虫ん坊5月号、オススメデゴンスでは、『すっぽん物語』をご紹介します!
老若男女、あらゆるターゲットに向けてさまざまな作品を描いた手塚治虫ですが、有名どころというとやはり、『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』、『リボンの騎士』などの少年少女向け作品。または『火の鳥』や『ブラック・ジャック』といった、深く考えさせられるシリアス作品。いずれにしろ、「まじめな」手塚治虫の側面が有名ですよね。
そんな手塚治虫も、実はこんな、大人向けのナンセンスギャグまんがもたくさん、描いているんです。
何とも(イイ意味で!)くだらないネタの中にも、痛烈な風刺精神が込められた内容は、今でも新鮮な気分で読むことができます。
最後のコマの人物は、もしかしたらその時々で『最適な人物』が変わるかもしれません……!??
<Amazon: すっぽん物語 (手塚治虫漫画全集 (67))>
「すっぽん物語」は、奇抜でナンセンスなアイデアを基に、強烈な社会諷刺を織り込んで描かれた短編です。
妻と子供がでかけたマイホームで、ひとり留守番中の主人公(というより、哀れな犠牲者の一人?)。そこへ突然、鼻の頭に"すっぽん"をぶらさげた男性が訪ねてきて、その"すっぽん"を主人公の鼻へ移していきました。この"すっぽん"、主人公の必死の努力にもかかわらず、どうやっても彼の鼻から離れてくれません。 |
果たしてこの"すっぽん"が意味するモノはなんなのか!? と、難しく読むこともできますが、まずは大人向けナンセンスギャグ漫画として、気の利いたオチを気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか(なお、このオチについては、ちょっと凝った構成になっていますのでお楽しみに)。