鉄腕アトム「ホットドッグ兵団」

1961年


マンガ 鉄腕アトム「ホットドッグ兵団」より


マンガ 鉄腕アトム「ホットドッグ兵団」より

マンガ 鉄腕アトム「ホットドッグ兵団」より

【解説】
 北極海の果て、氷に閉ざされた宮殿でアンタ・マリア大公妃は悪魔の計画を着々と進行させていた。それは世界中から優秀な犬を集め、犬の脳をロボットに移植して忠実なアンドロイド兵士に仕立てるというものだった。大公妃は犬のアンドロイド兵士たちをホットドッグ兵団と名付け、月へ行こうとする人間たちをことごとく妨害するのだった。じつは大公妃の母は「イワンのバカ」で描かれたソ連の月ロケットパイロット・ミーニャ中尉だったのである。大公妃は母の眠る月を人間たちが荒らすのが許せずホットドッグ兵団を結成したのだった。
 1961年、雑誌『少年』3〜10月号に連載されたエピソードで、この作品が連載中だった61年4月12日、ソ連はボストーク1号で世界初の有人宇宙飛行を成功させた。地球周回軌道を回って帰還したユーリ・ガガーリン少佐は「地球は青かった」という名言を残したとされている。
 ちなみにこの作品の、犬をアンドロイド兵士に改造するという発想の元には「対戦車犬」のイメージがあったと思われる。対戦車犬とは第二次世界大戦当時、ソ連軍がドイツ機甲師団に対抗するために開発したもので、犬に爆弾を背負わせて戦車に突入させた残酷な自爆兵器である。