虫ん坊

コラム「手塚を知りたい放送作家」第40話:海のトリトンのようにイルカに乗ってみたい!

2022/07/29

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第40話:海のトリトンのようにイルカに乗ってみたい!



アニメ化もされ、人気を博した『海のトリトン』。



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海の王、ポセイドンに両親や一族を殺され、トリトン族最後の生き残りとなってしまったトリトン。本来は海で暮らす一族ですが、ポセイドンの危機から逃れるため、そして強く成長するために陸で人間に育てられます。様々な人の愛に触れ、立派に成長したトリトンがポセイドン&33体のポセイドンの子供たちに挑むという物語。

トリトンの最も心強い仲間であり、色んなことを教えてくれるのが、金色に輝くイルカ、ルカーです。


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ルカーは幾度となくトリトンの危機を救うのですが、とにかく賢い。

話し方も品があります。作中でもイルカという生き物について手塚先生はこのように記しています。

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たしかにイルカが賢いのはよく聞く話。でも実際のところ、どれくらい賢いんでしょうか?そこで今回は実際にトリトンのようにイルカに乗り、触れ合ってみてその賢さを感じてみようと思います!


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向かった先は八景島。

東京湾に浮かぶ人口の島でその中には水族館や遊園地、ショッピングモールなどが併設された複合施設『横浜・八景島シーパラダイス』があります。そして、なんとこちらには"イルカと一緒に泳ぐことが出来る体験型プログラム"があるんです!

高速道路でおよそ1時間弱。『八景島シーパラダイス』に到着。

事前に予約をしていた時間に『ふれあいラグーン』というふれあいが出来るゾーンを訪問。イルカたちが目の前で泳いでいます! 流石にテンションが上がり、気付いたら「うわ〜」と子どものような声をあげてました。

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今回イルカと一緒に泳ぐプログラムに参加したのは、中学生男子、大学生男子、30代主婦、そして僕という4名。

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まずはウェットスーツに着替えます。

人生初のウェットスーツ。思ったよりも身体のフォルムがそのまま出ており、恥ずかしいお腹のラインがモロ分かり。

口にこそ出しませんでしたが、きっとみんなこう思っていたでしょう。

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着替えが終わり、別の部屋へ。

ここで飼育員さんから「OKというまでイルカに手を出したりしないこと」など、諸々の注意事項を伝えられます。そして思いも寄らなかった言葉をかけられます。


飼育員「この後、ちょっとしたショーみたいなのがあるんですけど、イルカに水をかけられる役として出てみませんか?」

ちぼり「ちょっとしたショー...?」


元来あまり目立ちたくない性格な上に、ただでさえピチピチのシルエット...。

「嫌だな〜」と思ってましたが、主婦は超ノリノリ。


主婦「こういう機会ですからね!せっかくならみんなでね!ねっ!」

飼育員「もちろん任意なので断ることも出来ますよ」

主婦「でもね、こういうのってやっぱりみんなでね!ねっねっ!」

結局、主婦の勢いに押され、全員でステージに立ちました。

ピチピチのビショビショです。


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でもイルカに水をかけられた時点で、フォルムとかそんな小さいことは正直吹き飛びました。それよりも尾びれで僕ら4人に水をかけるイルカの器用さに驚きです。体験したからこそ感じることが出来た訳で、主婦の方には感謝ですね!


そして場所を移動し、イルカの泳ぐプールへ。

こちらで一緒に泳ぐのはハンドウイルカという種類のイルカ。

まずは仲良くなるためにエサを上げてスキンシップ。アジやサバなどのエサをお口の中に投げ入れます。

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エサを上げる時に見たイルカの歯は想像以上にギザギザ。

「こんな可愛いのにそんな鋭い歯をしてんだ...」と少し恐怖を感じました。

これで本気で噛まれたら腕もってかれるだろうなと...。きっとトリトンもイルカが仲間で心強かったと思います。


イルカの背中やお腹を実際に触れて、なでなですることも出来ました。


飼育員「お腹のここがおっぱいですね〜」


トリトンも赤ちゃんの頃はルカーのお乳を飲んで育ちました。そうかトリトンはここに口をつけて飲んでいたのか...。トリトンを育てたであろうイルカのおっぱいを見て感慨深い気持ちになりました。

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そしていよいよイルカと一緒に泳ぐ時間がやって来ました!

