今月25日(木)発売の手塚治虫マガジン5月号より永井豪先生の「魔神王ガロン」が連載開始決定!
 今回は「魔神王ガロン」の設定紹介と永井先生からのコメントを紹介致します。







 西暦2005年。ガロンとピックがタイムマシンによって未来へとその姿を消してから40数年、再び日本に謎の隕石が墜落した。それも13もの隕石が。そして、ここから13体の新たな魔神の物語が始まる…

 主人公、明王真(みょうおう・まこと)は16歳。趣味が天体観測のごく普通の高校生。
 そんな真はいつものように部屋から星を眺めていた。だがそれが、真の、そして世界の運命を大きく変えていくことになる。


 突然の轟音とまばゆい光が真を襲った。流星が燃え尽きずに隕石となって、すぐ側に落下したのだ。現場に駆けつけた真が見たものは、墜落の衝撃でできた深い穴。そこにはなにかの部品のようなものが複雑に絡み合っていた。何かのメカのようにも見えるし、生物のようにも見える。真がのぞき込むと凄まじい衝撃が彼を襲った。恐ろしいほどの力が真の全身を捕らえている。魂だ。目前の巨大な魂から発せられている目に見えないパワーが真の体を捕らえ、引きずり込もうとしている。真の体は浮き上がり、次の瞬間、巨大な魂の中に吸収されてしまう。直後、信じられないことが怒った。巨大な魂は一旦分解され、組み立てられて、巨大なロボットのような姿になったのだ。咆哮する巨人。その口から発せられる雄叫びは「ガロン!」だった…






 この作品を描くことになってまず考えたのは、ファンのイメージを壊したくないということだったんです。手塚先生の作品は色々なメッセージが含まれていた。僕はこの作品を通じて、人間がそれぞれに持っている弱点、善と悪がどのようなものかを感じてもらえたらと思っています。これからストーリーが進むにつれて、主人公「真」が、ガロンとどのように付き合っていき、どのように成長していくか、またもし自分だったらどうするか、を考えて頂けたらと思います。


 今、子供たちは引き篭もってしまったり、大人も色々な悩みを抱えていたり、どうしても後ろ向きになりがち。でも、前を向いて何事にも立ち向かってほしいと思うんです。もちろん、何か行動を起こすことというのは、その分失敗や責任もついてくることでもあり、きちんと失敗も受け止めて、自分で責任を持って動かないといけない。でも、それらを恐れていては何もできなくなってしまう。手塚先生がそうだったように、僕もいつも前を向いて進んでいきたいと思っているので、読者のみなさんのみなさんにもそう思ってもらえたら、嬉しいですね。








 後、初回から「ハムエッグ」が登場するんですが、手塚先生が描いていた年齢層とはまったく違うんですね。高校生の「真」と同世代の「ハムエッグ」なんです。これからも手塚キャラを登場させていければと思って、そういうアレンジを楽しみながらやっているので、みなさんに楽しんで頂ければと思います。

 永井豪先生のインタビューは手塚治虫マガジン5月号で特集が組まれますので、
ご覧になって下さい。