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虫さんぽ+(プラス) 北海道・道南-道東横断編 第1話:標高550メートルの山頂でヒグマに囲まれる!?

2019/08/08

北海道・道南-道東横断編 第1話:標高550メートルの山頂でヒグマに囲まれる!?

写真と文/黒沢哲哉 地図と絵/つのがい

 謎の招待状に導かれ、手塚治虫ゆかりの地をさんぽする「虫さんぽ+(プラス)」。今回から3話連続でまた新しい旅が始まります! 今回、向かうのは、1970年代初頭に手塚先生が足跡を残した北の大地です!! その場所へ行くと、何と当時手塚先生が体験したのと同じ体験ができるとか!? その体験とはいったい......!? さっそく出発だっっ!!


◎不思議な生物が語った目的地とは......!?

 前回の旅は、本州最西端の県・山口県の秋芳洞でゴールした。するとそこに「オムカエデゴンス」という謎の言葉をしゃべる不思議な生物が現われて、その"彼"がくれたのがこの招待状だった。

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 またしても3つのキーワードと動物のシルエットが描かれている。だがこれだけでは東か西かも分からない。途方に暮れていると、その生き物はさらにこんなヒントをくれた。
「北の大地には美味しいものがいっぱいあるでゴンス」
「手塚治虫は満腹になったでゴンス」
 うーん、それでもまだ分からない。困り果てたぼくは招待状の内容とこの言葉を、手塚プロの編集担当・I藤プロデューサーに携帯電話で伝えた。するとしばらくして彼女からメールが返ってきた。
I藤Pからのメール「黒沢さん朗報です。それらしき場所が見つかりました! "北の大地"と"満腹"というキーワードから社内の資料を調べたところ、手塚先生が1972年に「漫画集団満腹スケッチ旅行」という旅で北海道へ行っていたことが分かったんです!!」
 北海道──!!
 メールにはその旅行の際に描かれたという手塚先生のカラーイラストが3枚添付されていた。そのイラストについては後ほど紹介するが、どうやら招待状の示す場所はそこで間違いなさそうだ。
 ぼくはさっそく今いる山口県の秋芳洞からその場所までのルートをスマホの地図アプリで検索してみた。すると総走行距離2,020km、所要時間は26時間と出た。本州を西の端から北の端まで縦断する気の遠くなるような道のりだ。
 だが、我々虫さんぽ+(プラス)隊には行かないという選択肢はない。あらためてカーナビに目的地をセットし、車を発進させる。まだ見ぬ手塚スポットへの新たな旅が、いま始まった──!!!!

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雪を蹴り野山越えて、我が愛車は北海道を目指す!!

◎季節外れの雪道を北へひた走る!!


 時代が平成から令和に変わる直前の某日、ぼくの運転する車は、北海道の手塚スポットを目指し、東北自動車道を北へ向けて走っていた。
 福島県へ入ったあたりから周囲の風景が雪景色に変わってゆく。この2日前に関東から東北にかけて季節外れの大雪が降ったためだ。
 もしもぼくとI藤Pの推理が間違っていたら......そんな不安を打ち消すようにぼくはアクセルに力を込めた。手塚治虫と手塚マンガは決してぼくを裏切らない。そんな思いを胸にひたすら北を目指す。
 日没直前、車はようやく本州最北端の地・青森県下北郡大間町に到着した。この日は港に近い温泉に入って夕食を取ると、長距離ドライブの疲れが出てすぐに深い眠りに落ちた。この日見た夢はもちろん、手塚マンガの夢である。

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本州最北端の地、青森県大間町へ到着!! 朝陽で長い影を引いたマグロのモニュメントが旅立ちを祝福してくれている!!

◎青森からフェリーに乗って北海道へ着いた!!


 翌朝目覚めると、昨日までぐずついていた空はすっきり晴れ渡っていた。午前7時、朝一番のフェリーは大間港を定刻通りに出港し、およそ1時間半で北海道の函館港へ接岸した。

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午前7時、津軽海峡フェリー「大函丸」が大間港を函館港にむけて出港する。およそ90分の船旅だ


 そこから道央自動車道を北上することおよそ2時間。かつて「虫さんぽ」で訪ねた手塚マンガ『火の山』の舞台・昭和新山のすぐ近くを通過し、さらに1時間ほど走った登別東インターチェンジで高速を降りる。
 なだらかな山道を10分ほど登ると、日本でも有数の温泉街・登別温泉に到着する。今回の旅の最初の目的地「のぼりべつクマ牧場」はこの温泉街の一角にある。

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のぼりべつクマ牧場に到着!! 北海道の函館フェリーターミナルからは車で約2時間40分。公共交通機関を使う場合は、札幌からJRとバスを乗り継いで約1時間25分、新千歳空港からだとJRとバスで約1時間15分だ。詳しくはのぼりべつクマ牧場の公式ホームページで確認を

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のぼりべつクマ牧場。営業期間:4月1日~6月30日 8:30-16:30、7月1日~9月30日 8:00-17:00、10月1日~1月31日 8:30-16:30、2月1日~3月31日 8:30-16:00(入園券販売終了時間は営業終了時間の40分前)、入園料金:一般 2,600円、小人(4歳-小学校6年生まで)1,300円、3歳以下無料、問い合せ:0143-84-2225

◎クマ牧場を描いた2枚のカラーイラスト!!


