3月2日より大阪にて開幕した舞台「どろろ」。大盛況を経て、東京公演が3月7日より池袋サンシャイン劇場にて開幕!
虫ん坊では、同日行われた舞台挨拶と公開ゲネプロのようすを交えてお届けします。
※以下、多少のネタバレがありますのでご注意ください。
舞台挨拶では主要キャストが登壇し、東京公演への意気込みを語ります。
百鬼丸を演じるのは、現在好評放送中のアニメ「どろろ」でも百鬼丸の声を担当している鈴木拡樹さん。「『どろろ』はアニメ化、実写映画化といったたくさんのリメイクもされ、大変愛されている作品だとひしひしと感じております。」と語ります。
舞台化にあたっての見どころについては、「登場しているキャストが、"家族"という"縁"で繋がっているところを濃く描いた作品になっています。今までのリメイク作品にはなかった、"家族"に焦点を当てた『どろろ』を、できればご家族で楽しんでほしいと思いながら公演に臨んでいます。よろしくお願いします。」と、家庭でも盛り上がれるような『どろろ』を目指したいと意気込みました。
百鬼丸役の鈴木拡樹さん
物語後半まで視力と声を取り戻さない百鬼丸。どこか人形のような冷たさを感じる百鬼丸を表情で見事に演じつつ、
眼光鋭く妖怪たちを次々と倒していく殺陣には圧巻される。
どろろ役を務めるのは、元NGT48のメンバーで、現在は女優として活躍中の北原里英さん。「今日の天気は残念ながら雨でしたが、『どろろ』は手塚治虫さんの傑作ダークファンタジーということで、雨が似合うストーリになっています。そんな中で、私が演じるどろろは太陽のようにみんなを照らしていける唯一の役なので、舞台の上では元気いっぱいに生きていけるように頑張りたいです!」と、まさに太陽のように明るい笑顔を見せました。
どろろ役の北原里英さん
舞台上で元気いっぱいに演じる北原さんは、まさにどろろそのものだった。
百鬼丸の弟・多宝丸を演じる有澤樟太郎さんは、ミュージカル「刀剣乱舞」やハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」などに出演している現在注目の若手俳優。
「数ある舞台作品のなかでも、『どろろ』はとくに生で観劇したときの良さが全面に出ている作品だと思います。生ならではの迫力や、人間同士の生々しさが描けていると思うので、そこに注目してほしいと思います。大阪公演4回を終えて、とても良い勢いできていると思いますので、最後まで頑張りたいと思います。応援どうぞよろしくお願いします。」と舞台ならではの見どころを語りました。
多宝丸役の有澤樟太郎さん
百鬼丸との共闘シーン。ダンサーが一丸となって表現する妖怪との戦闘シーンは舞台を縦横無尽に駆け巡り、迫力満点だ。
賽の目の三郎太役の健人さんは、「この作品に参加することができて、心から嬉しく思っています。大阪で幕を開けましたが、東京公演の初日ということで、初心を忘れず全力で戦っていきます」と大阪公演を振り返り、東京公演へと意識を繋げました。
賽の目の三郎太役、健人さん
仁木田之介役の影山達也さんは「僕は、今回が刀を使った殺陣の演技が初めてなので、怪我なく最後まで駆け抜けられるよう頑張って行きたいと思います。西田さんによる『どろろ』の世界観を楽しみます。」と殺陣の演技への意気込みを語り、助六役の田村升吾さんは「この作品は、たくさんの愛が満ちている作品だと思います。人生初の泥だらけの役です。がむしゃらに一生懸命にいきたいと思います!」と助六らしい笑顔を見せました。
仁木田之介役の影山達也さん
助六役の田村升吾さん
