手塚治虫記念館 第90回企画展
アニメ化記念 「PLUTO展 ~アトムとプルートゥからのバトン~」
©手塚プロダクション
©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション 小学館
©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション/『PLUTO』製作委員会
【会 期】:2023年11月3日(金・祝)~2024年2月18日(日)
【開館時間】:9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
【休 館 日】:毎週月曜日(1月1日・8日、2月12日の祝日は開館)、12月25日~31日
【主 催】:宝塚市・宝塚市教育委員会
【後 援】:Kiss FM KOBE・エフエム宝塚
【協 力】:株式会社N WOOD STUDIO・長崎尚志・株式会社小学館・株式会社ジェンコ
【企画趣旨】
1963年1月、日本初の本格的な国産連続テレビアニメとして「鉄腕アトム」の放送が始まりました。その放送から60年経った2023年秋、奇しくもその「鉄腕アトム」の一編を原作とした「PLUTO(プルートゥ)」が初めてアニメ化され、世界に向けて配信されます。
原作は2003年9月から連載が始まったマンガ「PLUTO(プルートゥ)」。これまで数々の作品を生み出してきた浦沢直樹が、長年共に作品を作ってきた長崎尚志をプロデューサーに迎え、敬愛してやまない「鉄腕アトム」の一編「地上最大のロボット」を原作に描きあげた作品です。「描くんだったら、浦沢さんの代表作になるようなものにしてください」と翻案許諾の際にこう伝えた手塚眞が監修を務めています。
原作の鉄腕アトム「地上最大のロボットの巻(原題:史上最大のロボットの巻)」は、1964年6月号 ふろく から1965年1月号 本誌 まで半年以上に渡り『少年』に連載されました。浦沢直樹は「5歳の頃に初めて原作を読んで、その時に心の中で全漫画の中で中央に鎮座するイメージがありました。幼いながらもなんという切ない話なんだろうと浦沢少年は思いました。」と述懐しています。
今回の企画展では「PLUTO(プルートゥ)」のアニメ化を記念し、原作マンガ「PLUTO(プルートゥ)」から、その原作「鉄腕アトム 地上最大のロボットの巻」へと遡っていきます。
両作品の直筆原稿を並べて展示することにより、PLUTOの中にあふれる原作へのオマージュを感じてもらいつつ、手塚が作品創作に込めたメッセージのバトンを浦沢少年が受け取ったように、来館者にもそれらを感じ、受け取って頂きたいと思います。
「手塚治虫さんは60年前に、この話を我々に提示してくれていました。そして60年たった今、世界はこのような状態になっていて、今もなおこの作品が有効であるということだと思います。それが僕が原作から感じた巨大な切なさなのではないかと思います。手塚先生から僕が受け取ったバトンを今度は皆さんに受け取っていただきたいと思います。」
浦沢直樹:2023年3月25日 ネトフリアニメ スペシャルステージ にて