第4回・DVDシリーズ「手塚治虫アニメワールド」新情報
2002年1月発売の「手塚治虫アニメワールド」は、カラー版の『鉄腕アトムDVD−BOX2』!これでカラー版の『鉄腕アトム』全52話がDVD化されました。もちろん数々の特典映像もついています。
『鉄腕アトムDVD−BOX2(カラー版)』(全2BOX)
【収録話】 第27話〜第52話(5枚組)
【価格】 30000円(税抜き)
【特典】
  1. 鮮明画像で蘇る!ネガテレシネ・ニューマスター仕様
  2. 日本語字幕付き
  3. 詳細解説書(24P)封入
  4. オープニング絵コンテ(手塚治虫自筆)(DISC2)
  5. 手塚治虫インタビュー映像(DISC3)
  6. ロボット図鑑(DISC4)
  7. 手塚治虫スター名鑑(DISC5)
【発売日】 2002年1月25日

DVD発売記念・『メトロポリス』トークショーレポート
12月7日は、手塚ファンが待ちに待った、映画『メトロポリス』のDVD発売日(ビデオレンタルも同時スタート)。この日、発売記念イベントとして、監督・りんたろう、音楽・本多俊之の両名によるトークショーが初台・手塚治虫ワールドエンターテイメントスクエア内のハム&ランプカフェにて行なわれました。
★まずは作品への最初の取り組みについて…
りん 「手塚治虫の死後も、手塚アニメが量産されているが、僕としても『アトム』以前のアニメ化されていない作品をきちんとアニメにして、自分の中で手塚作品にケリをつけておきたかったんです。なぜ初期作品かというと、それらの作品には作家が表現を研ぎ澄ましていく中で失ってしまう衝動や情念のようなものがあるからです。
そこで、僕は『アトム』が好きなので、初期SF三部作の中から『メトロポリス』を選ぶ事になりました」
本多 「最初にジャズの注文が来た時はおどろきました。ジャズにはエネルギーがあるので、映像にあてて失敗するとえらいことになるからです。しかし、ずっとジャズに合う映像と出会いたいとは思っていました。そして監督からお話を聞いて、『これはカッコイイ』と。してやったり、という感じですね」
★そして監督が音楽好き、という話題からトークの中心は音楽に。
本多 「監督は本当に音楽に詳しくて、映画の中でも音楽を使う所と使わない所が絶妙。
普通は『このシーンの音楽はどうします』と言うと、『あのシーンで使った曲を』という感じで使いまわす事が多いんですが、今回は音楽を入れる場所が明確に決まっていたので、画面のイメージを見てのめりこんでやれました」
りん 「ハリウッド映画なんかでは音楽が全編にベッタリ入っているような作品がありますが、それではいけないと思うんです。『メトロポリス』で特にすごいのは、雪のシーンで、キャラクターの芝居のテンションと音楽がシンクロしているんですよ。そういう所もぜひ見て欲しいです。外国の雑誌の取材なんかでも、音楽が良かったと言われる事が多いですね」
本多 「監督は打ち合わせの時『このシーンではこうなって…』って、すごい勢いで話すんです(笑)。だから、『メトロポリス』はお話を聞いた時点でのめりこんでしまって、最初に打ち合わせした帰りの車の中でテーマ曲が浮かんだんですよ。感情移入ができない作品の時はなかなかメロディーが出てこないんですが、今回はメロディー作りの苦労は無かったです」
りん 「だから、シンクロするかしないかなんですよ。心が通わない人とはいくら言葉を交わしても、ダメなものはダメ。絵コンテを描く時も音楽と同じで、自分の中で形になっていない時、頭のどこかで本多さんの音楽の事を考えてますから。上手く歯車がかみあった時に物創りというのは面白い形になるんです」

★この他、DVDの特典映像を見ながら談笑したり、楽器や演奏の話、そして監督のロボット観などにも話がおよび、満場の観客は約1時間の間、興味深そうに二人のトークに聞き入っていました。

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