手塚治虫について 手塚治虫について

手塚治虫のメッセージ

手塚治虫のメッセージ 生命 めぐる いのち

もし輪廻というものがあるなら、ぼくの来世はミジンコかもしれないし、それこそオサムシかもしれません。
そう思うと、 どんな生き物も同じ重さに思えてくるのです。

(『ガラスの地球を救え』より)

命というのは「死」では終わらない。それはさまざまな形に変化し、何度も生まれ変わって行く。
その考え方を輪廻といいます。
西洋では命は「死」で終結し、その後は天国へ行くのだと語られていましたが、東洋では古来、 生命は死と誕生を繰り返す永遠のものだと信じられてきました。
最近は西洋でもそういう東洋的な考え方が広まってきて、アメリカ映画でも主題歌で「サークル・オブ・ライフ」と歌ったりしています。
死んだらすべてそれでおしまい、という考え方も潔いけれど、命は終わらない、形が変わって行くだけだ、という考え方は、自分と世界とのつながりをやさしく深めてくれます。

手塚治虫のメッセージ 生命 あなたの命は、わたしの命

宇宙に旅立って行けば、地球という運命共同体の中で生物と人間との温かい触れあい、助け合いの運動は大きく進むだろう。
それは、ナスカの地上絵を作った人間の英知が、次にやるべき大きな仕事だ。

(この小さな地球の上で『NHK地球大紀行 第一集』日本放送出版協会より)

すべての生命は大きな輪の中でつながっている。
それを知っていればきっと、死ぬ、ということもそんなに怖い事じゃないのかもしれません。
ウサギは火の中に自らの体を投げて、老師に食べて貰おうとします。
自分の命と老師の命はつながっている。
だからこそウサギは自分を犠牲に出来たのでしょう。
すべての命は自分の命とつながっているのだと理解すれば、どんな小さな命も粗末には扱えなくなるはずです。
小さな虫も、犬や猫も、そして自分自身の命も、すべて同じひとつの命だと理解すること。
それが「悟り」だとこの壮大な物語は綴っています。

手塚治虫のメッセージ 生命 大いなる命とともに

大宇宙の孤独に耐えて、ガラスのように壊れやすく、美しい地球が浮かんでいる。
宇宙の果てしない闇の深さにくらべ、この水の惑星の何という美しさでしょう。
それはもう、神秘そのものかもしれません。
ひとたび、そんな地球を宇宙から見ることができたら、とてもそのわずかな大切な空気や緑、そして青い海を汚す気にはなれないはずです。

(『ガラスの地球を救え』より)

夜空に肉眼で見える星の数と、いままで地球に生まれ、死んでいった人の数はだいたい同じなのだそうです。
そんなふうに考えると、空を見上げれば、 そこにたくさんの命が見守っていてくれているような気になれます。
そして、たくさんの人が生まれ、泣いたり笑ったり、愛し合ったり殺し合ったりしてきた悠久の歴史をジッと見守ってきたこの大地を、あの空を、いままで以上に大事にしたいと思えてきませんか?
空を流れる雲のひとかけらにさえ、大いなる命の面影が宿っていると・・・