卒業といわれて思い浮かぶのは、自分の“夜遊び癖”のこと。
こんな事を白状すると、ますます嫁の貰い手が無くなってしまうかもしれないんだけれど、もうすぐ38歳にもなるというのに、私はいまだ週末になると、ついついクラヴへ夜遊びに出かけて、朝までフロアで踊り倒しているのだ。
たぶん一般の同世代からしたら、これは異常なことに思われるだろうけれど、家庭や会社があるわけでもなく、普段ほとんど独りで仕事をしているフリーランスの私としては、週末のクラヴで知合いに会ったり、また大音響で音楽に浸って身体を動かしているのは、日常の孤独への癒しと、ストレスを発散する為の、じつに精神衛生上プラスな行動であったりするのだ。
そもそも週末にクラヴへ行き始めたのは30歳を過ぎてからのこと。友人に誘われてあるロックのクラヴに行ったのがキッカケだった。かなりの遅咲き。けれどクラヴを通じてじつに沢山の知合いや友達ができたし、自分の世界もかなり広がったと思う。
気がつけば4〜5年は経つ。音楽シーンもロックからテクノ、ドラムンベース、トランスと次々に移り変わって、その度に先輩や同世代のクラヴ仲間は1人2人といなくなっている。いつの間にか私ひとり居残ってて、ひとまわりも歳の違うような若者に囲まれて、一番の年長サンだよ。
まるで卒業できずに留年をくり返すダメ学生の気分?! それでも違和感なく、若い友達を作ったりしている自分は、結構ツワモノだなとも思う。
ところが今年になって、ちょっと勝手が違ってきた。いつものように週末一晩遊んで帰ると、そのあと何日間も疲れがとれなかったりするのだ。去年までは2夜連チャンで遊んでもOKだったのに、なんだか今年になって急激に回復力が衰えたみたいだ。そしてついに先日、自分がもっとも好きなDJの来日イベントで、急激に体調が悪くなり、彼のプレイ真っ最中にもかかわらず会場を後にするといった大失態を冒すことに…。これにはさすがにマイって、「いよいよ卒業かも…」なんて弱気な思いがよぎったりした。己の体力・気力への自信がグラグラと揺らぐ。
3月だし、卒業シーズンだし、いい加減そろそろ夜遊びから足を洗う時かもしれない。そうは言いつつも春の宵。やっぱり今週末もまたイソイソと夜遊びに出かけていってしまう気がする。これでは独身稼業からも当分“卒業”は遠いよなぁ…。

(長らく駄文エッセイにおつきあい頂きまして、ありがとうございました!See You NextSoon)

【編集より】手塚るみ子さんがパーソナリティーをつとめるラジオ番組が毎週放送中です!
※ ABCラジオ「EarthDreaming ガラスの地球を救え」 毎週日曜 夜10時20分〜 番組HPアドレス>abc1008.com

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