あけましておめでとうございます。2002年のはじまり、皆様は如何お過ごしでしょうか?
  さて、正月といえば「おせち料理」。私はコレを子供の頃から、それこそ「お年玉」以上に楽しみにしてきました。やはり季節限定モノじゃないですか、おせち料理というのは。それこそ正月にしか食べないモノが登場してくる楽しみ。カズノコとか伊達巻とか栗キントンとかね。べつに普段でも売ってる類なんでしょうけど、やはりあの御重箱というゴールデンな入れ物に詰まってたりすると、やけにスペシャルイシュウな存在感があります。それに正月だからとちょっぴり豪華な料理ってのも詰まってたりするじゃないですか。鯛とか海老とか霜降り牛とか。家によって様々なケースがあるでしょうけど、大概すごくバラエティに富んでるもんです。だからまるで宝箱を開けるがの如く、毎年元旦の朝はワクワクさせられましたね。
  そんな「おせち」の中身では、何が一番の楽しみでしょうね?個人的には"くわい"が入ってたりすると、けっこう嬉しかったりします。あと定番だけど伊達巻とか好物かな。ダメな人も結構いますよね。甘い類は一切NGと。栗キントンとか特に。たしかに子供の頃は、おかずに甘いモノが入ってるのって、不思議でしたよね。そもそも菓子の類ですから、キントンは。酢物と甘味が両立する世界!まさに「おせち」ならではのミステリーですよ。もちろん「おせち」の中身にはそれぞれ意味があって、"無病息災"とか"子孫繁栄"とか。それにもとは年神様を奉るお膳でもある。これを機会にルーツなんか調べたりすると、なかなか面白いものです。知ってました?きんぴらごぼう入れるって。手塚家ではきんぴら入ってた事ないから、ちょっとビックリです。あと、お重の順序もあるんですね。出来合のおせちばかり買ってると、そんな事もわかりません。キントンのような極甘なモノから、紅白なますのような酸っぱいモノまで、「おせち」には日本の味覚文化がすべて詰まってて、まさに"ザッツ・エキゾチック・ジャパン"って感じの存在です。海外の方には大ウケかも。
 ちなみに一番の好物は「お煮しめ」なんですが、あれこそ手作りじゃないと駄目ですね。どんなに有名料亭の逸品でも、我が家の味には叶わない。「今年もまた味がよく染みててウマイね〜」とか「牛蒡の甘みがイマイチだね〜」なんて会話を交わすのも、正月のたしなみってもんです。ただ実際に作るとなると、かなーり面倒くさいもんです。私も過去一度だけチャレンジした事があるんですが、小芋が生煮えという散々な結果に…。まぁ、たとえ不器用でも「煮しめぐらい手作りで」の志くらいは、日本人として持っていたいもんです。
ここ数年、あまり正月に帰らなくなって、「おせち料理」にありつける機会もずいぶん減りました。しかも今年はついに"注文おせち"すら手塚家は頼まなくなり、なんだかますます季節のお楽しみが減ってゆく21世紀です。 (了)

【編集より】手塚るみ子さんがパーソナリティーをつとめるラジオ番組が毎週放送中です!
※ ABCラジオ「EarthDreaming ガラスの地球を救え」 毎週日曜 夜10時20分〜 番組HPアドレス>abc1008.com

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