 手塚先生は1972年9月28日から3日間、「漫画集団満腹スケッチ旅行」という旅で北海道を巡り、その時の思い出を3枚のカラーイラストに描いた。そのうち2枚がここ「のぼりべつクマ牧場」を題材としたものだったのだ。
 1枚目のイラストは、山の斜面に作られた囲いの中を歩く何頭ものクマたちの姿、そしてもう1枚は、お客さんがクマに直接エサを与えることができる装置="シューター"を使って、手塚先生がクマに餌をあげている姿が描かれている。
 このイラストは同年10月、池袋の西武百貨店で開催された「北海道物産展」に展示されたという。ただしこの旅行の詳細な記録が残されていないめ、手塚先生以外に誰が同行したか、イラストに描かれた場所以外にどこへ行ったかなどは一切不明である。

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1972年9月、手塚先生は「漫画集団満腹スケッチ旅行」で北海道を訪れた際に、ここ「のぼりべつクマ牧場」へ立ち寄った!! 当時は100頭以上のクマが飼育されていて、現在よりも過密状態だったという

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手塚先生が「漫画集団満腹スケッチ旅行」で描いたのぼりべつクマ牧場のイラスト、その2。このイラストにあるシューターでのエサやりは現在も体験できる!!

◎ロープウェイ会社が経営するクマ牧場!!


 のぼりべつクマ牧場では、牧場を運営する登別温泉ケーブル株式会社の総務課係長・吉田廣勝さん(44)が出迎えてくださった。

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のぼりべつクマ牧場についてご説明いただいた登別温泉ケーブルの吉田廣勝さん。

 まずは吉田さんにこの牧場の概要をうかがおう。吉田さん、よろしくお願いします!
吉田「こんにちは、よく来てくださいました。我が社は1956年に設立され、翌57年からロープウェイの営業が始まりました。のぼりべつクマ牧場がオープンしたのはさらにその翌年の58年7月17日からです。
 ロープウェイの会社がなぜクマ牧場を作ったのかと言いますと、お客様に山頂に登っていただきたいという動機付けですね。
 この地域は大変雨の多い土地なんです。ですから天気が悪くてもお客様にロープウェイで山頂へ上がっていただくためにクマ牧場の営業を始めたんです」
 手塚先生がここを訪れた1972年ごろのクマ牧場はどんな様子だったんでしょう。
吉田「現在飼育しているクマの数はおよそ70頭ですが、1970年代には100頭以上おりまして、クマの数が今よりもかなり多い時期でした。
 昔はオスとメスを一緒のオリで飼育していたので、ものすごいスピードで数が増えてしまっていたんです。もっとも多い時には200頭を超えていた時期もあったと聞いています。
 しかし山頂なので広さには限りがありますから、現在はオスとメスを分ける雌雄分離飼育を行い、ペアリングも計画的にすることで血統管理と頭数管理を厳密におこなっています」

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1957年の「空中ケーブルカー」開通当時の様子。にぎやかさが伝わってくる。※画像提供/登別温泉ケーブル株式会社

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開通当時は、現在のような循環式ロープウェイ(輪になったケーブルが回転しており、そこに懸垂されているゴンドラがぐるぐると回り続ける)ではなく、交走式ケーブルカー(2つの車両がケーブルでつながれていて、1方が上昇するともう1方が下降する)が使われていた。※画像提供/登別温泉ケーブル株式会社

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開業1年後の1958年ごろの様子。お客さんの見物席が木製のように見える。クマとの距離も近く、なかなかスリル満点だ。※画像提供/登別温泉ケーブル株式会社

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手塚先生がクマ牧場を訪れる1年前の1971年の写真。これまたお客さんとの距離が近いけどこれで大丈夫だったのか!? ※画像提供/登別温泉ケーブル株式会社

◎手塚先生がやったクマへのエサやり体験ができる!!


