「『やけっぱちのマリア』は、まあ、いわばキワモノです。」「だから、『やけっぱち』というのは、なにをかくそう、このぼくの心情なのです。」(以上、講談社刊・手塚治虫漫画全集『やけっぱちのマリア』あとがきより)……とまで手塚治虫自身に言わしめた“あの作品”、『やけっぱちのマリア』が、ラジオドラマになります!
チャンネルはなんと、NHKFM。中高生向けのラジオドラマ枠『青春アドベンチャー』で、12月10日より月曜日から金曜日の全10回で放送されます。
今月の虫ん坊では、主人公・焼野矢八ことやけっぱちを演じた竹内順子さん、ヒロイン・マリアを演じた前田希美さん、それに脚色を担当した阿部美佳さんの三人にお話を伺いました。
音声のみでの表現となった『やけっぱちのマリア』、いったいどんな作品になったのでしょうか? また、ドラマに隠されたメッセージとは??
ドラマと一緒に、お楽しみください!
——『やけっぱちのマリア』を演じてみて、また脚色されていかがでしたか?
竹内順子さん(以下、竹内):
漫画も読ませていただきましたが、原作だとなんだか中学生じゃないみたい! って。どうしよう、もっとハードボイルドな感じでやるべきなんだろうか、と思っていましたが、演出の方からはもっと軽やかな空気でいい、というご意見でしたので、随分気が楽になりました。
このお話は初恋の物語で、成長期の子どもたちにある一気に成長する瞬間を切り取った作品ですよね。私は純粋だな、って、台本を読んでいる時点で思っていました。
前田希美さん(以下、前田):
お伽話みたいなのにある一面ではリアル、というか、世界観があって、子どもから大人まで楽しめるお話だな、と思いました。
阿部美佳さん(以下、阿部):
私が最初に『やけっぱちのマリア』と出会ったのは大学生の頃だったのですが、かなり衝撃を受けました。今回改めて読んでみて、現在でこそ国内外問わず人間がロボットや人形に恋をするお話はたくさんありますが、手塚先生はもうずっと前にこんなアイディアをお持ちだったんだな、と。
その作品をNHKでやらせていただく、という企画が通った段階で、私はガッツポーズでしたね。
——企画には、阿部さんもアイディアを出されたということですか?
阿部:
そうですね。手塚先生の作品をラジオドラマにしたい、というお話をこの作品の演出を担当されている木村さんとしていたとき、いろいろな作品が候補に上がりました。『やけっぱちのマリア』というキーワードも出てきましたよ。木村さんも私も大好きですから。ただ、かなりチャレンジングなネタでしょ(笑)。「よーし、チャレンジしてみましょう!」となるまで、たくさんお話しました。そしたら、なんと企画が通っちゃいましたので、私はもう、イェーイ! というところでございます(笑)。
——視聴者に向けて「受け入れられるかな」とか、そういう気持ちは正直、ありますか?
阿部:
どう……でしょうかね?
竹内:
“ラブドール”ですか!?
阿部:
ラブドール(笑)。
竹内:
良い教育になるんじゃないですか? ねえ。
阿部:
と、竹内さんも秋田先生(『やけっぱちのマリア』に登場する中学教師。やけっぱちの良き理解者で、性教育にリベラルな先生。)のようなことをおっしゃっていますので、大丈夫なんじゃないかと願いつつ(笑)。
——竹内さんにとって、やけっぱちの魅力ってどんなところですか?
竹内:
正直に言うと、昨日収録したシーンのことはもうあんまり覚えていない……(笑)っていうぐらい、成長しているんですよね。
一番初めに「おれ、ニンシンしたかもしれねえ」っていうセリフを読んだ時に、「うちの甥っ子みたい」って思ったんですよ。
まだ彼がちっちゃい時に、「ママのお腹には赤ちゃんがいて、ぼくのお腹にはうんちがいるの」とか言っていたんですよね。それを思い出して、「男の子って!」って思ったのと同じぐらいに、子供っぽさを感じたんですよね。しかも、真剣に「自分がニンシンしたこと」について考えていて。やけっぱちも、身体こそ中学生で大きくなっていてもどこか子供っぽいな、と思っていたのに、終盤ではずっと「マリアを守る」ってずっと言っていて。そのくせ、やっぱり精神的にはマリアのほうが上に立っていたりするんですけど。
心の機微の動きが早いですよね。そのあやうさが魅力なんだろうな、と思いながら、台本にある世界観の中でできるだけ、嘘を吐かないようにしよう、と思っていました。
——先ほど収録された10話でも、ある一言のシーンでいろいろな試行錯誤がありましたね。マリアを野良犬に奪われそうになったシーンで……。
竹内:
間違えたら嫌だな、と思ったんです。マリアの「離して!」がすごく心に来たし、ナレーションやト書きからすると、「マリアの身体が破れそうになったから手を離した」と書いてあるし。一応、本番で良いテイクが出る前に聞いておこう、という気持ちだったんです。
阿部:
勉強になります。昨日収録したシーンでは、乱闘シーンで竹内さんは、「敵は何人ですか?」っておっしゃったんです。スゴイと思いませんか!?
