だってワタシ的には、どれも自分の身内みたいなモンだからね。 普通あんまり身内に好きって感情は起こらないでしょ? 他の漫画では憧れたり、心動かされたりするキャラはあっても、 父親の漫画にはそういう気持ちはまったく動かないのですよ。 それでも、小さな頃からよく知ってる男の子ってことで一番印象的なのは、 『ごめんね、ママ』の男の子・ヤー坊。 ちょいマイナーだけど、それこそ近所の幼なじみのような 懐かしさがヤー坊にはある。 幼稚園に入る前から父親の漫画は読んでいて、 当然いろんな男の子キャラ(つーか、主人公キャラ?)と接してきたわけだけど、 あんまり親近感は沸かなかったなぁ。 確かにアトムとかチンクといった男の子キャラも悪くないんだけど、 彼らはいたって勇敢で正義感あって賢くて…ってタイプだったりするでしょ。 それってむしろ子供心には等身大の男の子として嘘っぽく感じられて、 所詮は漫画の世界の域を脱しない存在ってことを 本能的に感じてちゃってたのかもしれない。 だって自分の周りにいる男の子って、もっと幼稚で泣き虫で ハナタレ坊主だったりしたもん。 そのてんヤー坊は、どこにでもいるチビッコっぽい。 甘ったれだしワガママだし、ヤキモチ焼きで癇癪も起こすし、 すぐに「いやーん」って言って抵抗するし、平気でオトナを困らせたりもするし…。 あ、なんか自分に近い存在だなって、本能的に同類意識を察知したものです。 それにヤー坊にくっついてる“もう一人のボク”の存在も、 子供心に「わかる!」って気がしてた。 何が「わかる!」なのか、当時は全然わからなかったけれど、これまた直感としてね。あんな風に悪いことをそそのかすヤツがいるんだよナーってことに共感してたんでしょうネ。 まあ、子供にありがちな、都合のいい虚言なんだけどね。 ちなみに私が子供の頃にすごーく憧れてた男の子キャラは、 TVの『超人バロム1』に出ていた主人公の男の子! デブッちょのガキ大将の方じゃなく、スマートで優等生だった男の子の方です。 私が観ていた当時(小学生)は、主人公の男の子たちも 自分とほぼ同じ年くらいだったはず。 だからこそ余計に親しみを感じて憧れましたネ。 ほら、仮面ライダーとかウルトラマンって、 結局は主人公がオトナだったりするじゃないですか。 その距離感を無くしたバロム1はすごく新鮮だったし、 それに学校にいそうな主人公という親近感はやはり大きかった。 それに二人の主人公の気もちが一つにならなければ、 バロム1には変身できないっていうシチュエーションも刺激的でしたね。 全然タイプの違う男の子同志だから、たまに喧嘩とかもするんだけど、 そのたびにピンチになって、 観ていてハラハラドキドキしちゃいましたもん。 なんだか、すっかり手塚漫画から話がそれちゃいましたけど… まあ、そんなもんです。 もとより身内ですからネ。やっぱ身内には心惹かれませんもん!(了) |