今月の投稿テーマは、 『鉄腕アトム』
虫ん坊6月号で特集したさがみスペシャルアニメや、フランスでは現在『ASTRO BOY Reboot』の制作が進んでいるなど、現代でもまだまだ大活躍のアトム。
今月は、『鉄腕アトム』から皆さんの好きなキャラクター、好きなエピソードのお便りをいただきました。
コメンテーターは2003年に放送された『ASTRO BOY 鉄腕アトム』でキャラクターデザインを担当した瀬谷新二です!
瀬谷新二
手塚プロダクションアニメーター。
数々の作品の動画担当を経て、1980年版『鉄腕アトム』で初めて原画を担当する。2003年放映の『ASTRO BOY 鉄腕アトム』ではキャラクターデザイン、作画監督を務める。
過去の虫ん坊インタビュー記事はコチラ↓
★2004年9月号:手塚治虫公式携帯サイトオープン間近特集!
★2011年12月号:新座スタジオのいま
★2016年6月号:「ROBOT TOWN SAGAMI 2028」インタビュー
投稿コーナーでは、手塚アニメーターに聞きたい質問も大募集します!
絵を描く上でのお悩み、ここでしか聞けない手塚キャラの描き方のコツなど、次号から質問もお気軽に送ってくださいね。
今回は第一回目として、瀬谷による『鉄腕アトム』の描き方講座をお送りします!
ツノのバランスは、本当に難しいです。これはもう、理屈で描くべからず!! デザインとして見て、全体のバランスを考えてツノを立てます。 先生の絵は2次元にしては立体的な丸みがありますが、でも3次元にはなり得ない。そこで、僕は2.5次元のものとして表現しようと心掛けています。 |
『ASTROBOY 鉄腕アトム』のアトムは、小中監督からレトロ感を出したいと注文がありました。 全体のフォルムもそうですが、特に目のハイライトにこだわっています。 この、パックマンみたいな形をしたハイライトのことです。 |
首から下は、なで肩にしてストンと腕を落とし、子ども感といいますか、後ろから見たときに頼りなさが出るプロポーションにしました。背中で語る感じというか。 バランスをつかむまでが難しいですが、みなさんもどんどん描いてみましょう! |
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投稿もお待ちしています! |
アニメ80年版のアトラスですね。このアトラスは、当時人気が高くデザインも好評だったようですよ。時代性に則ったデザインだったのかもしれません。 アトラスへの愛が込められたイラストです!アニメ塗りも上手いです。アトラスの話が現代でリメイクされたらこんな感じになるのかな。つい想像しちゃいますね。
アトラスは原作・アニメ版とそれぞれ違ったデザインで登場しますが、どのアトラスが一番人気なのか気になるところです。
DVD、買っていただけて嬉しいですね。
衣装の細部や色までキャラクターを忠実に描いていただけるのは、とても嬉しいことだなとしみじみ思います。細部まで精密に再現しようとする集中力は、キャラが好きでないとできないことだと思います。
カーヤは、脚本の太田恵さんから『リボンの騎士』のサファイアのイメージで、という注文を受けてデザインしたキャラクターだったかな……。
カーヤ姫のデザインはサファイアがルーツだったのですね!でも、たしかにマリアにも似ています。 DVD11巻のピクチャーディスクと、未来さんのイラストをじっくり見比べながらコメントしていただきました!
『鉄腕アトム』といえば「地上最大のロボットの巻」かなと。魅力的なロボットがたくさん出てくる(そして壊される)回ですが、やっぱり彼なしには語れません。
プルートウ。前号のテーマ「悪役キャラクター」で彼が選ばれたことが意外で…割とショックを受けています。
善と悪どちらか、となれば、悪に分類するしかないような気もしますが…
プルートウのやったこと自体は確かに悪事かもしれませんが、あくまでも「戦いたい」からではなく、「そのためにつくられたロボットだから」戦っているのであって…
「おれは戦いたくない だがおれの主人の命令だ しかたがない」
…こんなこと言ってるのに悪役扱い…?敵役、なら分かるのですが…
公式様が仰っていることなので、私の読みが浅いのかもしれませんが、プルートウは悪役というより、人間の欲望に振り回された被害者の一人では、と思います。私がプルートウに肩入れしすぎなのかな。
モンブランは可愛いしゲジヒトは個人的に好みだし、ヘラクレスも格好良いし…そしてエプシロン…!!エプシロン…
とにかく素敵なロボットが集まっていて大好きです。そして切ない。
プルートウが宿命的に背負わされた「痛み」をよくわかっているからこそ描ける作品だと思います。デザインセンスが良いですね。 赤えんぴつのラインや、コピーライトの入れ方がとても効果的で、そのままポスターに使えそうです!
プルートウを悪役と見做してしまったのは、ソービさんのおっしゃる通り間違いでしたね。ロボットにはロボットなりの戦わなければいけない理由・事情がありますものね。
「地上最大のロボット」は、ロボット同士の感情のぶつかり合いが特に濃く描かれているエピソードだと思います。虫ん坊スタッフも大好きな話のひとつです。
エプシロンのデザインが好きですが、最近はノース2号もカッコいいなと思います。
うわぁ、こんなキャラいましたね〜!アニメを作った本人なのに忘れかけていました……。
こういう、他作品の手塚キャラを掛け合わせてパロディワールドを展開するというのは、いいアイディアですね。こういう自由な発想は、ファンの方ならではだなぁと思います。
ジャンプのポーズとか、後ろにいっぱいいるネコとか、キャラクターが生き生きしていて見ているこっちが楽しくなってきますよ。ネコの表情も一匹一匹違っていて、じっくり見てしまいますね。
こういうパロディ作品をつくって現代に手塚作品を再アピールするなんでどうでしょうか。松谷中学さんには、見ていて楽しくなるようなパロディ作品をどんどん描いてもらいたいですね! そしたらアイディアを真似します(笑)
ネコまみれでウランも楽しそうです!松谷中学さんはマイナーどころのキャラクターを描いてくださるので、毎回この子誰だっけ? 状態になります。まだまだ勉強せねば!!
