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ストーリー・解説

1957/09-1958/08 「平凡」(平凡出版)  連載

「ひょうたん駒子」は1957年9月から翌年8月まで、雑誌「平凡」で連載されました。
学術研究のため、という名目で日本に連れてこられた南極で発見された原始民族・オングル族の娘、コマコ。何しろ文明社会に慣れていないせいでいろいろな騒動を巻き起こしますが、気立ては優しく、力持ち。おまけに美人です。身の回りにあるものを上手に利用する独特の智恵と、野生児らしい逞しさでさまざまな困難を乗り越えていきます。
現在では老若男女の誰もが楽しんでいる漫画ですが、この「ひょうたん駒子」が描かれた50年代には、このような大学生ぐらいの若者をターゲットにした漫画は珍しかったようです。あとがきにもあるとおり、手塚治虫も試行錯誤をしたらしく、作品にもその跡らしきものが随所に見られます。
まずは、映画のスクリーンのような黒い縁取りの付いた独特のコマ割。単にコマのふちを太くしただけではなく、コマごとに変則的になっていて、画面に不思議な効果を醸しています。また、ときどき出てくる時事ネタをベースにしたギャグなども、少年漫画などでは見られなかった趣向です。
ストーリーの方は、役者志望の三平との恋物語や、ハムエッグ演じる蛇塚の陰謀、それに南極からコマコを追ってきた元恋人・ゴリゴなどがからむ、あちこちこんがらかったナンセンスなドタバタ劇ですが、最後にはさりげなく、文明批判のメッセージが込められているところはやはり手塚漫画です。

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  • ひょうたん駒子

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