1955/06『一年ブック』(秀文社) 掲載
毎晩やってきては麦畑を荒らす悪い馬を主人公イワン少年が捕まえると、馬は許してもらう代わりに三頭の馬をプレゼントする、といいます。黒い馬が二頭に、人間の言葉を話すこうまが一頭。イワンはこうまに連れられてお城に向かい、王様に会って王宮の馬小屋の番人になります。
ところが...
大衆作家・林不忘の生んだ剣豪キャラクター・丹下左膳を、手塚治虫流にアレンジした時代劇マンガです。ふとしたことからみなし児のチョビ安が手に入れたこけ猿の壷……。それは、柳生家に伝わる百万両の黄金のありかが記された宝の壷でした。そのつぼをめぐる騒動の中で、片目片腕の剣士・丹下左膳は、チョビ安と知り合い、父親代わりになる...
革命前夜の帝政ロシアの町、ペテルブルグに住む貧しい少年ラスコルニコフは、高利貸しのおばあさんを殺して金品を奪ってしまいます。事件を捜査するポルフィーリイ判事は、すぐにラスコルニコフを疑いました。ラスコルニコフは、「人は天才と普通の人に分けられ、天才はたとえ人を殺しても、罪にならず、世の中を建て直すためなら良い」とい...
ゲーテの戯曲「ファウスト」を、当時の幻想的なアニメーション風のタッチでマンガ化した作品です。悪魔メフィストは、自分の力に自信を持ち、天使を下界へ落としてしまうなど、乱暴ばかりはたらいていました。そこで神さまは、メフィストに、学者のファウストを地獄へひっぱりこんでみろと命じます。しかし神さまはその一方で、下界に落ちた...
原作はシェイクスピア。舞台は現代のベニス。海運業者アントニオは、友人バッサニオのため悪徳商人シャイロックに借金して返済不能となり契約で胸の肉を切られる羽目に。だが法廷では彼の危機をバッサニオの恋人が救う。...
超能力を持つ石猿の孫悟空が、三蔵法師とともに、魔物を退治しながらインドへの冒険の旅をする、手塚版「西遊記」です。2000年もの昔、中国の奥地にある華果山(かかざん)の山頂の石から、1ぴきの黄金色をしたサルが生まれました。このサルは、かしこく勇敢で、やがて仙人の弟子となって魔法をおぼえました。しかし彼は、天国の王の前...
作品の上半分は宮沢賢治作『やまなし』のマンガ化(舞台劇風)。下半分は、戦時下に農村で同作品を上演する演出家後藤と息子たちの物語。敵機の機銃掃射で上演は延期され、時局に適せずとの当局通達により禁止となる。...
戦国時代、切腹寸前の身を悪魔の娘スダマに魂を売ることで救われた武士一塁半里は、その契約により美男子不破臼人に変身。みちのくの地で富と権力を手中に収めるが…。ゲーテの古典『ファウスト』の二度目のマンガ化。...
1960/03-09 「ひとみ」(秋田書店) 連載石から生まれたサルのビコは、内気な泣き虫だが、優しいおねえさんザルのリンリンに力づけられサルたちの王に。仙術を学び孫悟空となって、天国で大暴れするが…。『ぼくの孫悟空』の姉妹編、少女マンガ版『西遊記』。...