竹内:
そうですか? だって、手は二本しかないので(笑)。
——音だけの世界でも、絵が浮かぶような演技の上での工夫をいろいろされるんですね。
竹内:
いえいえ、私たちは台本と演出の方のアドバイスに乗って、そのとおりに演技をするだけですから!
阿部:
音で芝居をするって、こういうことなんだな、ってすごく勉強になりました。
——前田さんが思われる、マリアの魅力って、どんなところですか?
前田:
本当に愛されるキャラクターだな、って思って。人形で、登場したてのころはただの白いもやもやの塊なのに、人以上に愛されているし。敵も作ってしまうけど、それも結局はマリアが羨ましいから、妬んじゃう、みたいな感じで。
周りの人をそういう気持ちにさせてしまうことができる女の子っていいな、って思いました。
——自分と似ているところがあるな、とは?
前田:
全然です(笑)。
——でも、共感できるところはあったのではないでしょうか?
前田:
それはありますね。思っていても伝えられなかったりとか、向きになって、意地張っちゃうようなところもあるし、自分の気持ちを上手く言葉に出来なかったり、でも純粋な女の子だったり。演じることで、マリアの気持ちにどんどん入って行けて、マリアも、やけっぱちも大好きになりました。
——やけっぱちとマリアは、「一心同体」みたいな面もありますよね。演技のほうで呼吸をあわせる、みたいなところはありましたか?
竹内:あったっけ?
前田:ありました! 演出の方に、口調とか、初めはやけっぱちの乱暴さとか、今日やったシーンでも「とうちゃんただいま!」ってやけっぱちがいうところでわたしも「ただいま!」って言うんですけど、同じ感じになるように意識して言ってみたりとか。
竹内:私は、同じようにすることはむしろしないようにしました。どちらかというと、マリアとやけっぱちは、陰と陽にわかれているというような立ち位置かと思ったので、マリアが陽に行けば私は陰だろうし、バランスだなあ、と思ったので。同じ所には行かないなあ……っていう、台本になっていましたよ。
阿部:ありがとうございます(笑)。
竹内:でも、マリアはどっかで一度ははやけっぱちのマネをしなきゃ、分かんないもんね。……ガラの悪い女の子の声って、可愛いですよね。
阿部:可愛いですよね(笑)
——阿部さんにご質問ですが、原作を脚色するにあたって、「楽しい!」と感じられたところと、「難しいな」と思われたところがあると思いますが、それぞれ、どんなところでしたか?
阿部:
全編を通して、とにかく楽しかったですね。10話構成ですので、前半はできるだけ楽しく、スタッフさんのお部屋でも笑いが絶えないくらいでしたし、後半はしんみり、じーんとするような、私が思い描かせていただいた、そのとおりのシーンになったなあ、と聞かせていただいていました。
自分の執筆はほんとうに楽しく最初から最後までできたのですが、難しいところというか、ちょっと悩んだところは、脱獄囚1313号の出てくるくだりですね。このお話は、深めようと思えばいくらでも深められるんですけれども、原作通りの殺人犯が果たして、マリアの存在だけで救われるのだろうか? などの議論もありまして、原作とは少し設定が変わっています。
でも、マリアの天真爛漫さで、とても乱暴な、自暴自棄の男の人が、ちょっとでも優しくなって亡くなる、っていうところは、最後の最後まで演出サイドと話し合いをさせていただいた場所です。
——原作でもとても印象的なシーンですよね。……一方で、泣く泣く切った、というエピソードはありますか?