こんにちは。お久しぶりです。
私は無事に2年生になることができ、昨日と一昨日(5月26、27日)は宿泊研修でした。一日目は大変でしたが、二日目は有意義に過ごせました。
さて、今回のアニメはアニメの作画の基本となる一つ、走りをやってみました。なぜこれをやったかというと、私はこの基本を全くわかってなくて出来てなかったので、今回でちゃんと出来るようになろうと思い、練習のため頑張りました。今回絵柄も少し自分の絵柄を離してなるべく手塚先生の絵柄に近づけました。今回は今までイラストしか描いてなかったどろろをチョイスして、彼女の走るところを描きました。それからしばらく描き方を工夫すると、前より少しは良くなったと思いますが、これでもまだまだ練習はやるべきだと思いました。
これから卒業制作、就活と色々ありますが、作品作りたくさんしたいと思っております。
今後ともよろしくお願いします。
先生の丸い絵柄に合わせて、可愛らしく走る動きがちゃんと出せています。
動きに合わせて髪の毛や服がヒラヒラと揺れるように見せる効果を「のこし」というのですが、ちゃんとのこしも入っています。
髪や服の先端は、動く本体よりも遅れて動きます。この運動のずれを意図的に入れるわけです。そうすることにより、キャラクターの動きがより自然になり、滑らかになります。のこしの入れ方も上手ですし、なかなかの力作ですね!
宿泊研修……泊りがけでアニメーションを描きまくるのでしょうか。大変そうですが、とても楽しそうです。
走るどろろ、思わずガンバレ!と応援したくなります。卒業制作と就職活動の両立は大変でしょうが、このどろろのようにひたむきに作品を作り続けてくださいね。
Greetings from Mersin, Turkey!
I have a confession for you... In fact, this would be a secret, but I do not want to keep this secret.
I write letters to Tezuka-sensei for two years.
I did not send the letters, I keep them all in a box. I have about 170-180 letters.
I'm writing this letters to my feelings and what I have experienced. When I feel sad, I'm writing letters to relieve myself.
These letters are very important for me. They make me remember my past memories...
I drew this picture to describe this event. (^_^)
訳:
あなたに打ち明けることがあります…本当は秘密にするつもりでしたが、秘密にはしておけません。
私は手塚先生に2年間手紙を書いています。
これは送らないで、箱の中に保管しています。170〜180通ぐらいあります。
手紙には、私の気持ちと経験したことを書いています。寂しい時、自分自身を安心させるために書いています。
これらの手紙は私にとって、とても大事なものです。手紙は過去を思い出させてくれます…
このできごとを絵に描きました(^_^)
このコメントからも感じ取れますが、手塚先生への想いが込められた、ポエティックで素敵な文章を書かれますね。せっかく書いた手紙ですから、自分の中だけにしまわないで、誰かに伝えてみてはいかがでしょう。一通だけでもいいので、見せてほしいです。
箱の中のお手紙、手塚先生に届けたいですね。きっと一通一通じっくり読んでくれるはずです!
三洋のマスコットキャラクターは、子どもの頃からよく目にしていたので馴染みのあるキャラクターです。コニイのほうは、よくこのキャラクターをもってきたな!と感心してしまいました。先生の作品を隅々まで読んでいるからこそのキャラチョイスです。
アイディアももちろんですが、キャラの配置や文字の置き方にも遊び心が伺えます。「すリスり」のところが肝ですね!
クール&キュートなリスキャラクターが共演です!
三洋クレジットのマスコットキャラクターであるこのリスさんは、手塚治虫デザインのもの。この黄色い服は、1970年の大阪万博のサンヨー館のコンパニオンが来ていた制服をモチーフにしているそう。 今見てもレトロポップなデザインがとても可愛いですね。
★三洋リスさんの登場する過去のコラム・あの日あの時はコチラ↓
あの日あの時:第8回 地上最大のロボットとアトム貯金箱
久しぶりに日本へ帰ったので、さっそく手塚先生に本を探しに行ったところアヴァンチュール21という作品を見つけました。宇宙旅行ではなく地球の中を探検するという内容がとても新鮮でした。
旅行中なので水彩などは持って行かなかったので、親戚から色鉛筆を借りたのですが、色が限られていて少し変な色合いになってしまいました。
初期の代表キャラクターである耳男を描いていただけて嬉しいです。
悲劇的な運命を背負い、中性的な耳男は、手塚先生の描く不思議なエロチシズムの原点となったキャラクターだと僕は考えています。作中でふとした時に見せる哀しげな表情がうまく表現できていますね。
ビビッドなピンクと藍色で、スペーシーな雰囲気が出ていてステキです!
『アバンチュール21』は、『地底国の怪人』のセルフリメイク作品となっていますので、こちらもぜひ読んでみてください。
5人目は、アニメーター・西田正義です!
「手塚キャラのスーパーヒーロー&ヒロイン」
西田「手塚作品のスーパーヒーロー&ヒロインは多種多様。
アトムの様な正義の味方もいればブラック・ジャックの様なダークヒーローもいます。
自分の心の中にいるヒーロー&ヒロインを描いてみて下され。
ちなみに私のヒーローはマグマ大使!」
★新コーナー「コメンテーターに質問」へのお便りもお待ちしています!★
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イラストじゃなくてももちろんOK!!
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8月号掲載は、2016年7月15日(金)までにいただいたものとさせていただきます。5月号以降にも、いただいた投稿を掲載していきます。