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ストーリー

手塚治虫のライフワーク『火の鳥』の、「ヤマト編」に続いて雑誌「COM」に発表された第4作目です。
西暦2577年、ペテルギウス第3惑星ザルツから地球へ向かって出発した宇宙船が、宇宙塵に衝突して故障してしまいました。
そして人工冬眠から目ざめた4人の隊員たちが見たのは、見張り役の牧村隊員のミイラでした。隊員たちは各自、ひとり乗りの救命ボートで脱出し、無線で牧村の死の謎について語り合っていると、死んだはずの牧村のボートがあとを追ってきました。
やがて、隊長のボートが脱落して、猿田、ナナのふたりと、牧村のボートだけが謎の星に不時着しました。
猿田は、そこで出会った鳥人・フレミル星人の女から、牧村の秘密を聞きました。
牧村は永遠に生と死を繰り返す罰を受けた宇宙の罪人であり、その星は、囚人たちが島流しにされる流刑星だったのです。

解説

1969/03-1969/07 「COM」(虫プロ商事) 連載

過去と未来を交互に描きながら現代へと連なる『火の鳥』の壮大な物語は、ここでいったん、それまでの3作の流れから切り離され、宇宙の果ての名もない星へと舞台を移します。 ここには時間というものがなく、宇宙の囚人たちが、ただ生と死をくりかえしながら永遠に生き続けているのです。『火の鳥』シリーズには、しばしば実験的なコマ割りが見られますが、この「宇宙編」でも、4艘の救命ボート間での会話が、横4段に区切られたコマ割りで同時に進行したり、そこから一気に出発前の回想シーンへと飛躍する展開など、構成の面でもさまざまな大胆な試みがなされています。

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  • 火の鳥 (4)

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