阿部:
羽澄マリちゃん、ですね。泣く泣く切りましたよね(と背後にいらっしゃる演出ご担当の方に向けて)。
原作の一番最後に、転校生がやって来る章があるんですよ。その子が、マリアにすごくよく似ているであろう少女で。初めは、マリアちゃんにちょっとだけ声を変えて演ってもらおうか、なんてことも考えつつ、かなり最後まで、台本にはそれが入っていたんですよ。ですが、決定稿の前に思い切って切りました。
竹内:なんで切っちゃったんですか!?
阿部:まあ、マリアとやけっぱちの二人の話で完結していただきたかったな、というところがありましたので。
竹内:良かった! もしそんな三角関係設定があったら私今日、悩んでいたかも知れない! どうしよう、どっちにいこう!? って(笑)。
阿部:原作だとマリアがまだ消える前に、転校生に心を動かされるやけっぱちとのやり取りがあるんですよ。もっと時間があればじっくり描けるんですけど、まあ、10話という尺もあり。でも、私、今日お二人の演技を聞いていて、狙いは当たったような気がしました。あのお別れのシーンで終わりたくなった。
きっと、やけっぱちくんは失恋とはいえこの後も前向きに生きていくんだろうな、と。とっても前向きな「バイバイ、マリア」だったので。
——優しいトーンの「バイバイ、マリア」でしたね。
竹内:女性には受けるでしょうね。でも、男性はどう思うのかな? って。「大好きだよ」の言い方も、これ、男性だったらどう思うのかな、って思いながら演ったんですけどね。
阿部:(笑) 女子のハートはキュッときましたよ! ね!!
竹内:ありがとうございます!
——竹内さんといえばまさに名だたるヒーロー役で、少年のファンの心もたくさん掴んでいらっしゃる方ですが、今回のやけっぱちは少年たちの心を掴めそうですか?
竹内:前半は本当にハチャメチャで、うぉーりゃあああ! とかそういう、スカッとするシーンが多かったので、そういうところは男の子が聞いても面白く聞いてもらえるんじゃないかな、と思います。
後半になると、中学生の女の子が引っかかってくるんじゃないの(笑)、っていう気がしますが。……どうでしょうね? 男の子が「それ、ちがうよ」って言ったら、真摯に受け止めたいと思います(笑)。
——身の回りの男の子に、少年の演技のための取材というか、演技の参考にお話を聞いたりされるんですか?
竹内:取材という感じでは特に聞きません。が、先程お話した甥っ子がちょうど中学生と高校生だったりするので、たまに会って、話をしてみると、「ええっ!?」ってびっくりすることはありますので、それは「つかおう!」ってなるときはありますね。姪っ子もいたらぜひこっそりネタにしよう、と思うんですけどね。
——前田さんは、ご自分が中学生だった時代とか、思い出したりしましたか?
前田:私自身、まだまだ幼いので(笑)。同じ気持ちになって、お話に入り込んじゃいました。
——ご自身のキャラクター以外で、「やけっぱちのマリア」のキャラクターから誰か一人、好きなキャラを選ぶとしたら、誰が好きですか?
竹内:
とうちゃん。好きですね! とうちゃん、一緒に喋っててすごく、楽しかったんですよね。こんな息子ですよ! っていう気持ちになれて。やけっぱちと、マリアと父ちゃんで喋ってるシーンなんて、ほんとに家族みたいで。
前田:
私は、みどりです。
阿部:
あっ……取られた(笑)。
前田:
実際にこの世界の中では、すごくひどいことをしてるんですけれど、読者としてはそれが許せちゃう、というか。あと、セクシーな、色っぽいところがすごく羨ましいな、って思いました。
——あのセクシーさ、14歳とは思えないですよね。
——阿部さんの気になるキャラクターも、みどりなんですか?
阿部:
やけっぱちとマリアは別格で大好きです。あのふたりの関係性も好きです。ただ、私が最後まで、台本を書いていて気になっているキャラクターがあって。それがみどりなんですよね。
尺の関係やら、何やらがいろいろありまして、描くことができませんでしたが、台本をまだ書く前の、最初の打ち合わせの時に、どうしてもみどりに自分を重ねちゃう、というか。あの、意地悪さと悲しさがね。これ、膨らませて最後いいやつにしたいな、なんて演出さんに言ったのを思い出しました。かないませんでしたが。
竹内:
30代以降の女性のどストライクですよね。「お前わかる!」って言いたくなる!
