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虫ん坊 2018年2月号 特集1:「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」コラボ記念! 大塚食品さんにボンカレーについて聞いてみた

虫ん坊 2018年2月号 特集1:「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」コラボ記念! 大塚食品さんにボンカレーについて聞いてみた

大塚食品株式会社
執行役員 製品部長 金子忠晴さん(右)
製品部ボンカレー担当 APM 中島千旭さん(左)


「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」――。byブラック・ジャック

 ボンカレー50周年、『ブラック・ジャック』45周年を記念して、コラボレーション広告が実現されました!
 今回の虫ん坊では、大塚食品株式会社の東京本部に潜入し、今回のコラボレーションが実現するまでのエピソードはもちろん、「どうつくってもうまい」ボンカレーの中で一番のオススメはどれか、ズバリご担当の方に聞いてみました!




―――今回の広告は、『ブラック・ジャック』ファンにとって待ち望んでいたコラボレーションだと思います。


金子忠晴さん :(以下、金子)

ボンカレーと『ブラック・ジャック』、双方が周年を迎えるということでコラボレーション広告を作らせていただきました。
 弊社の中では、『ブラック・ジャック』の中に「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」というセリフが出てくるのは有名な話で、朝日新聞社の方にその話をしたところ、手塚プロダクションさんとは長いお付き合いがあるということで、今回の企画の話が進みました。

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1月22日に朝日新聞社より発行されたボンカレー×ブラック・ジャックの特集広告。


金子 :

先方はこのセリフのことはご存じなかったようで、「報復」が載っている巻数をお知らせしたのですが、『ブラック・ジャック』の8巻を買ったのに「報復」が載ってない! とおっしゃるんです(笑)。
 8巻に「報復」が載っているのは少年チャンピオン・コミックスのほうだったんですよね。『ブラック・ジャック』の漫画はいろいろな種類が出ていて、買う巻によって収録されているエピソードが違うので、混乱させてしまいました。


―――そうなんです、出版社別で収録話に違いがあるんです。ややこしくてスミマセン。


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『ブラック・ジャック』第88話「報復」より。
医師免許取得を断ったブラック・ジャックは、日本医師連盟により留置所に入れられてしまう。留置所で過ごすB・Jのためにピノコが持ってきた差し入れを見た時の一言がこれだった。


金子 :

私は2010年に社長秘書をしていた時期があるのですが、社長室に『ブラック・ジャック』8巻の1冊だけあったんですよ。


―――えー!!


金子 :

『ブラック・ジャック』にボンカレーが出てるということで社員の誰かが社長にそれを伝えて、購入したのかなと思っています。当時の社長が退任しているので、詳しくはわからないのですが、もしかしたら現在の社長室にも置かれているかもしれません。


中島千旭さん :(以下、中島)

SNSで「ボンカレー」で検索するとこのブラック・ジャックが出てきますよね。


金子 :

管理の一環で毎日「ボンカレー」でツイッター検索を掛けているのですが、いまだに毎日1件は「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」というツイートが引っかかるんですよ。もしかして同じ人がずっとツイートしているんじゃないかと思って調べたんですけど、違いました。


―――(笑)。それぞれ別の人だったんですね。


金子 :

ボンカレーを食べるたびに皆ツイートしてくださるみたいで、今でも生きている言葉なんだなぁと思いました。『ブラック・ジャック』とボンカレーは、現代の人々にも広く存在を認知していただいているというのも今回のコラボをさせていただきたいと思った理由のひとつです。


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―――「報復」が掲載されたのは『週刊少年チャンピオン』1975年9月1日号なので、掲載年から考えるとブラック・ジャックが食べていたであろうカレーは、1969年5月に全国発売された松山容子さんパッケージのボンカレーじゃないかなと思っているのですが、このボンカレーはどのような特徴があったのでしょうか。


中島 :

最初のボンカレーは1968年に阪神地区だけで発売されていました。当時は半透明のパウチにカレーが入っており、夏が2ヶ月、冬は3ヶ月という賞味期限の短さでした。その翌年に半透明のパウチからアルミパウチになり賞味期限が2年まで延びて、全国発売となりました。
 今では具入りのカレーが一般的ですが、当時のカレーはルーのみが主流だったので、じゃがいもやニンジン、牛肉までパウチの中に入っていることにお客様はびっくりされたようです。
 パウチの中にはルーだけだと思われていたので、ボンカレーを買って、また別に野菜を買って混ぜて食べるんだという勘違いをされた方もいたんです。


金子 :

