アニメ映画『メトロポリス』6月公開!

 製作決定の発表が行われて以来、手塚ファンの注目を集め続けているアニメーション映画『メトロポリス』。東宝系の映画館では公開に先駆けて特報映像が上映され、宝塚市の手塚治虫記念館では3月より『メトロポリス展』を開催と、6月の公開を前にファンの期待はいやがおうにも高まるばかり。
もちろんこの手塚治虫@ワールドでも、この映画を応援していきます!

超大作アニメに期待!

 今回の映画で1番の話題は、何と言っても脚本:大友克洋、監督:りんたろうという豪華スタッフの共演でしょう。また、総制作費10億円、総動画枚数15万枚という、アニメ映画としてはまさに超大作、21世紀の幕開けを飾るにふさわしい作品なのです!
 さて、『メトロポリス』といえばまず思い浮かぶのが、かの有名なドイツのSF映画。手塚先生自身も、全集のあとがきにて「『メトロポリス』というひびきがたいへん気に入って、同じタイトルを使った」と書いています。また、「当時のアメリカの都会映画の影響を感じとれる」といった記述もあり、手塚先生がこの作品を描くにあたって、当時の外国映画から多大な影響を受けた事はまちがいありません。今回の映画でも、画面や音楽などに意識的にクラシック映画のムードが漂う作品作りがなされている模様。最新のデジタル技術でレトロな画面作りを行うと果たしてどのような映像が生み出されるのか、興味深いところです。

原作『メトロポリス』

 今回の映画の原作である『メトロポリス』は、昭和24年に書き下ろしの単行本として発表された作品で、『ロストワールド』『来るべき世界』とともに「初期SF三部作」に位置付けられている作品です…といっても、このぐらいは手塚マニアにとっては基礎知識。
  「MANGA STATION」のマンガ作品紹介コーナーにも詳しい解説がありますから、"『メトロポリス』の事、全然知らないよ"という方はぜひ映画を観る前に予習しておいて下さい。もちろんこれを機に原作を読んでもらうのが1番ですが。

キャラクター達

 原作では、手塚マンガ初期の大スターであるケン一、ヒゲオヤジが活躍するほか、ファンにはおなじみのレッド公やノタアリンがデビューしています。映画では当時の手塚タッチを上手くいかしてキャラクターがデザインされており、随所にスタッフの手塚作品へのリスペクトが感じられ、その意気込みがファンの期待感を増してくれるのです。
 また、女性読者に特に人気の高いキャラクター、ロックが重要な役で主演しているのも見逃せません!


◎4月号でも引き続き『メトロポリス』を特集しますので、お楽しみに!

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