——素直になれないだけの子なんじゃないか、って思います。
竹内:
カラが硬いんですよ。分かるんですよ、中はトロトロなんですよ…(笑)。
阿部:
そうなんです(力強く)!
——そんなみどりを描くにあたって、キーポイントのシーンとは?
阿部:
個人的には、どんどん服を脱いでいって「どう? 人間の身体はやわらかくて、温かいのよ」っていうシーンは、演出の方にカットされたような……(笑)、それは半分冗談なんですが、やっぱり「私を一人にしないでよ!」じゃないですかね。本当は、そこですよね。本当はみんなと一緒にいたいだけなんですよね。仲良くしたいし、注目されたい、認めて欲しいんですけど、素直に言えないんですよね。
——今回演じてみて、ご自身のセリフで好きなセリフはどれでしたか?
竹内:
正直なところ、自分のセリフじゃなくて、マリアのセリフなんですよね。脱獄囚1313号に向かっていうセリフなんですよ。
「あんたやけっぱちとまるで反対ね。自分のこと、好き?」っていうところですね。マリアはやっぱり、男の子より早熟なんだな、って思った。
これ、すごく深くって。やけっぱちが自分のことを好きに違いない、とマリアが思っているということは、分身であるやけっぱちもマリアのことを好きなはずだ、って分かっているんですよ。その後ずっと経ってから、ようやく口に出してみて、やけっぱちは気づくんです。やっぱりやけっぱちは結局マリアに引っ張られていたんだな、って思いました。
1313号って、やけっぱちの大人バージョンみたいなところもあるじゃないですか。マリアと出会うことで心が柔らかくなっていく、っていう。いろんな意味合いで、マリアのこのシーンのセリフがすごく、心に残って、印象的でした。
前田:
初めて人形の中に入った時の、「やけっぱち、会いたかったぁ〜」っていう、一連のやりとりがすごく好きです。秋田先生やとうちゃんの話はぜんぜん聞かないで、やけっぱちだけに話しかけているところがすごく、いいなって。
私としても、魂の形からようやく人形になって、初めての普通の声での演技だったので。
——阿部さんにとっての「ここさえ聞き逃さなければバッチリ」なシーンは。
阿部:
先ほどのお話の流れを受けてになりますが、8話目ぐらいまではするする書いていたのですが、9、10話で一度、その流れが止まったことがあって。「何がやりたかったんだろう、私たち制作陣は」って、いちど立ち返ったことがあったんです。やっぱり、人を好きになったら優しくなる、とか、好き、って伝えられるときに伝えよう、といったようなすごくシンプルなことだったのを、一度見失いかけてですね……。
ああ、そうだった、と思ったときに、実は原作にはやけっぱちがはっきり「俺はマリアが好きだよ」と言うシーンはないのですが、一回だけキスさせて、一回だけすき、って言わせたいな、と思ったんです。なので、先ほど竹内さんが1313号のエピソードの伏線について語ってくださったのがすごくうれしくて、まさにマリアが1313号に「ヤケッパチと反対ね」と言ったところとつながっているんですが、私はやっぱりこの最終話の「俺はお前が好きだ」「うん」「大好きだよ」「うん、知ってる」っていう……ここはぜひ聞いてほしいな、って!
特に前半、おもしろおかしく、げらげら笑っていた人たちにはなおさらそこを聞いていただけたらうれしいな、と思います。
——あのくだりは、間違いなくうるっときましたね。
阿部:
このお二人の声がまたすごく良いんですよ!
——演じられたお二人はどう思いましたか?
竹内:
そうですね、切なすぎて三回演ってイヤになっちゃいました(笑)。一回で済ませたかったなぁ…… っていうのが、正直な気持ちです。
阿部:
そうですよねぇ、……役者さんはきっとそうだと思います。
竹内:
終わっちゃいそうで。一回良いのがでちゃうと。
前田:
昨日の夜台本を読んでいても、涙が出てきちゃって。自分でもびっくりして母に、「なんか泣いちゃった!」って、言ったんですよ(笑)。
阿部・竹内:
マリアとおんなじ!
——ほんと、おんなじですね!
