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ストーリー

ケン一とヒゲオヤジが小さくなって人間の体内へ入り、結核菌と戦うSFです。
カビのはえたパンを食べたケン一とヒゲオヤジのふたりは、急に体が縮みだしました。
そして塵(ちり)に乗って漂ううち、結核を病んだ少年の鼻から、少年の体内へ入りこんでしまいます。
するとそこでは、結核菌が白血球と戦争をしていました。
一度は結核菌にとらえられたふたりでしたが、結核菌のダダプート司令は、ふたりから人間の秘密を聞きだそうと、ふたりを解放します。
ケン一は結核菌の女性モードに、戦争をやめるよう説得しますが、モードは、それは人間の身勝手な考えだといって受け入れてくれません。
しかたなく、ふたりは結核菌を退治するために立ち上がるのでした。

解説

1953/03 「少年画報」付録(少年画報社) 掲載

1948年に発表された単行本『吸血魔團』を、雑誌の別冊付録用にリメイクした読み切り作品です。 題名の「38度線」というのは、人間の体温の38度と、朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国とを南北に分断する北緯38度線をかけたもので、朝鮮戦争当時の世相がうかがえます。 内容的には、椿姫や平手造酒(ひらてみき)といった結核をわずらった人の話が、少年の夢として挿入されている部分が、『吸血魔團』にはないオリジナルの部分です。 また、映画のパロディや楽屋落ちのギャグなど、本筋から外れたところでのお遊びが随所に描き加えられています。

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  • 38度線上の怪物

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