手塚キャラクターによる地域おこしといえばやっぱり、何といっても宝塚をご紹介しなくちゃなりません。
特集2では、宝塚市観光大使 リボンの騎士「サファイア」の1人として、宝塚市の観光PRに奔走中の坂田百合子さんにお話を伺いました。2009年5月から始まった宝塚市リボンの騎士プロジェクトですが、これまで8人のサファイアが活躍されてきました。今期のサファイア2人も、元気いっぱいでPRをがんばってくださっています!
——観光大使サファイアになられてそろそろ半年ですね! 今、取り組んでいるサファイアの活動については、どんな感想をお持ちですか?
観光大使サファイア・坂田百合子さん(以下、坂田):
この衣装を身にまとって街に出ると、「リボンの騎士だ!」「サファイア!」って皆さんに声をかけていただくことが本当に多くて。
イベントなどに参加させていただいたときにも、「いつもブログ読んでます!」と声を掛けてくださるなど、宝塚市民の皆さんがとても応援してくださってるというのが伝わってきてうれしいです。
このお仕事を通して、多くの方々に出会い、「宝塚市にまた行くね!」などと声をかけていただくことがうれしくって。たくさんの方に出会えるのも幸せだな、と思っています。
——応募されたきっかけはなんでしたか?
坂田:
宝塚市の「観光大使サファイア」という存在を知ったきっかけは、新聞の記事でした。初代サファイアが選ばれた2009年に「サファイアが選ばれました」という記事を読んで知ったんです。
キャラクターを使った大使の取り組みは、当時珍しかったこともありますし、何よりその衣装が素敵だなと思って、すごく自分の中でインパクトに残っていて。それでずっと、活動なども追いかけていたんです。
——2009年ですと、5年前ですね。
坂田:
はい。高校生でした。
——新聞はよくご覧になるんですか?
坂田:
小さい頃からよく読んでいました。学校の授業で、新聞を読もう、というような取り組みがあって、それが大きかったんだと思います。
クラスの持ち回りで発表者が回ってきて、それぞれ、自分の気になる記事を持ってきて、意見を含めてみんなの前で話す、という授業があったので、小学校の頃からずっと、読むのが習慣になっているんです。
——そういうところからこうした運が開ける、ってこともあるんですね!
——観光大使サファイアのことは、そうやって報道で知ったわけですが、手塚治虫のマンガはどうでしたか? 初めて手塚マンガに出会ったのはいつごろですか?
坂田:
小学校の図書館に『リボンの騎士』はありましたし、他にも、『ブラック・ジャック』や『鉄腕アトム』もずっと読んでいました。ブラック・ジャック先生、かっこいいですよね。サファイアもそうやって親しんでいたので、大好きでした。だから、「あのサファイアか!」と。
——観光大使サファイアになった後も、改めて作品を読んでみたりしましたか?
坂田:
最近、『ブッダ』を読みました。
——子供の頃読んだ作品と、ずいぶん印象がちがったのではないでしょうか?
坂田:
そうですね。 たとえば『鉄腕アトム』とかは、子供の頃は正義の味方の活躍を楽しむような感じで、とにかくアトムがかわいくて好き、という読み方でしたが、今、改めて読むと、人を思いやることの大切さとか、平和や自然の大切さとか、手塚先生のメッセージがたくさん含まれていることに気づきます。今だからこそ少しは理解に近づけたかな、と思います。まだまだ未熟なんですが…。
『リボンの騎士』も今読むと、サファイアの、男の子と女の子の心を両方持っていて、自分で自分の生き方を切り開いていける強さを持っているところにかっこよさを感じます。
——マンガを読むのはお好きなほうですか?
坂田:
たくさん読んでいる、というよりも、興味があるものだけちょこちょこ読んでいく、という感じで接しています。
今はマンガブームで、クールジャパン、というような言葉があって、『NARUTO』とか『銀魂』とかすごく流行っていますよね。でも、私は実はそういう人気作品はあまり読んでないんです。
——ご出身は宝塚ですか?
坂田:
実は、大阪の北摂出身なんです! 今も実家に住んでいます。でも、祖母が宝塚市に住んでいたことがあったので、よく宝塚には訪れていました。
山のほうで、自然が豊かなところです。
——そこから宝塚市へ出勤、という感じですか。
坂田:
そうですね。宝塚市内だけではなく、近隣の県にお呼ばれすることもあります。あと、大学へは宝塚市を通って通学しています。現在、大学4年生なんです。
——4年生ですか! 専門分野は何ですか?
坂田:
哲学です。今は卒業論文の準備中ですが、今通っている大学の歴史について書こうと思っています。
私が通っている大学は歴史が古く、今年講堂などの校舎が国の重要文化財に指定されたんです。この大学が地元にどんな影響を及ぼしたのか、また戦時中にはどんなことがあったのか、などを調べています。
創立者の先生や大学そのものの歩みも含めながら書いて行きたいと思っているので、大学の歴史を色々学んでいます。
ただ、自分の学校について書くので、指導教官のチェックも厳しいですよ!
——就職活動もたいへんでしょうね。サファイアを務めたことが、良い影響を及ぼすんじゃないでしょうか?
坂田:
サファイアの経験は就職活動だけではなく、働き出した後にもきっと生きてくると思っています。
実は…早めに内定を頂いたのですが、色々悩んだ結果、内定を辞退させていただきました。
——えっ! それはまた、なぜ…?
(つづく)
内定を断ってしまったという坂田さん。いったいどんな理由で断ってしまったのでしょうか?? 来月の後半では、「観光大使サファイア」への意気込みや、選考会で初めて分かった意外な偶然?!についてのお話をご紹介します!