3月15日、宝塚市・宝塚ホテル 宝寿の間にて、手塚治虫記念館開館30周年トークショー 「荒木飛呂彦 ~創作の地図~」が開催されました。
『週刊少年ジャンプ』『ウルトラジャンプ』にて今も連載を継続中の長編マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズを手掛け、老若男女問わず人気の荒木飛呂彦さんは、集英社・『週刊少年ジャンプ』が主催する新人マンガ家の登竜門「手塚賞」を受賞、デビューされています。
子供の頃からさまざまなマンガを読まれた中でも、手塚治虫は特に名前を挙げて影響を受けた、とたびたび語られています。
手塚作品とは、仙台にいた子供の頃、祖父母の湯治についていって泊った温泉街の書店で買ってもらったのが始まりとのこと。当時人気のさまざまなマンガ家の作品とともに親しむ中で、やがてご自身でもマンガ家を目指すように。
高校生ぐらいのころから出版社に持ち込みをしていたがなかなかよい反応がなく、直接出版社に行ってみよう、と決意。「はじめに小学館に行ってみたらびびってしまって。隣の集英社のビルが小さいビルだったので、『こっちから行こうかな...』と。いったん、大きいところで叱られるよりは、集英社に行こうかなと(笑)。そうしたら、たまたま、当時新入社員だった椛島さん(※『ジョジョの奇妙な冒険』初代担当編集)がいらっしゃったんです」と、ユーモアを交えながら当時の思い出を語られました。
手塚治虫とは少年の頃にファンとしてサイン会に参加するなどしてはいたものの、初めて握手をしたのはNHKの手塚治虫についてのテレビ取材の場だったそう。「手がふわふわでした。私の父が言うには、達人は手がふわふわなんだそうです」。
手塚治虫作品の中でもお好きなのは、『W3』、『バンパイヤ』。どちらかと言えばダークな作品が好き、とのこと。中でも『ブラック・ジャック』の各話のバリエーションの多彩さについて語り、「22ページを毎週やって、泣ける話も怖い話も、SFなどもあって。脅威ですね」。また、「ブラック・ジャックは孤独なんですよね。僕はヒーローというものは、孤独で頑張っている人物だと考えているんですが、そこも押さえているし。おひとりでどうやって描かれていたかな、と思うぐらいです」。
そのほか、ご自身の作品や、キャラクター、ストーリーの作り方、アイディアの出し方について、また質疑応答ではマンガ家を目指していたり、将来の進路に迷っていたりする方へのアドバイス、そして「若さの秘訣」など!? 規定時間を延長し、大いに盛り上がりました。
トークショーのもようは5/23(金)発売の『JOJO magazine 2025 SUMMER』でも特集予定!そちらもあわせてご覧ください。
宝塚市立手塚治虫記念館の詳細情報はこちら
URL:https://www.city.takarazuka.hyogo.jp/tezuka/
現在開催中の企画展はこちら
URL:https://tezukaosamu.net/jp/mushi/entry/34527.html