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ストーリー

化石島をおとずれた3人の旅行者が、その夜に見た夢の世界を描いたオムニバス・ストーリーです。新聞記者のロック、作詞家の谷間コダマ、漫画家の手塚の3人が化石島にやってきました。その島には、人間の姿に似たたくさんの奇怪な岩があり、それを見物した晩、3人は、それぞれ岩から連想した不思議な夢を見ます。ロックはシャーロック・ホームズの相棒となって、化石島に隠された彫刻を巡って怪盗アルセーヌ・ルパンと戦い、手塚は、古代人の食物で人間と動物の知能が逆転する世界を経験します。そしてコダマは、愛の妖精エロスに体を入れ替えられて天国へ行くことになってしまいます。

解説

1951/12/05 単行本(東光堂) 発行

現実の世界を描いたシーンはリアルなペン画調の絵で、夢の世界へ入るとマンガタッチになるという実験的な手法で描かれた作品で、夢の世界は5つのお話から成っています。この作品が描かれた時期は、手塚治虫の活動の中心が、単行本から雑誌に移りつつある時期でした。そのため、執筆に1年もかかってしまい、最後のエピソードは、別の単行本用に準備していた人魚のピピの物語を、ダイジェストして掲載することになりました。また、その人魚のピピの物語は、後に『ピピちゃん』(1951-1953年)というタイトルで「おもしろブック」に連載されました。

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  • 化石島

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