1973年
沖縄の海辺でひっそりと暮らす姉弟が、戦争の影響と自然破壊の悲劇の中で、必死に生きる姿を描いた短編作品です。
マンガ「海の姉弟」より
沖縄の海辺でひっそりと暮らす混血児の姉と弟。
ふたりは太平洋戦争とその後の米軍による沖縄占領が生んだ悲劇の落とし子だった。
サンゴを食い荒らすオニヒトデを駆除することで細々と生計を立て肩を寄せ合うようにして暮らしているふたり。
やがてそこへ姉の婚約者だという内地人の男が現れた。
雑誌『週刊少年チャンピオン』1973年9月17日号に掲載された読み切り短編。
戦後、サンフランシスコ講和条約に基づいてアメリカが統治していた沖縄は、この作品が発表される前年の1972年5月15日に日本に返還された。
またそれに先立つ1971年10月には日本復帰後の沖縄で海洋博覧会が開催されることも閣議決定している。