ブラック・ジャック カルテVII 白い正義
中東で内戦が勃発し、その難民キャンプに逃げ込んだ自分の患者を追って、BJもまた難民たちの中へと危険を覚悟で乗り込んで行った。患者の名はカレン。BJは劣悪な環境の中でカレンを救うために緊急オペを決断する。そんな無謀に反対したボランティア医師のキャサリンはしかし、BJの圧倒的なメスさばきと、患者をなんとしてでも助ける、という強い信念に打たれた。しばらくの後、ニューヨークに移送されたカレンの手術痕を見た医師たちは見事な手術の腕と患者に対する真摯な姿勢に感心し、キャサリンの熱意のある支持を受けて、BJに国際医師免許を与えるべきだと考えた。さっそく委員が集められたのだが、その中にはBJのやり方に批判的な男がいた。白拍子である。彼は治療のたびに高額の治療費を請求するBJは医師として失格だと考える、正義感の持ち主だった--。原作も同名の『白い正義』です。規則を守ることが正義だと言いきれるなら、世の中はとてもシンプルですね。けれどBJは「白」でも「黒」でもない「人の心の色」をこそみつめ、その色に合わせた正義をまっとうしようとしています。
(C)手塚プロダクション/秋田書店/コロムビアミュージックエンタテインメント

1998/08/21

ブラック・ジャック

白拍子

ピノコ
脚本:出崎統、日吉恵 :吉村文宏