7月号の投稿のテーマは、「七色いんこ」
“7”という数字で思い浮かぶ手塚作品といえば、七色いんこ!
皆さんからお寄せいただいた、素敵ないんこをご紹介します。日本の国土ッ!
今月投稿作品をおよせいただいた方々には、以下の写真のプレゼントをお送りいたします!
ガラス絵の具ですか!
僕は使ったことがないのでよくわからないのですが、光の当て方によっても表情が変わる絵の具のようですね。いろんな使い方の可能性がありそうです。
素材を生かしたデザインも決まっています! きれいな作品です!
プラ板、こんな使い道もあるのですね!
本当にステンドグラスのようです。
部屋に飾りたい…。
いんこのみならず、地の自分はけっこう情けないところもあるのに、それを隠して生きているのが、人間というものなのでしょうね。
だから、いんこにも共感してしまいます。ぐったりしたいんことママー一家、デザイン的にもまとまった絵です。
演劇とうまくリンクしていくストーリー展開は、さすが手塚先生!と思わずにはいられません。私も、常日頃いんこのアニメ化を望んでいます…。
ホンネ達の前ではまさにこのイラストのように、ノイローゼいんこになっていましたね。
いつもはキザに決めるけれど、妙に人間味のあるところも、彼の魅力のひとつですね。
こんにちは
7月は『七色いんこ』が特集とかで、かずある手塚作品の中で唯一出演してる『七色いんこ』の『ゴドーを待ちながら』を再現してみました。時間がなかったのでロケに出ず、バ○ダイのフィギュアーツ方式で撮影してみました。ラストはオルガさん好きには涙です〜(T_T)。
オルガと背景画、よくあっています。光の当て方を工夫して、背景と溶け込むように工夫がしてあるからでしょうか。
ほんとにあの「ゴドーを待ちながら」のワンシーンみたいですね。
街でゴドーを待ち続けるオルガさん、再現度が高いです!
健気な姿とラストシーンには、ほろりとします。
久しぶりに、「ハムレット」から「タマサブローの大冒険」まで一気に読みました。
『ブラック・ジャック』はダントツで好きな作品ですが、『七色いんこ』も大好きな作品です。
主人公いんこの魅力はさることながら、この作品の魅力は、読者に対する先生のお茶目な心遣いが散りばめられていることだと思います。
皆さんはご存知でしょうか、オルガ装備(?)のブラック・ジャック先生が一瞬出てくるということを!(「修善寺物語」より。気になる方はぜひ)
いんことブラック・ジャック先生とドラキュラ伯爵が共演しているという奇跡の表紙絵があることを!!(「俺たちは天使じゃない」より。気になる方はぜひ!)
先生ご自身が「あとがきにかえて」でスター・システムについて言及されていることを考えてみても、やはりファンサービス色の濃い作品だと思います。
個人的には「シラノ・ド・ベルジュラック」が好きですが(お話自体も好きですが、作中の「BJをはげます会」が気になりますし、『ブラック・ジャック』にも「気が弱いシラノ」があったな、と思うと、先生の思い入れがあった作品なのかな、と)、「王女メディア」で映像化いけるのでは、と思っています。長いですし、内容も濃いですし、何よりミステリー有り、アクション有りという面白さですし!先生がお好きだった芝居がテーマですし、『七色いんこ』、いつかアニメ化しないかな…
マスクに片手を添えることで絵に動きが出ましたね。髪のハイライトの塗り重ねは、ひと手間を感じます。
コメントの「シラノ・ド・ベルジュラック」のお話で思い出しましたが、年に数回、手塚先生が忙しい仕事の時間を割いて、漫画の描き方講座を開いてくれたことがありました。その時に、「シラノ」を構成のお手本のような作品、と推していらっしゃったのを覚えています。
マスクの奥がキラリと光る、素敵ないんこです!
オルガさん装備のブラック・ジャック先生、見つけたときには思わずニヤリとしてしまいますよね。いんこはアニメ化希望の声が多いので、いつか実現するかも?!
アニメ鉄腕アトム第2作(1980〜1981年放送)、ASTRO BOY鉄腕アトム(2003〜2004放送)では、スターシステムによりいんこが登場する回があります。
よく見ると、いろいろな工夫が凝らされていますね。さりげなく小さくちりばめられたキャラクターたちや、虹色の宝石のような雨、かさの中に不機嫌そうに口をへの字にしたいんこ、と、テーマ性の高い作品でした。
斜線の効果も人物に存在感を与えています。
千里刑事に劣らず横顔が美しいタマサブローですね。
たしかに、一緒にいるシーンはなかったかも?2人が一緒にいたら、どうなるのか想像するのも楽しいですね!
暖かみのあるレトロな色調と、雨の表現が素敵です。スパイダーやロロールルがついている傘もかわいいです!
