電子書籍店・イーブックジャパンでは、「人外」を描いた作品を特集！ 動物、宇宙人、妖怪、別種の人類などなど、人ならざる存在が主役の作品を集めました。
「ジャングル大帝」
手塚治虫の初期の代表作。白いライオンの「レオ」はあまりにも有名。
読んでみると、人間の世界と動物の世界がマンガならではの融合をし、レオも人間の言葉を話したり、建物をつくったり、音楽を奏でたり、探検隊の一員となったり（！）と動物離れした活躍を見せます。アフリカのみならず地球規模で描かれる大河ドラマは、まさに「ジャングル大帝」レオの一代記としてふさわしいスケールです！
ラストシーンは涙なしには語れません。
「海のトリトン」
人魚族の居る世界線の地球。人魚族・「トリトン族」は海の支配者「ポセイドン族」に一族を皆殺しにされてしまいました。その生き残りの少年トリトンと、少女ピピ子が、イルカたちの助けを借りながらポセイドン族へ復讐をする...という物語です。
カニやイカといった、海の生き物のモチーフを取り入れた半魚半人の次々と繰り出される敵幹部との闘いはどれも胸が熱くなる展開で、たまりません。
「エンゼルの丘」
冒頭から中盤に至るまでは、なぜこの作品が「人外」特集に...？ と思う方も多いかもしれません。南の楽園・エンゼル島には実は、あっと驚くような秘密があるんです‥‥！
主人公のルーナ姫をはじめ、少女向け作品として気合の入った「可愛い女の子」がこれでもかと出てくる作品でもあります。可憐な少女たちの絵を見ているだけでも癒されます。
「バンパイヤ」
代々、動物に変身する「特異体質」を持つ人間が、世界各地に息をひそめるようにして生活していた。主人公のトッペイは強い怒りに駆られるとオオカミに変身する少年。その秘密を悪人・間久部録郎に知られてしまい、トッペイは彼の悪事に加担するようになる......
一人の悪人（にして美少年！）による世界征服の野望と「動物になれる」という「バンパイヤ族」たちの思惑が絡みあい、一言で「こんな話」と言いにくい、独特な物語となっています。先が気になって面白いのは間違いなし！
「ライオンブックス」
集英社『週刊少年ジャンプ』で連載された短編作品集。宇宙時代を舞台にした「安達ケ原」や「荒野の七匹」などのSFから「マンションOBA」「百物語」といったファンタジーまで、ストーリーテラー・手塚治虫の手腕がいかんなく発揮されています。中でも「人外」ものとしておすすめなのは「マンションＯＢＡ」。都市開発のせいで住み慣れたムサシ野を追い出され、やむを得ず人間に化けてマンションに住み着いた妖怪たちのほのぼのした日常（？）を描いた作品です。
「0マン」
ヒマラヤの地下にひそかに進化していたリスを起源とする人類・「０マン」！ サルから進化した人類よりも高い運動神経を持ち、お尻にはふさふさのしっぽがついている...という「超人類」です。主人公リッキーは、人間に育てられた０マンの少年。０マンはいまや地球にのさばっている人類を敵とみていますが、リスのようにすばしこい、ふさふさしっぽの人類...なんて魅力的なんでしょうか。
「鳥人大系」
ある日突然、知能を持ち始めた鳥類たち。徐々に人間の天下を覆し、やがて一大文明を築くようになります。帽子をかぶったり、服を着たりしている鳥たちは「擬人化」された鳥ではなく、まぎれもない「進化の果てのまた別のルーツの人類」なのですが、そんなユニークな存在にもそれぞれ個性を与え、キャラクターを付与され、生き生きと魅力的に描かれています。
「ドン・ドラキュラ」
練馬に移り住んできたドラキュラ一家、という設定だけでもうギャグだろう、と察しがつくものですが、まさにその通り。普段は吸血鬼らしく偉そうにしている紳士・ドラキュラ伯爵は現代日本になじめずにいつもドタバタしていて、その娘のチョコラのほうがしっかりしている...という始末。ドラキュラ以外にも半魚人、ドラキュラハンター、ヘルシング教授などの「おなじみの」メンツが勢揃いしています。
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