イルカの背びれを持って、イルカに引っ張ってもらう体験を行います。


一人目は大学生が挑戦。なかなかのスピードで気持ちよさそう!

周りのギャラリーからも「お〜!」と声が上がります。


続いては僕の番。イルカと泳ぐなんて子どもの頃の夢のような出来事。ワクワクが止まりません!いよいよイルカたちに愛されるトリトンの気持ちになる事が出来ます!

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飼育員さんが「おいで〜!」と元気よくイルカを呼びます。

しかし...

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飼育員さんがいくら呼んでもイルカが来ない...。

イルカはプールの中に複数匹いるのですが一匹としてやって来ません...。

何故...、さっきの大学生の時はあんなにスッと来たのに...。

やっと来たかと思うと、僕より手前でターンするので上手く背びれを掴む事が出来ません。そんなやりとりを2〜3回行っている中で僕はあることに気付いたんです。


「このイルカたち、ひょっとしたら運ぶのが重いから嫌がっているのでは...」


そうなんです。このイルカたちは僕が重いことを確実に把握しているんです。


イルカ1「お前いけよ」

イルカ2「やだよ、アイツ絶対重いもん。お前が行けよ」


イルカたちが水の中でそんな会話をしているのが聞こえてきます。


トリトンは感情が昂ると魚のような目になるんですが...

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大勢のギャラリーの前でイルカに嫌がられるおじさん。

僕のこの時の目もきっと魚のような目だったに違いありません。

まさかこんな形でイルカの賢さを知ることになろうとは...。

しかし、最終的にはルカーのように心優しいイルカが僕を引っ張っていってくれました!こんな重量級の僕を運ぶイルカのパワーに驚きです。


そして次は主婦の番。


ひょっとしたら僕の思い違いで、イルカが来ないこともよくあるのかも。

なんて思っていましたが、主婦の時も中学生の時もスッと来てました。


「やっぱ嫌がってたんかい!!!」


疑惑が確信へと変わった瞬間です。

人を見て判断することができる訳ですからその知能は相当なものです。

ルカーがあれだけ賢いのも妙に納得しました。


そして隣のプールに移動。続いてはシロイルカと一緒に泳ぎます。

さっきはヒレを持つ程度でしたが、こちらではイルカに跨いで乗るとのこと。

まさにトリトンとルカーのようなやりとりを体験できます!

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さっきのイルカとのやりとりが頭をよぎりましたが

シロイルカは熱烈歓迎ムード!

まさかのキスで出迎えてくれました!

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イルカたちから敬遠されていた僕にとって、水の滴るこの冷たいキスは何よりも温かったです。

シロイルカは先ほどのハンドウイルカと比べると、かなりの大きさ。その体重はおよそ1tもあるそうです。そりゃあ僕を乗せることを嫌がる必要もありませんよね。


そして遂に...!

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イルカに乗って泳ぐことに成功!トリトンの気持ちになることが出来ました!

今回イルカと触れ合ってみてその知能の高さを実感しました。

ポセイドンがトリトン族に加えイルカたちを迫害していたのもなんだか分かる気がします。それほどイルカはポセイドンにとって脅威となる存在だったのかもしれませんね。


是非機会があれば皆さんもイルカに乗ってトリトン気分を味わってみて下さい!



藤原ちぼりchibori10_twicon.gif

1979年生まれ、岡山県出身。放送作家。

『サラリーマンNEO』、『となりのシムラ』、『落語 THE MOVIE』などの人気番組の他、テレビアニメ『貝社員』の脚本も担当。『特捜警察ジャンポリス』、『サンドウィッチマンの週刊ラジオジャンプ』など、漫画を題材にした番組にも携わっている。

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