世界でも有数の財閥、都築グループ当主の座を30代の若さで引き継いだ男・都築耕一郎。彼は幼い頃から、腹部にできた腫瘍によって悩まされていた。その腫瘍の特異な形状は、誰の目にも「人間の顔」にしか見えない、つまり人面瘡なのだ。治療依頼を受けたBJは、ピノコを連れて都築家を訪れ、「人面瘡」を切り取ってやる。しかし、すぐに再発し、人面瘡は醜悪なその顔でBJをにらみ返してくる。BJは本腰を入れてこの特殊な人面瘡の研究を開始した。そして耕一郎の悲劇的な過去を聞き、腫瘍の原因は彼の心の傷にある、とBJは悟るのだった。原作は、数ある名エピソードの中でも特に人気の高い『人面瘡』。心の状態がそのまま肉体の病となって発症する、という外科医学と心理学の双方を同時に駆使しなければならないBJの姿が印象的な作品です。
(C)手塚プロダクション/秋田書店/バンダイビジュアル
2000/02/25
ブラック・ジャック:大塚明夫
ピノコ:水谷優子
耕一郎:堀秀行
摩知子:荘真由美
種田:麦人
人面瘡:内田直哉
柳子:定岡小百合
原作:手塚治虫
脚本:出崎統、日吉恵 演出:桑原智
企画:松谷孝征、清水義裕
作画監督:杉野昭夫
美術監督:斉藤雅己
撮影監督:高橋宏固、野口肇
編集:森田清次
音楽:川村栄二、鈴木清司
音響監督:山田智明
ミュージックディレクター:鈴木清司
医学監修:永井明
プロデューサー:久保田稔、宇田川純男、大石光明
監督:出崎統