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ストーリー

ある年の春、オーストリアの深い森の奥で生まれた小鹿は、「バンビ」と名付けられます。バンビは優しいお母さんとうさぎのサンパーやカワウソのデッパなどの森の仲間たちに育てられ、すくすくと成長していきます。
 ある日、母に連れられて牧場に行ったバンビは初めて仲間の鹿たちと出会います。初めて出会う雌の友達ファーリンや、ライバルとなるロノ。ロノに「父なし子」と悪口を言われたバンビのお父さんは、森の大殿と呼ばれる、森で最も強い雄鹿だったのです。

解説

1952年11月10日 鶴書房 発行

フェリックス・ザルテンというハンガリー出身の作家の書いた「バンビ 森の生活」という小説が原作ですが、手塚治虫自身が「何度も見た」というほど入れ込んだウォルト・ディズニーによるアニメ映画「バンビ」の影響が色濃く出た漫画作品です。
 事実、扉絵には「Walt Disney's Bambi」と書かれています。
 深い森の中で春夏秋冬を過ごすさまざまな動物たちの楽園めいた暮らしぶりがほのぼのと描かれており、人間やそれが持ちこむ文明は、森にとっては明らかに異質であり、脅威でしかありません。
 のちの「ジャングル大帝」にも影響を与えたとみられる描写やプロットで、「ジャングル大帝」前夜の動物物語としても興味深く読める作品です。


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