楽しめること間違いなしです。
今月は、ちょっとしたトピックをご紹介します。
いとう
虫ん坊2012年12月号でご紹介した、かつて手塚先生もカンヅメになったという「朝陽館本家」、みなさんご記憶でしょうか。
虫さんぽ第25回:手塚先生の第2の仕事場!?東京都内・カンヅメ旅館をめぐる!!
手塚治虫が使った部屋もほぼそのまま残っている、という何とも趣深い旅館でしたが、なんと3月いっぱいで廃業されるとのこと。
東京新聞:「本郷の旅館」惜別の春 手塚治虫さんらゆかり「朝陽館本家」
昔から文化人に愛される旅館だったそうで、なんとも残念なお話です…。