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ストーリー

時代はおよそ1500年前、ローマ人最高とうたわれた剣士・アキレタスは、遣唐使のお供として中国の唐に来ていた日本人・タケルの強さを噂に聞き、一度あって腕を確かめたい、とシルク・ロードで東を目指します。一方、隊商の護衛を任されたタケルは一路西へと苦難の道を行きます。東西二人の勇士が何千里もの距離を越えて出会い、競い合う、「鉄の道」はとてもスケールの大きい物語です。
ところで「鉄の道」とは、解説にもあるとおり中国とローマを結んだ所謂シルク・ロードの意ですが、単に「絹の道」とせずに、ジョン・フォードの西部劇の名前に引っ掛けて「鉄の道」としたところ、さすが百戦錬磨のストーリーテラー・手塚治虫らしい趣向です。
と、言うのも、この作品の舞台となっているシルク・ロードや、そこを行く隊商の幌馬車がどことなくフォード西部劇を思わせるからで、主人公タケルとライバルのアキレタスは、さしずめさすらいのガンマンと傲慢な騎兵隊の隊長といったところでしょうか。一見似つかわしくない西部劇風の「鉄の道」というタイトルも、ひねらず「絹の道」とするよりどこかハリウッド風で、この作品によく似合います。
もちろん、シルク・ロードのロマンティシズムが大好きな向きにも充分楽しめるように、ローマ人剣士アキレタスはローマ人らしい凛々しいよろい姿ですし、大唐国の商人の娘・アイ・リンは中国風、隊商のリーダー・リー・ルンは蒙古風、クロライナという国には中東風の美しい王女ソリヤルなど、東西を横断するシルク・ロードという舞台ならではの多彩な風俗もていねいに描き込まれています。なぜか主人公の日本人・タケルのみが無国籍なブーツにスカーフといういでたちなのも、世界各国の人々が集まるシルク・ロードでは割合に違和感無く溶け込んでいるようです。

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  • 鉄の道

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