2009年の9月にフジテレビで放送されたテレビスペシャル「ジャングル大帝」みなさんはもう見ましたか? 3月15日、いよいよ本作がDVDとしてリリースされます!
(レンタルは17日開始)
虫ん坊では、2回にわたって、DVD「ジャングル大帝」についてご紹介していきたいと思います。
今月は、販売元のポニーキャニオンで、宣伝やパッケージ制作を担当されている、(株)ポニーキャニオン・伊藤裕史さんと、中村美絵さんにお話を伺いました。
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2010/3/15にDVD発売決定! ジャングル大帝 〜勇気が未来をかえる〜
中村さん:とにかく何でもやっています。
伊藤さん:うちの会社の強みは、「何でもやってきた」、ということです。たとえば、今回の「土曜プレミア」のアニメのパッケージ、という商品では、あまりないのですが、2種類のパッケージタイプの商品を出すことも、今回の商品ではご提案させていただきました。いろいろな商品を開発してきた土台があったので、そのようなご提案ができたのだと思っています。伊藤さん:今回は、特装版と通常版、という2タイプの商品を展開する予定です。
特装版に関しては、部屋のオブジェなどにしてもいいんじゃない? というコンセプトです。
キャラクターデザインの天野嘉孝さんのファンや、手塚先生のファン、谷口監督のファンといった層は、アート好きな、コレクタータイプが多いのでは、という予測から、部屋に好きなものを置いておきたい方が気に入って買っていただける商品を目指しました。
今回の作品には、アートワークがいろいろあり、パッケージにも使用させていただける、ということでしたので、手塚プロダクションの湯本さん、鈴木さんとご相談させていただきました。
一方で、通常版のほうはあくまでファミリー層向けに、明るい、前向きな感じを目指しています。「ジャングル大帝」というブランドや、作品のテーマなどに対する安心感を全面に押し出したパッケージになります。
伊藤さん:この案に至るまでには、レオとケン一の対比のパターンや、オールキャラの集合など、5種類ほどのパターンが出ていたのですが、最終的にレオのかわいさを全面に押す方向でまとまりました。
中村さん:コンセプトに沿ったデザインはどのようなものか? というところを、何案も出しながら探っていきました。
伊藤さん:今回、手塚先生のレオをもとに、天野先生がキャラクター原案を起こされていますが、手塚先生の原画と、天野先生のキャラクター画を両A面というような形で、パッケージの中に並べる、というところがイチオシのポイントです。提案段階では、手塚プロダクションからOKが出るか、分からなかったのですが、結果的にOKとなって実現しました。
確かに別のテイストのキャラクターになっていますが、天野先生によると、「手塚先生の絵の本質はまったく変えていません」とのこと。なので、結果的にこうして並べても違和感がないのだと思います。
中村さん:宣伝としてもそこのところが一番押しの部分でもあります。天野先生と手塚先生の両方のファンの方にわかっていただけるようなパッケージを目指しました。
もともとの作品のファンの方で、「ぜんぜんちがうじゃないか」という方もいらっしゃると思います。また、一般の方からすると、キャスティングなどの目立つところに注目された方も多い中、そうではなくて、絵の部分での、天野先生と手塚先生のコラボレーションといった要素を、パッケージや特典をとおしてきちんと見ていただきたい、興味をもってもらいたい、と思っています。
それを知ったら、オンエアを見ていなかった人でも「見てみようかな?」と思う方はいらっしゃると思います。そういう方の心をくすぐりたいな、というのがねらいです。
伊藤さん:特装版には、特典DVDが付きます。2009年9月に放送された宣伝用スペシャル番組や、谷口監督のロングインタビュー、作画監督の瀬谷新二さんへの直撃インタビューなどの映像コンテンツと、キャラクター設定集、美術ボード、絵コンテ撮というような静止画のコンテンツが入っています。
うちからは、メイキングのようなコンテンツはないか? とご提案していました。はじめは難しい、というお話でしたが、手塚プロのスタジオにお邪魔して撮った瀬谷さんへの直撃インタビューが製作現場レポートのようなつくりになり、結果的に要望に近い形での特典となりました。やはり、コアファンは舞台の裏側もみたいですよね。
また、静止画コンテンツを動画のDVDに入れることについてはどうなのか? という意見も出ましたが、今回の、アート好きなターゲット層を考えて、そのような層には喜ばれるのではないか、ということで、ラインナップに含めることにしました。
素材をいただいたときに、天野さんのキャラクター原案と、風景の絵がすごくきれいだと思いました。それで、キャラクター設定画と、美術ボード集ははずせないな、と考えました。
中村さん:オンエアを見た方でも、パッケージを買って、繰り返し見ていただける作品だと思います。特典DVDなどで制作の裏側を知ることで、より一層楽しめると思いますし、オンエアではCMなどでどうしても細切れの放送になるところが、DVDではひとつにつなげて見ることができます。また、キャスティングも見直して見ると結構面白いですよ。誰がどのキャラクターをやっているのか、注意して聞いてみると、オンエアでは気づかなかった発見もあるかもしれません。
中村さん:今決まっているところとしては、2月17日発売の「CONTINUE」(太田出版)に4ページほどの特集記事を掲載いただく予定です。
伊藤さん:また、販売店頭では、小物の配りものも予定しています。
本日はお忙しい中、ありがとうございました!
関連リンク:
ポニーキャニオン
http://www.ponycanyon.co.jp/
太田出版「コンティニュー」
http://www.ohtabooks.com/continue/
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