いんこは仲良さげな2人に嫉妬しているのか、拗ね顔ですね…。
クロックさんの描くいんこは、ずるがしこい、悪役テイスト強めないんこですね。
みなさん、多面性のあるキャラクター・いんこのどこに強く惹かれているのかが違って、とても面白かったです。
一つのキャラクターをいろんな人の絵で見られるのは面白いですね。情けないいんこ、シリアスでかっこいいいんこ、コミカルで楽しいいんこ…それぞれの方の描きたいいんこ像が、ちゃんと伝わる良作ばかりでした!
私も、いんこを読むきっかけがこの青いおかっぱ頭にマスクという派手な扉絵に惹かれて、でした。やはりこのデザインは目を引くものがありますよね。
レインボーを背景に格好いい立ち絵、ありがとうございます!
If Osamu Tezuka had a flower, would surely be rose. Because he looked like the red roses. When I look at a red rose, I always remember him. So I say "Manga Artist the Resemble To Roses" to him...
I think Tezuka is a opened rose for never fade... Each rose's opening reminds his birth, each rose's fading reminds his death... When I see a rose's fading, I remember Tezuka's death and I cry...
Fading of that red rose, so Tezuka's death is of course drown laws us. A Turkish proverb says "Take the bitter with a sweet." This means that: If you love something, you should bear a loss of that thing. If we love Tezuka, we must resist pain caused by his death...
Am I right?
(意訳)
もし手塚先生が花だったら、ぜったいにバラだと思います。どうしてかというと、赤いバラに似ているからです。赤いバラを見るたびに先生を思い出します。だから、私は先生を「バラに似た漫画家」と呼びます。
手塚先生は決して枯れることのない満開のバラだと思っています。バラが咲くたびに彼の誕生を思い、枯れるごとに彼の死を思います。バラが枯れるのを見ると、私は手塚先生の死を思い出して泣いてしまいます。
Fading of that red rose, so Tezuka's death is of course drown laws us.
トルコのことわざに、「苦いものは甘いものと一緒に取れ」といいます。その意味は、もし、君が何かを愛するなら、それを失うことをも背負わなければならない、ということです。もし、私たちが手塚先生を愛するなら、彼の死による痛みに立ち向かわなければなりません。
でしょう?
先生や、先生の作品がいまもこれほどに愛されているのはうれしいとともに、どうしてかな、と思うとやっぱり、先生が正義を描き続けたからじゃないかな、と思っています。
僕も、今でも時々、先生の夢を見るのですが、夢の中で先生はこっそり世間から隠れて生きているという設定で、時々作品を発表し続けてるんですよ。
AnimeMeraklisBlogcuさん、先生への思いが詰まった素敵な作品をありがとうございます!
水平のラインをどこに置くかで絵の雰囲気はがらりと変わりますね。この絵の場合はよい場所になってると思います!
まとまった構図です。
とても可愛らしいルーナです!
手塚先生の描く女の子はなんともいえない可愛らしさがありますが、 未来さんの描かれる女の子も線が綺麗で、繊細なタッチがとても素敵です。
◎神戸元町
「ちょうどその頃 神戸の三宮では峠とわかれた小城先生が駅前の喫茶店でパン屋のアドルフ・カミルとあっていた」 今回もこのページから始まります。上のコマは諏訪山より神戸の街並みを俯瞰。そして下のコマには戦前の大丸が描かれています。
このシーンのもとになった写真は「日本地理体系 第7巻近畿編」(改造社 昭和4年)より「三宮附近」と題された航空写真です。解説には「白い大きな建物は大丸呉服店であって三越と並ぶデパートメント」と書かれており、大丸の奥には鈴蘭灯が並ぶ元町商店街が映っています。(漫画では台詞で隠れている位置が元町商店街)
戦前の絵葉書と同じ位置(三宮神社前)で撮影した現在の大丸神戸店です。平成7年1月17日の阪神淡路大震災で建て替えを余儀なくされましたが、再建された大丸は先代の建物の外観を模しています。
また、トアロード玄関には、崩壊した建物の中から取り出した大理石の柱が立っています。
『アドルフに告ぐ』で小城先生とアドルフ・カミルが会っていたのは「神戸の三宮駅前」なのに、なぜこのシーンで元町の大丸が描かれているのか。
実は「日本地理体系」が発行された昭和4年の時点では、元町界隈を[三宮]と称していました。かつての国鉄[三宮駅]は、現在の元町駅の位置にあり、大丸の北側、[三宮町]の [三宮神社]がその地名の歴史を物語っています。昭和6年、国鉄の高架化により[三ノ宮駅]が、現在の位置に移転。駅名に「ノ」の字が挿入されたのはこの時で、生田宮筋の西側(現在のトアロード)に[三ノ宮筋]という名称があり、これに表記をならったためだそうです。三ノ宮駅が移転したものの、元町も経済の中心地であったことから、地元住民の請願と出資により、昭和9年、 [元町駅]が誕生しました。『アドルフに告ぐ』でも元町の高架風景が随所に登場します。
◎パン屋「ブルーメン」は元町にあった?
