カラーイラスト
昭和26年、『少年』連載の『アトム大使』に登場以来、大シリーズ『鉄腕アトム』として、雑誌で本でテレビで映画で圧倒的な人気を誇った10万馬力の少年ロボット。手塚漫画の代名詞とも言えるキャラクターです。けれど、一般的には元気いっぱいの正義の子で、原子融合システムによる10万馬力(のちに100 万馬力にパワーアップ)のロボットで科学万能主義のように思われていますが、手塚治虫がアトムに演じさせていたのは、科学と人間は本当に共存できるのだろうか? というメッセージでした。七つの威力で敵を倒すアトムは、ロボットであるがゆえに人間たちに迫害される悲劇の子でもあります。この二面性がアトムと言うキャラクターの持っている「男の子」のようでもあり「女の子」のようでもある個性の源となっています。(アトムの原型となったのは『メトロポリス』の空を飛ぶ女の子型ロボットと横井福次郎の10万馬力のロボット「ペリー」です。つまり誕生の時からずっと、男の子のようでもあり、女の子のようでもあるキャラクターだったわけです。このファジーさが、人間よりも人間らしいハートを持っているけれど、ロボットとして差別される存在、というアトムの背負った十字架につながっています。ちなみにピンッとオッ立った髪の毛は、手塚氏自身の髪の寝癖がヒント。『世界を滅ぼす男』では、そのトレードマークをそり落とした坊主狩りの頭で演じた繊細な感受性を持つがゆえに苦悩する戦闘機乗りを演じていました。
1951年鉄腕アトム
1952年ロック冒険記 (鳥人との会議に参加)
1953年太平洋Xポイント
1954年世界を滅ぼす男 (良一)
1959年ぼくの思い出
1962年死戯山縁起絵巻
1964年わが名は百科
1965年ひょうたんなまず危機一発
1968年ノーマン
1969年アトムの初恋
1970年がちゃぼい一代記
1970年やけっぱちのマリア
1971年百物語
1971年バカ一 (お面)
1972年1972年の日本人
1973年ブラック・ジャック /人間鳥 (人力飛行コンクール観客)
1974年ブラック・ジャック /鬼子母神の息子 (誘拐魔の息子・伊佐男)
1975年ブラック・ジャック /おまえが犯人だ (ブラック・ジャックへの依頼人)
1976年ブラック・ジャック /てるてる坊主 (額の中の絵)
1976年三つ目がとおる /魔術師
1978年ブラック・ジャック /助け合い (通行人)
1979年NEC広告
1979年手塚治虫アメリカ漫画を語る
1979年ドン・ドラキュラ
1980年ユニコ-小学一年生版 (部屋の絵)
1980年こじき姫ルンペネラ
1981年七色いんこ /人形の家 (ジミー)
1981年七色いんこ /化石の森
1982年こうなる21世紀のアニメの世界
1982年生みの親から一言
1982年「手塚版」黄金バット
1982年2001年ウサギ小屋
1983年1983年にはこんなことがおこる
1984年夢のくるま未来のくるま
1986年アトムキャット
1986年21せいきのフクちゃん
不明アトムとウランのゆめ