 引き続き「のぼりべつクマ牧場」の吉田さんに話をうかがおう。吉田さん、手塚先生がイラストに描かれているエサやり体験は今でもできるんですか?
吉田「"ヒトのオリ"ですね。もちろんできますよ。ヒトのオリはオス熊を飼育している第一牧場に設けられていますので、オス熊を目の前で観察できるんです。オス熊の顔の大きさや体格など、目の前で見ると「えっ、こんなに大きいの」というくらい、かなり迫力があります。ぜひ体験してみてください。ちなみに手塚先生がいらっしゃった当時は、先生の絵にもありますように内側に鉄柵が設けられていたんですが、現在は厚さ45mmの強化ガラスを使用していますので鉄柵はありません。より間近でクマと接することができますよ」
 わ、わかりました。ちょっと怖いですがぜひ体験してきます!!

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ロープウェイに乗って山頂のクマ牧場へ出発だっっ!!

◎クマ牧場は標高550mの山頂にある!!


 吉田さんに見送られてロープウェイに乗り、およそ数分で山頂駅へ到着。降りるとそこがクマ牧場だ。四方嶺(しほうれい)という標高550mの山の頂上なので空気が澄んでいて見晴らしが良く気持ちいい。
 目の前でちょうどアヒルの競走が始まるところだったりヒグマ博物館があったり、どこから観るか目移りしてしまうが、まずは手塚先生の絵にある「ヒトのオリ」へ行くべきだろう。

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ロープウェイの山頂駅へ到着。駅舎にはお土産コーナーもある。

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間もなく始まるアヒルの競走のため、アヒルくんたちがウォーミングアップ中。小さい子どもに大人気だった

 牧場の地下を通るトンネルをくぐると、ガラスで囲われたコの字型の空間に出る。ここがヒトのオリである。そのオリの左右にエサやり用の"シューター"と呼ばれる装置が10本並んでいる。ぼくが来たときにはお客さんが誰もいなかったが、ぼくが入ってくるのを見つけたクマが2頭、すぐにガラスの前まで近寄ってきた。
 自動販売機で購入するエサは、犬や猫が食べるカリカリをひと回り大きくしたようなもので、直径が2~3cmほどのドライフードだ。それをシューターの穴に投げ入れてレバーを押すと、エサがクマの方へ押し出されるという仕組みだ。

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第一牧場のオス熊。遠目に見てるとかわいいんだけど......

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オス熊にズームイン!! オリの中にいるからまだいいが、山の中では絶対に出会いたくない

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オス熊へのエサやり体験ができる「ヒトのオリ」へはここから入る

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第一牧場の下を通る地下道を抜けると、この先が「ヒトのオリ」だ

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ビニールの小袋に入った餌がロッカー式の自動販売機で販売されている。1袋100円、2袋200円

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ガラスがクマの爪痕で汚れているので若干分かりにくいが、この近さである

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ぼくがエサをあげるそぶりを見せたらさっそく2頭のオス熊が近寄ってきた!!

◎クマ牧場は見どころいっぱい!!


 クマは2頭いるので両方に均等にエサをあげたいと思うのだが、ボスクマなのか大きい方の1頭だけがシューターの前に居座り何回あげてもそいつがエサを食べてしまう。別のシューターに移動しても、またそいつがやってきて食べる。
 もう1頭がかわいそうだなぁと思っていたら、ひとり占めしていたクマが10個ほど食べたころでスッと場所を空け、もう1頭にエサを譲ってあげた。なるほど、ひとり占めではなく食べる順番があったのか!
 続いて向かったのがメス熊が飼育されている第2牧場だ。手塚先生がもう1枚のイラストに描いたのはこの第2牧場だろうか。その先生の絵には2頭のクマが組み合っている絵が描かれているが、ぼくが訪れたときも、2頭のメス熊がもつれ合っている姿が見られた。ケンカしているのかじゃれ合っているのかよく分からなかったけど、壁に掲示されたポジショニングの図を見ると、2頭がもみ合っていたのはちょうど縄張りの境目だった。なのでもしかしたら縄張りを侵した相手を威嚇していたのかも知れません。
 その後、ヒグマ博物館と展望台からの倶多楽湖の展望を楽しんで見学は終了。虫さんぽ隊はのぼりべつクマ牧場を後にして、次の目的地へと向かった。
 案内していただいた吉田さん、ありがとうございます!

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こちらは第2牧場のメス熊。この2頭はじゃれているのかケンカをしているのか、しばらくの間ずっとこうして取っ組み合っていた

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第2牧場近くに掲示されていたメス熊のポジショニングの図。先ほどの取っ組み合っていた2頭のクマは、この図で見ると、ちょうど縄張りの境界線あたりにいたので、お互いに縄張りを主張して牽制し合っていたのかもしれません

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ヒグマ博物館は1984年完成。手塚先生が訪れたころにはまだなかった施設だ

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ヒグマ博物館の建物へ入ったら、階段にいきなりクマの剥製がいてびっくり!