『アドルフに告ぐ』の主人公の一人、アドルフ・カミル。ユダヤ人でありながら神戸に生まれ育った彼はどこに住んでいたのか。
作中で「元町のパン屋『ブルーメン』とこのアドルフです」と名乗っていることから、元町商店街のある[元町通]界隈に住んでいたと想定するのが自然でしょう。ちなみに「ブルーメン」はドイツ語で「花びら」を意味します。
アドルフ・カミルが関西弁を喋っていることや、「わいら山本通りのお上品なぼんぼんとは暮らしがちゃうんや」といった台詞の細かい部分で、手塚先生の神戸に対する知識をかいまみることができます。
元町通1丁目から2丁目界隈を映した戦前の絵葉書です。奥に大丸の「大」の字が見えることから、東向きであることがわかります。道の両側には元町商店街のシンボル鈴蘭灯。デパートメントの出現に対抗し、夜でも明るく美しい通りを作り出すために設置されたのがこの鈴蘭灯だったといいます。
『アドルフに告ぐ』でも元町通の鈴蘭灯が描かれています。
神戸元町の歴史を知るべく、私は元町商店街の事務所までお伺いしてきました。そこで入手したのが『道 元町回顧写真集』(元町1番街商店街振興組合 2006年発行)です。明治、大正、昭和、平成の元町商店街の変遷を記したこの本で、思わぬところで『アドルフに告ぐ』の時代風景を見ることができました。
昭和15年11月、ドイツから神戸へ亡命したエリザをアドルフ・カミルが迎えに行くシーン。港から元町へのタクシーで帰る途中、「紀元二千六百年祭」の提灯行列に出会い、山本通へ迂回。二人の会話で「ナチスのパレードにすごく似ているみたい」「国威発揚ってやつですよ」という台詞がありますが、このシーンにシチュエーションが似ていますね。
神戸空襲で被災した峠草平が意識を失った妻・由季江を担いで元町高架下を歩くシーンです。国鉄の高架を挟んで奥に本願寺神戸別院(通称:モダン寺)が描かれていることから、この場所が元町5丁目であることがわかりました。手前に描かれているのは元町通の安井写真機店。(写真提供:安井裕二郎氏)神戸空襲後、元町の西半分の焼け跡に残った建物はわずか17軒だったそうです。
僕がアシスタントだったころは、写真資料を渡されて、「ここにこれを描いてください」といわれるだけで、特にストーリー上の必要性などはあえて説明を受けたことはないんです。
でも、田浦さんの投稿を読んでみると、どうしてこの絵が必要だったのかが納得できました!
「道・元町回顧写真集」が当時出ていれば、先生はとても喜んだと思います。
アドルフゆかりの地めぐり後編、ありがとうございます!
神戸の知識を身につけたところで、もう一度アドルフを読み返そうと思います。
舞台「アドルフに告ぐ」も今月から再演がはじまります。皆さん、ぜひ劇場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
夏到来!海にでも行きたいですね。
ということで、来月号では海に関係のある手塚作品を募集!
舞台再演にちなんで、「アドルフに告ぐ」のイラストもあわせてお待ちしております。
ヒーロー・ヒロインに限らず、大好きなロボット、動物、宇宙人、不思議生物、むしろ無機物…何でもかんでも、あなたの大好きなキャラクター、作品などなどの絵や評論、ナゾトキ、アツイ語りなどなんでも大募集です。
イラストじゃなくてももちろんOK!!
メールや投稿ページからの投稿の場合、虫ん坊コーナーへの投稿だということが分かるように、「【虫ん坊投稿】」などの文字を件名に入れてね!
また、投稿していただいた方には、編集部からプレゼント送付のご案内などをメールでお送りします。迷惑メール対策などで、ドメイン指定受信をされているかたは、@tezuka.co.jp からのメールを受け取れるように、お使いのメールツールを設定しておいてくださいね。
メールはこちらから、
tezukaosamu-net-guide@tezuka.co.jp
郵送で、
〒169-8575
東京都新宿区高田馬場4-32-11
株式会社手塚プロダクション TezukaOsamu.net 投稿係
※作品の裏側などに、ご連絡先メールアドレス・お電話番号を書いてください
7月号掲載は、2015年7月15日(水)までにいただいたものとさせていただきます。7月号以降にも、いただいた投稿を掲載していきます。