Q ブラック・ジャックの第一印象を教えて下さい。
僕のファーストコンタクトは少年チャンピオンで、かなり前の話になるので、第一印象って覚えてないんですけど、やっぱり格好いいと思ったね。
Q ブラック・ジャックの感情を出すために工夫されていることってありますか?
脚本の中でぽつぽつ台詞があるじゃないですか。その台詞から台詞までの間をどういう心の動きで埋めていくかというのを緻密にやっていくと人間の厚みがでてくる。それが脚本にのっとった感じで当然出てくるのでその辺ですかね。どうしても台本と画面見ながら、自分の番がくるのを待って他の人の台詞なんか聞こえないで自分の番だと思ったら台詞を言う・・・では、ぴったり尺はあっているかもしれないけれど、それでは芝居にならないんですよね。
Q やはり、全体を見ながらというのが大切なのですね。
そうですね、だから人に何かものを言う時にこう言っているけども、本当は怒っているんだろうな、と台詞になってないところを作っていくとそういう雰囲気が台詞に現れる。そういう意味で普通の俳優と同じなんですよね。
Q 今回のブラック・ジャックの収録中に手術の時にマスクをつけたままブラック・ジャックが話すシーンがあった時、大塚さんがさっとバンダナをつけられたのがとても印象的だったのですが。
マスク越しっていうのがあれば臨場感がでると思ったんですね。あんまり厚い木綿のマスクとかしてしまうと逆に声がこもりすぎてしまうので、バンダナを使っているんです。今までの経験から学んだことかな?覚えてしまえば全然すごいことではないですけどね。
Q 今回のインターネットアニメ、そしてOVAなどキャラクターデザインが違いますがそれによって演技は変えたりなさっていますか?
えぇ、多少変わりますよ。出崎さんのブラック・ジャックは背が高くて肩幅が広くて首も太いじゃないですか?だから普通に地のままの作らなくてOKな感じなんですが、今回の作品(インターネットアニメ)はもうちょっと若いし、首が細くて体が小さいじゃないですか。そうするとあんまり響くような音はちょっと控えめにした方がいいかなと思いますね。本当にちょっとしたとこですけど、気は使います。ただあんまり無理して作らないようにはしてます。
Q キャラクターのイメージを背負っていることにプレッシャーのようなものを感じることはありますか?
子供の夢を俺は壊してるなぁ〜と思ったりしますよ(笑)。
Q ブラック・ジャックとピノコの関係は「親子」なのか「恋人」なのかファンの間でも議論がつきないテーマなのですが、大塚さんはどのようにとらえられていますか?
僕が思うに、恋人の気持ちはないんじゃないですかね、おそらく、親の気持ちですね。だって襄腫の中から取り出してつなぎ合わせて、死んでしまうかもしれない命を細心の注意を払ってまともな命として成立させてるわけだから恋人というより親の気持ちですよね。 ピノコはそうじゃないんでしょうけど。やきもちやきですからね。
Q 大塚さんの好きなブラック・ジャックとは?
原作の中で好きなのはね、基本的にブラック・ジャックのスネたところって好きなんですよね。インターネットアニメでも第1話になった「医者はどこだ!」があるでしょ、知らん顔して勝手に顔をつくり変えて後は知らないよと言ってしまう、ああいうところが多分ブラック・ジャックの真骨頂だと思うんですよね。ブラック・ジャックがデビィと母親のためにニクラから貰ったお金を渡しているじゃないですか。その時も二人の前には現れず遠くで見守るという格好よさもあったり、優しさがあったり。その優しさがでないと、俺は知らないよ、っていった時にイヤな感じになってしまうんですよね。その辺をやるときにどこのシーンでその優しさを作っておけばいいのかな、と考えたりするんですよね。台本にはそこまで書いてないじゃないですか?芝居の場合はそういうことを探して一ヶ月稽古するんですが、声の仕事の場合は一ヶ月の稽古期間というのはないですから、それをどれだけ瞬時に判断してくさびを打ち込んでいけるかが一番難しいことじゃないんですかね。しゃべると言うこと自体は普通日本ならやっているわけですから特殊なことじゃないんですよ。
Q 手塚作品で他に演じてみたいキャラクターがあれば教えて下さい。
ヒゲオヤジですかね。あれは色んなところにでてくるキャラクターだから多くの作品に出られるけど、元々ヒゲオヤジのシリーズはないのだから新しく作るのはどうでしょう?手塚先生の意思を損なわない程度にヒゲオヤジで何かストーリーを作って、なんて機会があったら是非やってみたいですね。百鬼丸っていうのもやってみたかったんですけどね、ブラック・ジャックやっちゃうとあんまり変化がつかないかな?と思ってね、すごい苦しみ・悲しみを背負っているんだけど、我慢しているみたいな・・・似ているとこあるでしょ。
Q ファンのみなさんに一言お願いします。
これから11月に芝居があるんですよ。優れた作品ですので、サンシャイン劇場で2週間ほどやりますので是非観て頂きたい。あとね、インターネットラジオかな、新撰組をやってるんですよ、新撰組外伝みたいな形でストーリー作って、実は新撰組には女の忍びが3人いて裏の鑑札をやっていたという設定、ちょっとコメディータッチかな。私は近藤勇をやりますので。
Q 大塚さん公認のホームページに舞台のことやインターネットラジオのことが載っていました。素敵なファンの方たちに囲まれてるんですね、
そうなんです、そんな美少年でもないのに、オヤジなのにね(笑)。ああやって応援してくれるのは嬉しいですよね。芝居もよく観にきてくれるし、ありがたくって頭が下がりますよ。

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