バチス号浮上せず

1963年

マンガ「バチス号浮上せず」より

マンガ「バチス号浮上せず」より

【解説】
 ある海域で○国の原子力潜水艦バチス号が行方不明となった。世間ではバチス号は沈没したと思われていたが、じつは原子力兵器が戦争に利用されるのを恐れた艦長が独断で艦を奪い、海中に隠れていたのだった。だが艦から排出される放射性廃棄物の影響で海底のプランクトンが突然変異を起こし怪物化して艦を乗っ取ってしまった。
 雑誌『週刊少年サンデー』1963年8月25日号に掲載された作品であるが、このおよそ4ヵ月前の4月9日、アメリカの原子力潜水艦スレッシャーが深海潜航試験中に沈没、129名の乗員全員が死亡するという事件が発生しており、この作品はこの事件を元に発想したと思われる。