マンガマンガ

ストーリー

手塚治虫のライフワーク『火の鳥』の、掲載誌を「COM」から「マンガ少年」に移して再開した第1弾です。
恋人のジョージと少女ロミが無人の惑星エデン17で、ふたりだけの新生活を始めた矢先、ジョージは事故で死んでしまいました。
しかし、そのときロミはジョージの子どもをみごもっていました。
ロミはその子どもと自分だけで星を守る決心をし、ジョージの子どもとの間に子孫をつくるために人工冬眠を繰り返します。
けれども、それを何度くりかえしてもなぜか男しか生まれません。
ところが、ロミが何度目かの冬眠から目覚めると、そこにはロミの子孫たちによって、エデンという豊かな街ができていました。
火の鳥が、宇宙の不定型生物ムーピーとロミの子孫との間に子どもをつくらせたのでした。
ロミはそのエデンの女王になりましたが、しだいに地球へ帰りたいという思いがつのってくるのでした。
ある日、エデン人の少年コムは、禁断の山奥で、岩でできた不思議な宇宙船を見つけ、それに乗って、ロミとともにまだ見ぬ故郷・地球への旅に出たのです。

解説

1976/09-1978/03  「マンガ少年」(朝日ソノラマ) 連載

『火の鳥』は、2度の連載中断の後、雑誌「COM」誌上で「黎明編」から「羽衣編」まで7編のエピソードが連載され、完結しました。 しかし8つ目のエピソード「望郷編」の連載が始まったところで、「COM」自体がその編集方針を大きく変え「COMコミックス」として再出発することになりました。 そこで始まったばかりの「望郷編」も、「COM」71年12月号と「COMコミックス」72年1月号に2回掲載されただけで、『火の鳥』は、みたび中断してしまったのです。 それから4年半後の1976年9月、朝日ソノラマから新たに刊行された月刊の少年コミック誌「マンガ少年」で、創刊号から連載を始めたのが、この新「望郷編」です。「COM」版の「望郷編」は、冒頭が第7部「羽衣編」の続きから始まっていたのですが、「羽衣編」が、当時、ある事情により再刊できなかったため(『火の鳥・羽衣編』の解説を参照)、「マンガ少年」版の「望郷編」は「COM」版とは内容を大きく変えて、まったく別の物語として新たに描かれました。 この作品では、「未来編」に登場した不定型生物ムーピーと、「宇宙編」に登場した宇宙船パイロットの牧村が登場し、重要な役割を演じています。

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