虫さんぽ＋（プラス）埼玉県所沢市・西武園ゆうえんち編第２話：巨大すごろくで謎のカギを探そう!!

2022/02/21

虫さんぽ＋（プラス）埼玉県所沢市・西武園ゆうえんち編第２話：巨大すごろくで謎のカギを探そう!!

写真と文／黒沢哲哉　地図と絵／つのがい

　西武園ゆうえんちを舞台にした虫さんぽ＋第2弾！　クロスワードパズルの謎を解きながら、「レッツゴー！　レオランド」を満喫もとい探索する虫さんぽ隊でありますが...

◎今回のミッションはクロスワードを埋めること!!

　差出人不明の謎の招待状に導かれて埼玉県所沢市の「西武園ゆうえんち」へやってきた我々虫さんぽ＋（プラス）隊は、目の前に突如現れた昭和レトロな商店街に驚愕した。

　さらにその商店街を抜けた先には、手塚キャラで埋めつくされた「レッツゴー！　レオランド」という手塚ファンにとって夢のようなエリアが広がっていた。

西武園ゆうえんち営業時間：9:00-18:00（※季節、曜日によって異なります）、料金：1日レヂャー切符大人4,400円、小人（3歳-小学生まで）3,300円（各税込）、ほか西武園通貨付きレヂャーパック等あり、問い合わせ：(04)2929-5354 URL: https://www.seibu-leisure.co.jp/amusementpark/information/index.html

　そこで我々はただちに招待状の謎解きを開始。今回の謎解きはクロスワードパズルだ。そして探索開始からわずか数分で１つ目のカギの謎が解けた。答えは「アトム」!!　これに勢いづいた我々はすぐに次の謎解きを開始した！

◎カギを見つけた！　と思ったが......

　隊長であるぼく・黒沢は、あるアトラクションが怪しいと睨んだ。それは「レオとライヤのジャングルダンスパーティ」だ。ジャングルをイメージした緑色のテントの下でクルクルと回るコーヒーカップタイプのアトラクションである。

　テントの周りやコーヒーカップひとつひとつにジャングル大帝のキャラクターの顔が描かれている。ここに何かヒントが隠されているのでは!?　そう思ったぼくは小さい子どもたちに混じって列に並び何度も乗ってみた。しかし何度乗っても楽しいだけでカギは見つからなかった......。

　と、そこにある隊員から「新たなカギを発見しました！」という連絡が入った。

　急いで駆けつけると、そこにあったのは地面いっぱいに様々な手塚キャラの絵が散りばめられた縦横20メートル以上ありそうな「巨大すごろく」だった。

　すごろくの中には『ブラック・ジャック』や『リボンの騎士』、『火の鳥』などに出てくるさまざまなキャラクターが勢ぞろいしている。

　連絡をくれた隊員がそこで示したのはその中のある絵だ。

「ヨコのカギ７の"二回やすみ"というのはこれのことではないですか!?」

　そこには「二回やすみ」という文字とともにピノコの絵が描かれている。つまり答えは「ピノコ」？　だがヨコの７のマス目は６文字分ある。残念ながらこちらも空振りのようである。

◎正解は巨大すごろくの別の場所に!?

　その時、後ろで別の隊員が言った。

「隊長、間違っているかも知れませんが......こっちの絵はカギのひとつに当てはまりませんか......？」

　その隊員が自信なさそうに指した先を見ると、ブラック・ジャックがピノコと一緒にテーブルでくつろぐ絵が描かれていた。

　あらためて招待状を見てみる。

　ブラック・ジャックの手にはパイプ、テーブルの上にろうそく。そしてスペードが示しているのはブラック・ジャックその人......。

　これは紛れもなくタテの６のカギが示す絵に違いない。つまりタテの６の文字は「ブラック・ジャック」だ!!

　さらにこの巨大すごろくではもう１か所のマス目が埋まった。『リボンの騎士』に登場するシルバーランドの王子フランツの絵だ。その横には「ぼくがぬけ道をおしえよう」というセリフが書いてある。

　まさしくこれはタテのカギ５の答えに違いない。すなわち５のタテのマス目に入る文字、それは「フランツ」で決まりだ！

◎レオランドの仕掛け人に聞いてみた！

　我々はこうして各アトラクションを楽しみながらクロスワードのマス目を快調に埋めていった。

　ところで気になるのは、西武園ゆうえんちが今回のリニューアルに際し、なぜ手塚キャラでいっぱいの「レオランド」を作ろうと思ったのかということだ。

　前回案内人を務めてくださった西武園ゆうえんちマーケティング課長の高橋亜利さんに聞いてみた。やはり同じ西武系の野球チームである西武ライオンズのマスコットキャラとして以前から『ジャングル大帝』のレオが使われていることと関係があるのだろうか。

「確かに西武グループでは手塚プロさんと昔からお付き合いがあります。しかし今回「レオランド」を企画した一番の理由はそこではなく、手塚先生の生み出したアトムやレオ、火の鳥といったキャラクターが昭和の時代に生まれて今もずっと愛され続けているキャラクターだということです。今回のリニューアルに際し、"昭和"というコンセプトにぴったり合うキャラクターは何かと考えて手塚先生のキャラクターに決まりました。

　レオランドは０歳の小さなお子さんから楽しめるエリアですから、手塚キャラを知らないお子さんたちも楽しく遊べて、なおかつお父さんやお母さんにも自分の子どものころを思い出して懐かしく感じていただける......そんな素晴らしいエリアになったと自負しています」

　なるほどー、そういうことだったんですね！

◎閉園時間が迫って大ピンチ!!

　引き続き謎解きを続けよう。残るカギはあと４つだ。ところがここへ来て新たなカギは見つからなくなり、探索は行き詰まってしまった。この日の西武園ゆうえんちの営業時間は10:00から17:00（※時期により9:00から18：00）である。残り時間はわずかだ。

　じりじりとした時間が過ぎる中、ある隊員から「大至急来てください！」という連絡が入った。現場へ急行すると、そこは「レオとライヤのジャングルダンスパーティ」だった。先ほどぼくがイヤというほど楽しんだ......いや、イヤというほど探索したアトラクションである。

　そこで隊員が指差したのは、入り口の看板だった。そこにはシカのトミーを中心に、その左右にレオとオウムのココ、そしてレオのガールフレンドのライヤが並んでいる絵が掲げられていた。

　なるほど、たしかにこれが４のカギの答えに違いない。レオ、トミー、ココと並んでいてその右は......答えは「ライヤ」だ！

　残る文字はあと３つ。太陽がどんどん西に傾く中、果たして閉園時間までにすべてのマス目を埋めることができるのだろうか!?

　続きはまた次回......!!

協力／西武園ゆうえんち

黒沢哲哉

1957年東京生まれ。マンガ原作家、フリーライター。

手塚マンガとの出会いは『鉄腕アトム』。以来40数年にわたり昭和のマンガと駄菓子屋おもちゃを収集。昭和レトロ関連の単行本や記事等を多数手がける。手塚治虫ファンクラブ（第1期）会員番号364番

つのがい
静岡県生まれ。漫画を描くこと、読むこととは無縁の生活を送ってきたが、2015年転職を境にペンを握る。
絵の練習としてSNSに載せていた「ブラック・ジャック」のパロディ漫画がきっかけで、2016年手塚プロダクション公式の作画ブレーンとなった。
web：https://www.tsunogai.net/
twitter:http://twitter.com/sunxoxome/