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ストーリー・解説

1973/11/01 「週刊朝日増刊 まんが朝日」(朝日新聞社)

天下太平氏のもとにある日、配達証明で赤紙がとどきます。「き…きたか ついに…」と震える招集命令。近隣の人々に見送られて出征列車に乗る天下太平……。
一見太平洋戦争時と思わせる導入ですが、日本中の成人男子が集められ、身体測定ののちに受けた訓示に寄れば、「全世界はゴミでおおわれようとしとる! 大国日本としては……ゴミをのぞくことは急務である」と……。
「紙の砦」や「どついたれ」などでも描かれるような入隊後のシゴキも、船に乗って出撃するシーンも一見、戦争もののようでいて、すべてゴミ掃除のパロディ。今や世界中は「世界ゴミ大戦」の様相……という、風刺の効いた大人向けギャグ漫画です。

東京では戦前からゴミは東京湾の埋め立て地に焼却処分もほとんどされずに捨てられており、この作品が描かれた1970年ごろには高度経済成長に伴いゴミも一気に増え、社会問題化していました。1970年に廃棄物処理法が制定され、1973年には東京都に大井清掃工場が竣工されるなど、社会的にも『ごみ問題』に関心が集まっていました。


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