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虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

 虫ん坊 2011年7月号で紹介した、『アトム基金』ですが、株式会社セディナが発行する社会貢献型クレジットカード「アトムカード」による寄付金は、昨年、東日本大震災の被災地にある児童養護施設に寄付されました。

 今月の虫ん坊では、寄付金がどのように役立てられたのか、寄付先からの声を紹介します。

 関連情報

虫ん坊2011年7月号 特集2『アトム基金』ってなんだ!?
全国児童養護施設協議会



●2011年の寄付金活用報告

虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

 全国児童養護施設協議会を通して、東日本大震災被災地(岩手、宮城、福島、茨城)各県にある19の児童養護施設に各20万円ずつの支援助成が行われました。
 各施設からのご報告の一部を紹介します!


★岩手県 

和光学園(盛岡市)

 玄関のタイルや靴洗い場など、震災で破損した施設内の箇所を修繕しました。
 心理療法を必要とする子供も多い、とのこと。プレイセラピー(遊びを通じて、子供が自分の気持や考え、行動などを表現したり、探索したりする心理療法)のための用具なども新たに購入し、より幅広いセラピーを実施することができるようになりました。


大洋学園(大船渡市)

 被災の大きかった大船渡市にある大洋学園では、震災時に近隣障害者通所施設の利用者や、一般の被災者に向けて、最大500人の炊き出しを行いました。
 その経験から、緊急時に当学園入所児童だけでなく、今回対象になった方にも対応できるように物資の備蓄倉庫と車庫・駐輪場を改修整備し、災害への備えを強化しました。
 炊き出し調理も可能で、予備電源も完備したこの施設では、平時にも避難訓練などを実施し、地域の防災拠点としての役割を担いたい、と考えているそうです。


★宮城県 

虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

旭が丘学園・アニメ鑑賞会の様子。

小百合園(仙台市宮城野区)

 仙台市内の宮城野区にある施設ですが、幸いにして地震の被害は小規模だったようです。助成金は学習教材や電子キーボード、子供用デスクマットの購入に充てられました。


旭が丘学園(気仙沼市)

 津波の被害が甚大だった気仙沼市にある施設ですが、高台のため津波による被災は免れましたが、地震・余震では地割れ等の被害はありました。しかし、施設は地域住民の避難所として機能させ感謝されました。
 助成金では、手塚アニメや、虫プロダクションのアニメのDVDを購入し、土・日および休日や夜間の余暇などに活用され喜ばれているそうです。


★福島県

虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

福島愛育園・スキーツアーの様子。

福島愛育園(福島市田沢)

 福島第1原子力発電所の被災による放射性物質の飛散による被害も、各被災地で深刻な問題となっています。福島愛育園では心身ケアのプログラムとして、県内でも放射能汚染の心配の少ない裏磐梯へのスキーツアーを今年の3月に実施しました。
 ネイチャーガイドの方もついての自然探索は、普段屋外で遊ぶ時間を制限されて、思い切り外で遊べない子供たちにとても喜ばれたそうです。
 また、設備として、信頼度の高い放射線量測定器を導入するなど、日頃の安全確認にも力を入れています。


いわき英育舎(いわき市小川町)

 いわき市にあるいわき育英舎では、地震によって落ちてしまった壁の修繕費の一部に基金が役立てられました。


★茨城県

虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

臨海学園よりのお便り。

臨海学園(高萩市)

 茨城県の被災地域では、高萩市にある2施設が助成の対象になりました。そのひとつの臨海学園では、震災によって壊れてしまったテレビの買い換えや、情報源や職業訓練にも役立つパソコンの購入、またもともと古くなっていたバレーボールの購入などに充てられました。




虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

同仁会こどもホームよりのお便り。

同仁会子どもホーム(高萩市)

 同じく高萩市の同仁会子どもホームでは、遊びや憩いの場として、ウッドデッキが作られました。天気の良い日はデッキの上で寝転んだり、ピクニック気分でお菓子を食べたりもできるそうです。また、周りに花壇を設けたことで、花や野菜を育てる楽しみも。今年の夏には、美味しい野菜が取れるかも??


●贈呈式・報告会のようす

虫ん坊 2012年7月号 特集2:『アトム基金』のゆくえ

 今年も、全国社会福祉協議会にて、「アトムカード」の寄付金の贈呈式が行われました。
 2011年度のアトムカード会員様年間ご利用合計額の0.3%である約360万円を全国児童養護施設協議会に寄付させて頂きました。
 寄付金と一緒に、今回はアトムの顔型クッションが贈られました。

 アトム基金は、今回の被災地支援の他に、2009年度から実施されている進級応援助成制度を引き続き実施しています。
 このアトム基金進級応援助成制度は、児童養護施設退所児童で大学や短大、専門学校等へ進学して2年次以降に進級する学生さんへの応援助成制度で、2011年度は92名に実施されました。
「応援して下さっている方々がいるという実感が、とても心強く、夢や希望を叶えるために更なる努力をしていく原動力になります」といった感謝のお手紙が、今年も助成金を受け取った学生さんや施設の方から沢山届いています。




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