マンガマンガ

二つのドラマ

怪奇、サスペンス、ミステリーなどの連作短編シリーズです。

自分の進路に迷っていた少年が、八角形の館に行くと、もういちど別の人生がやり直せるという、第2話「八角形の館」や、それぞれに罪を抱えた3人の男女が、どこからともなく聞えてくる鈴の音に、自分の罪を責められて苦しむという、第8話「鈴が鳴った」など。

ハッピーエンド、アンハッピーエンドはさまざまですが、どれもふしぎな余韻の残る短編ならではの醍醐味をもった作品群になっています。

解説

01,二つのドラマ 1969/08/10 「少年チャンピオン」(秋田書店)
02,八角形の館 1969/08/27 「少年チャンピオン」(秋田書店)
03,溶けた男 1969/09/10 「少年チャンピオン」(秋田書店)
04,風穴 1969/09/17 「少年チャンピオン」(秋田書店)
05,墜落機 1969/10/01 「少年チャンピオン」(秋田書店)
06,双頭の蛇 1969/10/15 「少年チャンピオン」(秋田書店)
07,三人の侵略者 1969/11/05 「少年チャンピオン」(秋田書店)
08,鈴が鳴った 1969/11/19 「少年チャンピオン」(秋田書店)
09,雪野郎 1969/12/03 「少年チャンピオン」(秋田書店)
10,オクチンの奇怪な体験 1969/12/17 「少年チャンピオン」(秋田書店)
11,巴の面 1970/01/07 「少年チャンピオン」(秋田書店)
12,大あたりの季節 1970/01/21 「少年チャンピオン」(秋田書店)
13,ブルンネンの謎 1970/02/04 「少年チャンピオン」(秋田書店)
14,紫のベムたち 1970/02/18 「少年チャンピオン」(秋田書店)
15,オクチンの大いなる怪盗 1970/03/04 「少年チャンピオン」(秋田書店)
16,生けにえ 1970/03/18 「少年チャンピオン」(秋田書店)
17,クレーターの男 1970/04/01 「少年チャンピオン」(秋田書店)

創刊当時、隔週刊だった少年向けコミック雑誌「少年チャンピオン」に、毎回1話完結の読み切り形式で連載された作品です。

「ザ・クレーター」というタイトルに特に意味はなく、各エピソードにも、内容的なつながりはありません。

しかし、多くのエピソードにオクチンという少年が登場し、連作としての統一感もあり、連作としても成功したシリーズでした。

手塚治虫は、この作品とほぼ同時期に、青年誌に『空気の底』(1968-1970年)という連作短編のシリーズを連載中で、青年誌と少年誌、双方に向けての手塚治虫のメッセージの違いを読みくらべてみるのも興味深いものがあります。

収録作品

電子書籍 ※表紙をクリックすると、楽天KOBOの立ち読みビューアが起動します。
ご利用の注意点についてはこちらをご覧ください。

  • ザ・クレーター (1)
  • ザ・クレーター (2)
  • ザ・クレーター (3)

こちらもオススメ