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ストーリー

西部の町に、元南軍兵士のダッドレイが帰郷した。隠してはいるが、今や彼は、おたずね者の強盗ダッド・ザ・シャイロだった。正体を知った父フライデイは保安官として彼を捕らえ、弟ジミーは泣きながら兄をなじった。

解説

1957/07 「おもしろブック」付録(集英社) 掲載

このシリーズは、集英社からの依頼に応じて、毎月1冊ずつ、月刊雑誌の別冊付録として1年間にわたって発表されたものです。太平洋戦争前に活躍した、初期の空想科学小説作家・海野十三(1897-1949)が亡くなったあと、戦後の日本には、本格的なSF作品と呼べるものがほとんど絶えていた時期がありました。そんな時代に発表されたのがこのシリーズでした。子ども向け雑誌に発表されたにもかかわらず、かなり高い年齢層の読者も意識して描かれており、難解と受け取る読者がいた一方で、SF的インスピレーションを大いに刺激されたという人も多かったシリーズでした。現在は、このシリーズのほとんどの作品が講談社版の手塚治虫全集で読めますが、全集版が出るまでは、長く絶版だった時期があり、ファンの間では、その名前のみ有名な幻の傑作群として語られていました。

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