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博物館の中ではクマに関する貴重な資料や、冬眠の様子を再現した原寸大ジオラマなど、夏休みの宿題に役立ちそうな展示がいっぱいあった

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そしてここにもクマの剥製が。最初はいちいち驚いていたが、あまりにも多いのでだんだん慣れっこになってくる

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ヒグマ博物館のテラスは展望台になっている。天気の良い日には、目の前に倶多楽湖とその先の海が見渡せる絶景が広がる

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のぼりべつクマ牧場を後にして、次の目的地へ。この先の峠は冬期は夜間通行止めとなるため急がねば......!!

◎絶景の大パノラマが広がるオロフレ峠!!

 再び車に戻ったぼくは次の目的地へと急いだ。次に向かうのは登別温泉から車で約20分ほどの場所にある「オロフレ峠」だ。手塚先生が「漫画集団満腹スケッチ旅行」で描いた3枚の絵──その3枚目の絵の舞台がここオロフレ峠なのである!

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手塚先生が1972年9月の「漫画集団満腹スケッチ旅行」で描いたもう1枚の絵、オロフレ峠。オロフレとはアイヌ語で「赤い川」という意味だそうである

 先生のイラストには夜にタクシーで走っている姿が描かれているが、この峠は11月から4月末までの間、午後5時から翌朝9時まで夜間通行止めとなる。現在時刻は午後3時過ぎ。急がねば!
 焦る気持ちを抑えつつ安全運転で曲がりくねった坂道を登っていくと、道の両側が雪景色になってきた。夜になると確かに道路の凍結の危険がありそうだ。しかし1本道なので迷うこともなく午後3時半には峠の頂上近くの駐車場に到着した。
 じつはここからさらにオロフレ峠展望台へと向かう旧道があるのだが、そこは冬期は完全に閉鎖されており除雪もされていないため、道路は深い雪に完全に覆われていた。機会があれば暖かい季節にぜひ再訪してみたいと思います。

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トンネルを抜けると雪道だった。オロフレ峠は1988年にこの新道が開通したが、手塚先生がここを訪れた当時はまだ旧道のみしかなかった

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オロフレ峠新道にある駐車場でひと休み。左端の石碑は、新道開通を記念する記念史碑だ

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記念史碑の前からは北海道らしい絶景が見渡せる。しかし手塚先生はイラストを見ると夜にここをタクシーで走ったようなので、この絶景は拝めなかったのかも知れない

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オロフレ峠展望台に続く旧道は雪に埋もれて春まで閉鎖中だった。手塚先生が通ったのはおそらくこっちの道だったはず。いつか通行できる季節に再訪したいです

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峠を下りると、手塚先生のイラストにも描かれたキタキツネを見かけたので車を駐めて近寄ってみた。こちらを警戒しつつもエサが欲しい様子......何もあげないよ

◎キーワード「62」と子グマのシルエットが示す場所とは!?


 ということで、第1のキーワード"登"は登別温泉の"登"であり「のぼりべつクマ牧場」を指していたことが分かった。

 では次はどこへ向かえば良いのか。ぼくは「62」という数字と左下の動物のシルエットに目が止まった。このシルエットは子グマだろうか。62という数字と子グマ......このヒントからぼくはある手塚マンガに思い至った。その推理が正しければ、次の目的地は北海道の東の端、根室に違いない!
 カーナビで根室までのルートを検索すると、目的地までの所要時間は休憩なしで6時間13分、走行距離475kmと出た。果たしてぼくの推理は合っているのか。とにかく行って確かめるしかない。北海道の旅はまだ始まったばかり。ぜひまた次回の旅で皆さんとご一緒いたしましょう!!

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■バックナンバー

 虫さんぽ+(プラス)

・大阪編 第1話:大阪・十三で旧制中学の同級生を訪ねる!!

・大阪編 第2話:大阪・中津の軍需工場跡地で、辛かった戦争時代の想い出を歩く!

・大阪編 第3話:大阪・十三で戦争の悲惨さを残す文化遺産を訪ねる!

・奈良編 第1話:火の鳥に誘われて巨大大仏を見る!!

・奈良編 第2話:写楽くんの足跡をたどりつつ古代史ミステリーを探る!!

・奈良編 第3話:その時が来なければたどり着けない!? 伝説の神社!!

・洞窟探検編 第1話:盗まれた名画の行方を追ってアトムが向かった場所は!?

・洞窟探検編 第2話:荒涼とした大地で手塚治虫が見たものは!?

・洞窟探検編 第3話:手塚治虫、大洞窟の中を命がけの逃亡!!


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