1948/11/20 単行本(不二書房)
日本の有名な昔話「竹取物語」の設定を、現代に置き換えて描いたSFファンタジーです。
ある村にロケットが落下しました。
三日月博士ら、科学者たちがそれを持ち去ったあと、村のおじいさんが、そこで卵から生まれた赤ん坊を見つけます。
赤ん坊はサヨコと名付けられ、おじいさんとおばあさんに育てられました。
やがて成長し、天才少女発明家となったサヨコの元には、お婿さん候補が押しかけます。
けれども、サヨコには結婚する気はなく、お婿さん候補たちに難題を出して困らせます。
実はサヨコは、月の裏側に住む月世界人だったのです。
三日月博士らが発明した、月の裏側を見透す逆光波望遠鏡が完成したら、地球人に月世界の秘密が知られてしまう。
サヨコは、その調査のために地球へ送りこまれたスパイだったのでした。
サヨコは、逆光波望遠鏡の完成を妨害しようとしたことを、探偵の壇原英次郎に見破られてしまったため、ロケットで月へ逃げます。
ところが、そのロケットにはケン一も乗っていました。