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ストーリー

動物たちがみんなで森の中へピクニックに出かけます。小象のえれちゃんは、先頭に立ってどんどん森の奥へと入って行き、ほかの動物たちは「道に迷っちゃう」と心配します。けれどえれちゃんは自信たっぷりに「ぼくのはなで帰り道は嗅ぎ分けられるよ」とみんなを安心させます。ぼくの鼻はすごいんだ! とうぬぼれているえれちゃんは、けれど鼻で熱いスープを飲もうとして、大事なお鼻に大やけどを負ってしまいます。えれちゃんの代わりに犬のわんちゃんが正しい帰り道を嗅ぎ分けてくれて、みんなは無事に森から帰ってきます。

解説

新しい玩具を自慢したり、可愛いリボンを見せびらかしたり、そんな子どもたちの日常でよく見かける行動を、手塚治虫は可愛らしい動物たちの姿を借りて描いています。誰よりも素晴らしい鼻を自慢していたえれちゃんが、その鼻のすごさを過信し過ぎて、とんでもない目に遭ってしまう、というストーリーは「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という川柳と同じ教訓を子どもたちに伝えています。

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