だから松山容子さんの姿が描かれたボンカレーのホーロー看板には「牛肉 野菜入り」と大きく掲げてあるんです。


―――あの、レトロな看板ですね。


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中島 :

このホーロー看板を営業マンが1人1日15枚のノルマで全国へ営業にまわり、商品を置いてくれるお店にはこの看板を取り付けて宣伝をしていました。


金子 :

看板は1枚約2キロあるので、相当な重労働だったようです。商品が売れたらすぐに看板を取り付けられるように、当時の営業道具として釘と金槌も必須アイテムでした。名前が浸透する前ですから、「ボンカレー」と言われてもそれは何だ? という感じで、一日に60件、70件と回らなければノルマは達成できなかったようです。
 最終的には、全国に9万5千枚の看板が取り付けられ、だんだんと「ボンカレー」が浸透していきました。当時の営業マンが身を削って営業活動をしてくれて今があるんだと、つくづく思いますね。


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中島 :

そういえば、1968年当時は、カレーにまだ甘口と辛口しかなかった時代で世の中に中辛という考えがなかったんです。


―――それは初めて知りました!


中島 :

大人は辛口、子供は甘口というふうにざっくり分かれていたみたいです。「報復」の掲載時にもこの2種類の味しかなかったので、おそらくブラック・ジャックはボンカレーの辛口を食べていたんじゃないかなと思います。


金子 :

ピノコは甘口かもしれないね。いや、もしかしたらブラック・ジャックは甘口派だったかもしれない。


―――それはそれで可愛い……! その後、現在に至るまでボンカレーは進化しつづけていますよね。種類も豊富にありますが、それぞれどういう特徴があるのか、教えてください!



 ボンカレーゴールド

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中島 :

ボンカレーゴールドは一番の定番商品で、主力商品となっています。商品は6種類あって、甘口・中辛・辛口・大辛・太陽のキーマカレー・森のデミカレーがあります。
 70年代になって洋食が広く普及し、日本人の味の嗜好が変わったという世の中の背景もあり、元祖ボンカレーよりも香辛料やフルーツを多く使った商品を出そう、ということで誕生しました。
 カレーを作るとき、普通は甘口をベースに辛さや香辛料をどんどん足していくというレシピが主流なのですが、そうはせず、甘口だったら甘口ならではの特徴をつけて完全オリジナルのレシピで作っているので、辛さによってそれぞれ使っている調味料、原料、香辛料の種類も違うんです。


―――「森のデミカレー」、はじめて知りました。どのような商品ですか?


中島 :

「森のデミカレー」は、辛さの選択だけではなく、味の幅をつけるためにクルミを使用したり、マッシュルームペーストやトリュフオイルを入れて森をイメージできるような原料を入れて仕上げた商品となっています。「森のデミカレー」、ぜひ召し上がってみてください!



 ボンカレーネオ

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中島 :

ボンカレーネオは、ゴールドよりも価格が高く、具そのものが大きめで、内容量もボリュームのある商品になっています。
 赤ワインでソテーした牛肉を使っており、ボンカレーゴールドよりもさらに作り方にこだわっています。
 ボンカレーシリーズは、冷凍された野菜ではなく生のじゃがいもやにんじんを仕入れ、工場で一から調理しています。お母さんがスーパーで材料を買ってきて家で作るカレーという“手作り感”は、ボンカレーの初期からの基本コンセプトになっているんです。


金子 :

意外と工業化されていないでしょう(笑)。


中島 :

「ボンカレーネオ」から本格的に「箱ごと電子レンジで2分あたためると食べられるという調理方法」を対応させていき、具材の野菜もすべて国産のものを使用するようになりました。いままでのゴールドをよりグレードアップさせ、新しいもの(Neo)にするということで誕生しました。


―――レンジで2分でできるのはかなりありがたいです。


金子 :

実際、湯せんだと沸騰する時間もいれると約8分くらいはかかりますもんね。
どのメーカーの電子レンジでも対応できるようにするには、多くの技術が必要になるため開発に時間がかかるのですが、他のシリーズのカレーも現在はレンジ対応になりました。



 The ボンカレー

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中島 :

なかなか使えない高級な牛すね肉、テールスープを使い、レストランで作られているものとほぼ同じ調理方法で作られています。
 たとえば、香辛料をまず丁寧に炒めて香りが出た後でテールスープとルーを入れて、普通はそこで出来上がりなのですが、もっと香りを目立たせるためにスパイスを後入れし、香りにもこだわった商品です。



 ボンカレー(沖縄限定)

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中島 :

元祖ボンカレーということで、1968年発売当時から味が変わっておらず、昔ながらのカレーは小麦粉を油脂で炒めるために黄色いルーが特徴、というところもあえて変えていません。
 今のボンカレーは箱ごと電子レンジ調理ができるようになっているのですが、そこも昔のままのアルミパウチで、湯せんでの調理方法となっています。


―――元祖ということは、これがブラック・ジャックの食べていたものなのでしょうか?