時折現れ百鬼丸とどろろに手を差し伸べるさすらいの琵琶法師、琵琶丸役を演じるのは赤塚篤紀さん。「手塚先生の名作、そして天才・西田さんの演出。その『どろろ』の世界に出演させていただけること、光栄に思っています。存分に楽しみたいです。」と語り、寿海役の児島功一さんは「寿海は百鬼丸の育ての親という役柄です。先ほど鈴木くんが語ったように、家族の絆も描かれたお話になっています。そこをしっかりと演じていきたいと思います」と"家族"をテーマにした舞台『どろろ』に向けて意気込みました。
琵琶丸役の赤塚篤紀さん
飄々と百鬼丸たちを導く琵琶丸。百鬼丸と共に妖狐と対峙するシーンでは力強い殺陣をみせた。
寿海役の児島功一さん
鬼丸と寿海、百鬼丸と醍醐、関係性は違えどの双方の「親と子」の繋がりを色濃く描いたシーンが印象的だった。
鈴木さんのファンですと公言し会場を沸かせたのは、醍醐景光役の唐橋充さん。鈴木さん演じる百鬼丸について、「寂しくて切なくて、いろんなものを背負いただ純粋。そしてダイナミックに、優しい。」と述べ、自身の役どころについては「醍醐景光という男は、原作ではただただ冷血で悪い男であるんですが、舞台では父として百鬼丸と多宝丸、妻である縫の方との家族としての関わりが描かれています。」と原作とはまた違った影光の魅力を伝えました。
醍醐景光役の唐橋充さん。「鈴木・北原版の『どろろ』は伝説になるのではないかと今から千秋楽を迎えるのが楽しみでなりません。」と熱く語る。
百鬼丸の母・縫の方役を演じるのは大湖せしるさん。「人々の想い、愛、そして、さまざまな生き様を見届けていただけたらなと思います。舞台『どろろ』が皆様の心に長く残り続けるよう、私も縫の方を全力で演じたいと思います。」と想いを語りました。
縫の方役の大湖せしるさん
舞台「どろろ」では、醍醐景光と縫の方の"親"としての一面が深掘りされている。ぜひ原作と比べて楽しんでもらいたい。
最後は、本作の脚本・演出を手掛ける西田大輔さんよりご挨拶。
「手塚先生の『どろろ』に携わらせていただいて光栄です。今回は舞台でやる意味を考えながら原作と向き合いました。暗闇の中でもなにか観客の皆様に届けられる何かががあるんじゃないかと、ひとつひとつのシーンを細かくみんなで創ってきました。百鬼丸がすべてを失っていく中で、どろろという太陽と出会って希望を手に入れる物語となっています。たくさんの方に届いてほしいと思います。よろしくお願いいたします。」と意気込みました。
脚本・演出の西田大輔さん
舞台「どろろ」の東京公演は3月17日まで。その後、3月20日より福岡ももちパレス、23日からは三重県文化会館大ホールでも上演されます。(※当日券は各回開演の1時間前から劇場窓口にて抽選)
なお、東京公演の千秋楽では全国の劇場でライブビューイングを実施、CSテレ朝チャンネル1にて同時生中継を予定しています。
劇中では、随処でアニメ「どろろ」の1期OPテーマ「火炎」が流れ、よりアニメとの親和性を感じることができた。
舞台『どろろ』
原作:手塚治虫
脚本・演出:西田大輔
企画・制作:エイベックス・エンタテインメント/Office ENDLESS
公式HP:https://www.dororo-stage.com/
【出演】
鈴木拡樹/北原里英/有澤樟太郎
/健人 影山達也 田村升吾 赤塚篤紀 児島功一
/唐橋充 大湖せしる
【公演期間】
大阪公演
期間:2019年3月2日(土)~3月3日(日)
公演会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
東京公演
期間:2019年3月7日(木)~3月17日(日)
会場:サンシャイン劇場
福岡公演
期間:2019年3月20日(水)
会場:ももちパレス
三重公演
期間:2019年3月23日(土)
会場:三重県文化会館大ホール
関連記事:
舞台「どろろ」脚本・演出 西田大輔さんインタビュー