虫ん坊6月号でも追悼特集として取り上げた出崎統監督の遺作となる『ブラック・ジャック<OVA>』のFinal Chapter Karte11&Karte12が2011年12月16日にいよいよ発売になります。
カルテ11のアフレコ収録では、ドワンゴ社の協力の元、ニコニコ動画でも初の試みである、収録現場からの生放送を敢行!
手塚プロダクションが推奨する『Promotion but Education』の趣旨に賛同して頂いた収録スタジオ、声優陣、参加スタッフ全員の協力もあり、無事生放送を終了し、視聴ユーザーからも、次回に繋がるコメントをたくさんもらいました。
そこで前回5月14日(土)にニコニコ生放送で配信をしたアフレコ収録の模様と、カルテ11の内容をちょっとだけご紹介します。
さらに、5月の反響を受け、カルテ12の生放送も決定しました!
そちらの日程もご紹介。今回もプレゼント盛りだくさんです!
アフレコ収録に先立ち、本当ならばこの場所にいたはずの出崎統監督に黙とうが捧げられました。
今回コントロールルームには、声優からも見える音響監督の隣の席に出崎監督の遺影が置かれていて、出崎監督に見守られながらの様な収録となりました。
そしていよいよアフレコ収録が開始されます。
収録開始からしばらくたった14時、いよいよニコニコ生放送の配信がスタートです。
オープニングのPVが配信されれると同時に、ニコニコ動画ではおなじみのコメントが一斉に書き込まれ、一気に盛り上がり始めます。冒頭、今回の生放送の趣旨などが説明され、放送開始から約5分後、いよいよコントロールルームからの映像へカメラが切り替わると、生放送画面にも一気に期待感と同時に緊張感が走ります。
ニコニコ動画ならではのコメントが画面いっぱいに広がりました。
コントロールルームでは、音響監督を中心に収録作業が進められていきます。
収録は、テストが行われた後、今作品Karte11の桑原監督と音響監督を中心に、場面の意図とセリフ、言い回しなど細かな所まで確認されます。
それを声優各人に伝えられ、いよいよ本番、という流れで行われ、1ロールを15分程度、数回に分けての収録が続いていきます。
アフレコ収録時には、SE、ME、BGMなどの音は一切入っていません。
声優は、後で入る音や間を想定しながら映像に声を吹き込んでいきます。
無音のアニメ映像だけが流れる場面では、声優、スタッフ誰一人声も音も出さず静まり返った映像だけが配信されます。
「緊張してコメントを打つのを忘れてしまう」
「静寂がこわすぎる」
「自分の見ているPCの音ですら邪魔」
時より書き込まれるコメントによって、本番の張りつめた緊張感が見ているユーザーにも伝わっているのを感じさせます。
1つのロールで本番が録り終わると、音響監督を中心に、修正が加えられます。
また、セリフの言い間違いではなくても、そのセリフに対するニュアンスが違う場合、演出意図を確認しあい、声優にリテイクの指示を出す場合もあります。
声優陣はその意図を瞬時に理解し、前回とは違う言い回しや抑揚でセリフを紡いでいきます。
徹底して良い作品を作っていこうという現場全員の熱意が伝わります。
休憩中や途中の待ち時間では、声優陣のなごやかな会話も聞こえてきて、和気あいあいとした雰囲気も垣間見えます。ところが収録が始まった途端、いきなり声のトーンも空気も一変し、スタジオ内が一瞬で本番に切り替わります。
そうした、声優、監督、スタッフ全ての人々の手によって作品は作られていくことを体感することが出来ました。
ニコニコ生放送という画面を通して、視聴ユーザーにもそのリアルな“生感“は伝わっていたように思えました。
そして、たくさん寄せられた次回を期待する感想にお応えするべく、前回放送の最後にも言った通り、カルテ12のアフレコ収録現場の生放送も決定しました!!
日程は、2011年10月6日(木)18時〜19時30分予定。
前回同様、生の現場でプロが行うアフレコ収録の模様を緊張感たっぷりで放送したいと思っています。
今回の声優陣もすごいようです!まだ言えませんが、当日を期待していてください。
そして、、、前回同様見ていただいた方にプレゼントを用意しています!ぜひ、生でご覧ください。
最後に、DVD発売に先駆け今回収録のカルテ11のあらすじをちょっとご紹介します。
ピノコが突然異変に襲われる。激しい痛みを伴う発作だ。だが、検査では何の異常も見られなかった。
そんな時、B・Jの元に手術の依頼が舞い込む。ピノコの容態を気にし、断るB・Jだったが、患者の名前を聞いて愕然とする。
西園寺ゆりえ。かつてB・Jが手術を施したその女性は、ピノコと関わりのある特別な患者だったのだ…。
蘇るピノコとの出逢い。B・Jは、ピノコを救うため、伝統ある舞の宗家家元、ゆりえを訪ねるのだが…。