「ナスビ女王」の陰謀家ゼンダ少佐役でデビュー。これは同時に少女マンガ史における「ヒロインを赤面させる美形悪役」の第1号であった。この前年に日本公開されたアメリカ映画に「ゼンダ城の虜」があった。冒険小説の古典(アンソニー・ホープ)が原作だが、ここで悪役ルパートを演じていたのがイギリスの俳優ジェームズ・メイスン。ゼンダ少佐の名はもちろんここから取られたものだった。ムッシュウ・アンペア、ロンメルとともにヨーロッパの名優をモデルとしたキャラクターだが、この2人より軽妙な味が特徴と言えるだろう。デビュー作がそうであったように軍人、次いで警官の役が多く、頭も切れ抜け目ない行動派といったタイプを小気味よく演ずれば天下一品。
1955年流星王子 (ドラグネット)
1955年大洪水時代 (鮫男)
1956年鉄腕アトム /ロボット爆弾
1956年火の鳥 ギリシャ編 (ユリシーズ)
1957年舞踏会へきた悪魔 (リード)
1958年カーテンは今夜も青い
1958年未来をのぞく3人
1963年鉄腕アトム /ロボット宇宙艇 (バスコム大尉)
1963年最後はきみだ! (ミグルシャ国司令官?)
1965年W3 (A国巡視艇の艦長)
1967年鉄腕アトム /ゾロモンの宝石
1968年地球を呑む (マクローイ家の主人)
1971年ブタのヘソのセレナーデ (吾助を狙うアメリカ人)
1973年ブラック・ジャック /アナフィラキシー (大佐)
1974年ブラック・ジャック /二つの愛 (警察関係)
1974年ブラック・ジャック /めぐり合い (医者)
1975年ブラック・ジャック /オオカミ少女 (国境監視官)
1975年ブラック・ジャック /なんという舌 (珠算コンクール主審)
1975年低俗天使 (労務者)
1976年ブラック・ジャック /霊のいる風景 (警察)
1976年三つ目がとおる /タワーリング・ミラクル (飲み屋の客)
1976年三つ目がとおる /カオスの壺
1981年七色いんこ /ヴァージニアウルフなんかこわくない (刑事)
1983年ブラック・ジャック /笑い上戸