中島 :

そうですね。甘口か辛口はわかりませんが……。
 1978年にボンカレーゴールドが発売された時、全国で元祖ボンカレーとボンカレーゴールドの2種類が店頭に並んでいたのですが、沖縄は新発売のボンカレーゴールドよりも元祖の売れ行きが良かったんです。

―――なぜ沖縄では元祖ボンカレーが人気だったのでしょうか。


中島 :

沖縄は台風が多いので、その常備食として湯せんのほうが売れるというというのと、最初に入ってきたものをいつまでも好むという県民性があるようで、新しい商品よりも今までお世話になってきた昔ながらの商品を長く愛好してくださるんです。そういう理由があり、現在元祖ボンカレーは沖縄限定で販売しています。未だに、ボンカレーゴールドよりも元祖のほうが売れているんですよ。


―――なるほど。ということで、元祖ボンカレーが食べたい方は沖縄へ行けばいいんですね!!
「どうつくってもうまい」ボンカレーですが、みなさんの一番オススメのカレーを教えていただけますか?


金子中島

う~~ん……。


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それぞれのカレーに、思い入れがあるご様子。


金子 :

一番はネオの中辛でしょうか。一番味と量がちょうどいいんですよね。私はあまり辛いものが得意ではないので、中辛で。


中島 :

内容量が230gなので、男性はこれくらいがちょうどいいのかもしれませんね。
 私は森のデミカレーが好きです。クルミがホクホクして、ほのかに甘みがあるんです。甘さがくどくならないように、最後はピリッとスパイスが効いていて、ボンカレーの特徴を残しつつデミグラスソースのようなとろみのあるルーになっているので、いつものカレーとは一味違った風味を楽しめます。


―――やはり、毎日仕事でカレーを食べたりしますか?


中島 :

食べますね。しょっちゅうです。


金子 :

試食をするときは、ごはんと具とルーの全体のバランスを比べないといけないので、丸々一食分を何皿も食べなくてはいけないんです。最後のほうは本当にバランスがいいのかどうか、自分でもだんだんわからなくなってしまうんですよね。


中島 :

自分のお腹がいっぱいになっているだけかもしれない……とか思っちゃいますよね。


―――>カレーが大好きだとしても、それはなかなか大変そうです……。


金子 :

実は、50周年を記念して新発売するカレーがあるのでご紹介します。


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―――こ、これは!!


中島 :

50周年を記念して元祖ボンカレーが復刻します! ブラック・ジャックが食べていたカレーが、沖縄だけでなく、全国の皆さんにも食べていただけます。


―――沖縄に行かなくても元祖ボンカレーが食べられるとは、嬉しいです!!


中島 :

沖縄限定と同様、元祖ボンカレーのルーと同じ昔ながらの味をそのまま楽しめるのですが、スペシャル感を出すため、じゃがいも、ニンジン、牛肉などの具材の量を増やしています。


―――たしかに、写真を見ると具の量が凄いです。


中島 :

今回は湯せんではなくて電子レンジ対応になっているので、ブラック・ジャックに電子レンジで作れるようになるんだよって教えてあげたいですね。


―――これは『ブラック・ジャック』ファンは買いですね! ぜひ、食べるときはセリフ付きで! 50周年を迎えて、ボンカレーはこれからどんな盛り上がりをみせるのでしょうか?


金子 :

今回1月22日に発表されたコラボ広告を皮切りに、周年を盛り上げるための企画をいろいろ考えています。
 2月12日はボンカレーが世に登場した日ということで、「ボンカレーの日」として日本記念日協会にも登録されているんです。今年のボンカレーの日には、手塚ファンの皆さんにも楽しんでいただけるようなものがまた登場するので、楽しみにしていてください!


虫ん坊 2018年2月号 特集1:「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」コラボ記念! 大塚食品さんにボンカレーについて聞いてみた

50周年記念のボンカレーは2018年3月5日より全国販売!



 関連情報

虫ん坊 2018年2月号 特集1:「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」コラボ記念! 大塚食品さんにボンカレーについて聞いてみた


ボンカレー&ブラック・ジャック スペシャルサイト:http://www.asahi.com/ad/boncurry/

ボンカレー公式サイト:http://boncurry.jp/



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