手塚治虫自身にそっくりなマンガ家・大寒鉄郎一家の日常をつづった育児マンガです。
神がひとつの生命を、マンガ家の家に誕生させました。
その息子はマコト(愛称マコ)と名づけられ、しっかり者の母と、おっちょこちょいの父の愛を受けてすくすくと育ち、やがて2歳になりました。
続いて長女のルミ子(愛称ルミ)、次女のチイ子(愛称チイ)が誕生。ますますにぎやかになった大寒家のささやかな騒動が描かれます。
1979/08-1981/10 「主婦の友」(主婦の友社)連載
婦人向けの家庭雑誌に連載された、私小説ならぬ私マンガです。 幼いマコが神と対話をするという形で、子供の眼から見た大人の世界と、大人の子供への接し方を対比しながら描かれた作品で、母親と父親、それぞれの躾に対する考えの違いや、子ども同士の対立、親と子供の対立、おばあちゃまの知恵などがほほえましいエピソードの数々として描かれています。 マコト、ルミ子、チイ子というのは、実際の手塚治虫の子どもたちの本名であり、マンガ家・大寒鉄郎の顔も手塚治虫の似顔絵であることから、自伝的な作品ととらえられがちですが、エピソードの3分の1は創作だということです。