前田:
で、その後ベッドで眠ろうとしてても全部、出てくるんですよ。これ、という感じじゃなくて、ストーリーがばーっ、と出てきて。声とか、キャラクターの絵とか。この作品、すごく好きだな、と思いました。収録は短期間なのに、こんなに入り込める作品ってすごいな、って。
——それでは、今まで読まれた手塚作品の中で、何か好きな作品があったら教えてください。
竹内:
『火の鳥』も、『ブッダ』も『ブラック・ジャック』も大好きです! あと、『海のトリトン』がもう一度アニメで見たいな、って。
その中からあえて一つ選ぶとしたら、『火の鳥』ですね。それこそ私、『火の鳥』を読んでると泣いちゃうんですよね。他のもいろいろ泣けるのはあるんですけど、『火の鳥』はテッパンで泣くんですよね。「わたし前世このキャラクターだったんじゃないの!?」ってなるぐらい入り込んじゃうんですよね。泣いちゃった後はスッキリするんですけど。
阿部:
私も『火の鳥』なんですよね!! いっぱい好きな作品はあるんですけど、やっぱり『火の鳥』ですね。あと、個人的には『リボンの騎士』を。
竹内:
私も好きです!
——サファイアとか、竹内さんにぴったりですね!
阿部:
『リボンの騎士』は何らかの形で手がけてみたいですね。小学生の時の思い出なんですが、5年生の時に初めて台本を書かせていただいたのですが、先生に、「『リボンの騎士』をやりたい!」と相当プレゼンテーションしたんですが、駄目で。そのときは代案として「アリババと40人の盗賊」になったんですけど、そのころからの夢で、いつか『リボンの騎士』を台本にしてみたいな、と思っています。
竹内:
いつかそれ、実現しますよ!
阿部:
がんばります(笑)!
——前田さんは何か、好きな作品はありますか?
前田:
『鉄腕アトム』です。今回、『やけっぱちのマリア』を演じさせていただいて、手塚作品にすごく興味を持ったので、もっといろいろ読みたいな、と思いました。
——では、もしご自身が主役を演じるとしたら。
竹内:
主役で選んじゃって良いんですか!? そうしたら、『三つ目がとおる』と、『海のトリトン』と、『リボンの騎士』です!
前田:
私は、今回の『やけっぱち』ではかわいい系の役だったので、みどりみたいな、ツンツンした子がやってみたいです。
——『リボンの騎士』のヘケートとかぴったりですね。では、阿部さんは?
阿部:
えっ! 私が演じるとしたら、ですか?? ……もし、何でも演じて良い、ということであれば、それはもう『ブラック・ジャック』ですよ! すごい役者のお二人を差し置いてちょっと、恥ずかしいですけど……。
——では、もし自分が朝起きたらこのキャラになってた! でいちばんうれしいのは?
竹内:
私は……そうですね、レオになりたいです。
阿部:
やっぱり、B・Jかなぁ。まず1回、オペをしてみたいですね。どこまで出来るんだろう? って。
前田:
私は、ウランちゃんやアトムみたいに、飛べるキャラがいいです。
竹内:
なんだか夢みたいなお話になってきちゃいましたね(笑)。
——それではちょっと現実に戻って、これから放送される青春アドベンチャー『やけっぱちのマリア』を楽しみにしている皆さんになにか一言いただけますでしょうか。
竹内:
肩の力を抜いて、楽しんで聞いてください!
阿部:
そうですね。ラジオという媒体は、もしかしたら普段あまり触れる機会のない方もいらっしゃるかも知れませんが、音で表現する世界って、とっても面白いですよ、ということをこのドラマを通して伝えたいです。
前田:
自分に似ているキャラクターが必ず一人は居ると思うので、その子に入り込んで、私たちと一緒に楽しんでもらいたいな、と思います。
竹内:
あっ! あともう一つ!
——な、何ですか??
竹内:
ヘッドホンをすると、びっくりする効果を感じられますよ!
一同:
あー! なるほど。
竹内:
そのためにいろいろ、演出陣の方々が試行錯誤されていましたから。私もぜひヘッドホンで聞きたいな、と思っています。まさに、二度おいしい、ので!
——放送はぜひヘッドホンですね!
阿部:
インターネットでも聞けるので、ラジオ放送と聞き比べてみる、というのもいいですね。
——今回はお忙しいところ、御時間いただきありがとうございました!