お気づきの方も多いかとは思いますが、この『虫ん坊』、実は3人の編集員が交代で編集しています。ちょうど今回は2巡目ということになるのですが、これが前回とは比べ物にならないほど大変でした。なぜだろう? 夏だから? 暑いから? 頭が溶けてるから?

 なにせつい先日は脅威の気温37.7度(でしたっけ?)を記録したここ東京。ものすごく暑いです。私事になってしまい恐縮ですが、実は私の住んでる部屋、6月下旬まで冷房ついてなかったんです。あまりの暑さに導入を決定したのですが、これがまた全然効かないんで……。
 手塚プロの仕事場のほうはパソコンがヒートアップしてしまう関係もあるので、冷房が十分効いていて助かってますが……。家にいなきゃならない休日とか辛いです。休むための休日なのに暑すぎて疲れが。外出しても疲れが。どうにかならないものでしょうか。

 それはさておき、今回の投稿テーマは虫取り。田舎育ちの私は、よく蝉やチョウなどを捕まえていました。カブトムシも裏山にいまして、砂糖を酒で煮詰めて作ったエサを手近な木に塗ったり、そうそう、カブトは家の明かりに飛び込んで来たりするんですよ。ほんとに。よく網戸に小さい奴がしがみついていました。
 そんな私がした一番印象に残っている昆虫体験は……。
 あれは高校生の頃。朝バスを乗り逃がし、困り果てて母に電話ボックスから電話をかけ、学校まで車で送ってもらおうという虫のいいお願いをしていたときでした。
 なんと電話ボックスの中に大人の手の平ほどもある巨大が蛾が。
 チョウは好きだけど蛾は嫌い、という、まあ標準的な昆虫観を持っていた私は思わず大騒ぎしそうになりましたが、騒いで敵に暴れられるのもイヤだし、用件が終わるまで無駄に騒いで母にいぶかしがられても面倒だと、じっと蛾を凝視しながら電話を切り、そっと電話ボックスをでました。こっちの動揺をよそに、そいつは広げた優雅な羽ひとつ動かさず、悠然堂々と同じ場所に止まりつづけていました。

 自分の卑小さと相手の雄大さを思い知ってちょっと情けなくなった朝のできごとです。

8月号担当 伊藤 聡子


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