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ストーリー

暴れん坊の少年・ヤケッパチと、ヤケッパチの体から飛び出したエクトプラズムの少女マリアが巻き起こす騒動を描いた、奇想天外な性教育学園マンガです。
暴れん坊の少年・ヤケッパチこと焼野矢八(やけのやはち)が、可愛い女の子を出産してしまいました。
女の子の名前はマリアといって性格はヤケッパチそっくりです。
それもそのはずで、実はマリアは、ヤケッパチのエクトプラズムだったのです。
エクトプラズムというのは、交霊会などで霊媒の体から出てくるもやもやとした糸状や霧状の物質のことで、その正体は霊体であるとも言われています。
そのエクトプラズムのマリアは、やけっぱちのとうさんからダッチワイフのボディーをもらって、ヤケッパチと同じ学校へ通うことになりました。
担任の秋田先生だけが、この奇妙な現象の唯一の理解者となってくれましたが、学校は大混乱です。
特に、前からヤケッパチに目をつけていた不良グループ「タテヨコの会」は、マリアの秘密を探って、ヤケッパチをやっつけようと狙います。
また、マリアが男子からモテモテとなっていることに腹を立てた「タテヨコの会」の女ボス・雪杉みどりも、むきになってマリアをやっつけようとするのですが……。

解説

1960年代末から1970年代にかけて、日本のマンガ界に、エロ・グロ・ナンセンスの潮流がドッと押し寄せてきました。 マンガはすべて悪書であると決めつけられていた1950年代が去り、マンガそのものが社会的に認知されつつあったこの時期、マンガ家たちは、さらなるタブーを打ち破るべく、こぞって過激な性描写や、暴力シーンを描きはじめたのです。 今から見れば、それはマンガの表現の自由が認められつつある過度期の一現象だったと言えるでしょう。 けれども当時の手塚治虫にとっては、それまでずっと自分が良いと信じたマンガだけを描き続けてきたことが、あっさりと否定されてしまったような、そんな気持ちでした。 今まで自分が守ってきたマンガ表現のタブーとは何だったのか。 手塚治虫は、そんな憤りと疑問から、タイトル通り「やけっぱち」な気分で描いたのが、この作品だったと、後に述べています(講談社版手塚治虫全集あとがき)。 けれどもそれがみごとに、性描写や暴力シーンを売り物とした商業主義マンガを風刺する作品となっている点は、まさに見事としか言いようがありません。 ハチャメチャなストーリーの中にも、ヤケッパチとマリアの青春は、ほろ苦く、どこか懐かしい余韻を残してくれます。

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  • やけっぱちのマリア 1
  • やけっぱちのマリア 2

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